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『ハンドレッドライン』体験版レビュー。これ、どうなっちゃうの!? 先が気になるストーリー展開はさすが! 初心者救済のあるバトルシステムもうれしい【ハンドラ】

文:カワチ

公開日時:

 4月24日発売予定のNintendo Switch/PC(Steam)用ソフト『HUNDRED LINE -最終防衛学園-(以下、ハンドラ)』。本作の体験版レビューをお届けします。

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 『ハンドラ』は、謎の生物“SIREI”によって“最終防衛学園”に集められた15人の生徒が、迫り来る敵“侵校生”から学園を守る“極限”と“絶望”の100日戦争が描かれる作品です。

 本作の体験版が、いよいよ2月19日にSteamで配信! 体験版のセーブデータは製品版へ引継ぎが可能で、プレイ範囲は“100日間”のうち“プロローグから7日目まで”となります。

 配信に先駆けて体験版をプレイする機会をいただきましたので、ゲーム序盤の展開の感想をお届けします。

[IMAGE]【注意】本記事は体験版のネタバレを含みますのでご注意ください。

セルフオマージュが満載!


 本作はドーム状のもので空が覆われた“東京団地”で暮らしていた主人公・澄野拓海が謎の生物“SIREI”によって最終防衛学園に導かれ、謎の敵である侵校生と戦うストーリーが展開します。

 物語は仲のいい柏宮カルアとともに過ごす日常シーンがしっかりとイベントシーンで描かれており、拓海にとってこの日常とカルアの存在が大事であることが伝わってきます。

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 東京団地では警報がなるとシェルターに避難する決まりがあり、なんとなく不安に過ごしている拓海とカルアの心情がわかります。本作は『ダンガンロンパ』シリーズの小高和剛さんと『極限脱出』シリーズの打越鋼太郎さんがシナリオを手がけており、つねにいつなにが起きてもおかしくないような不穏な雰囲気があります。

 それは、東京団地でのシーンもそうですし、最終防衛学園でのシーンもそうですね。ギャグシーンだったのにシリアスシーンになったり、シリアスシーンだったのにギャグになったりと変幻自在です。

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 また、気を失った拓海が教室で目覚めるシーンをはじめ、『ダンガンロンパ』のセルフオマージュも満載。

 『ダンガンロンパ』の展開を彷彿とさせつつ、「そんな展開にはならない」と明かされて別の方向に進んでいく物語運びはファンであればニヤリとさせられてしまうはず。一方で『ダンガンロンパ』を知らない人でも楽しめるように配慮されており、問題なく楽しめます。

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 ゲームのなかでどのように東京団地から最終防衛学園に向かうことになるのかはぜひ体験版をプレイしてほしいのですが、カルアと離れ離れになってしまう展開は悲痛。

 拓海は行方不明となったカルアとふたたび出会うことを目的に前向きに行動するので感情移入しやすいキャラクターになっています。

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 そのほかのキャラクターに関しても、さすが小高さんといったところでアクの強いキャラクターばかりがそろっています。

 情緒が不安定で躁と鬱の差が激しい飴宮怠美や冷酷な性格をした雫原比留子など第一印象からプレイヤーの心をつかんできます。

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 また、最初は戦う意志を持たなかったものの心を通わせたあとに参戦してくれる蒼月衛人のように物語を通じて好きになるようなキャラクターもいます。尖った展開だけでなく王道のところは王道に感動させてくれるところが素晴らしいところ。

 ただ、そんな王道展開も、今後のフリなのではないか? と勘ぐらされるのでドキドキしながらストーリーを読み進められます。キャッチコピーが「“極限”ד絶望”の100日戦争が始まる――」というものなので、つねに油断できません。

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 情報を少しずつ小出しにしていくのも上手で、敵である“侵校生”をはじめ、「これはこういうことなんじゃないだろうか?」と想像しながらプレイすることができます。本作はミステリーとは公称されていませんが、ミステリーのジャンルが好きな人なら間違いなく楽しめるはず!

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 “侵校生”が襲ってこない間は自由行動に。好きなキャラクターを選んで交流を深めることができるので、よりキャラクターに感情移入できるようになっています。

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ストーリーメインで楽しみたい人にも優しいシミュレーションRPGパート


 キャラクターに感情移入できることの大きなポイントとして、本作にはシミュレーションRPGパートが存在しており、実際にキャラクターを操作しながら“侵校生”と戦っていくことになるので親近感が湧いてきます。

 本作のゲーム部分は『ワイルドアームズ』シリーズや『メギド72』を手がけたメディアビジョンということもあり、とてもよくできています。また、メディアビジョンといえば歯ごたえのあるやり応え満載のバトルを作ることが多いですが、本作では物語にフォーカスしたモードもあり、難易度の高さゆえに詰むことはないので安心です。

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 バトルでは“侵校生”がWAVEがごとに出現するので、拓海たちは学園にバリアを張る設備を守るためにそれらを撃退することが目的に。

 ステージによっては倒れた仲間を守るパターンなどもありますが、基本的には防衛するものを守りながら立ち回っていくことになります。

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 小型の敵は機動力があったり、大型の敵は機動力はないものの攻撃力が高かったりと特徴があるので、どの敵を優先して狙うのか、臨機応変な立ち回りが要求されます。

 キャラクターはそれぞれ能力が異なりますが、ゲーム全体として周囲を巻き込むような技が多く、爽快感のあるバトルが楽しめるようになっています。

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 また、キャラクターを移動させてから攻撃するのではなく、攻撃を選んでからキャラクターを移動させて対象を選ぶような形になっているので、流れがスムーズ。ストレスなく遊ぶことができます。

 キャラクターの行動は、“AP”というポイントで管理されているのもポイント。APが残っていれば同じキャラクターで連続して行動することもできますが、一度行動したキャラクターは疲労状態に。疲労状態だと、攻撃はできるものの、移動範囲が狭くなるというデメリットがあります。そのため、ゴリ押しで進むことができないようになっています。

 APが尽きて行動ができなくなると敵のターンになりますが、APを残したままターンを終了することもできるので、あえてAPを温存して次ののターンに備えることもできます。

 敵を倒したり、ダメージを受けたりすると画面上の“VOLTAGE”のゲージが上昇。このゲージを消費することで、攻撃力を上げたり、カウンター能力を得たりといったバフを付与できます。強力な必殺技も使用できますが、必殺技を使うとスタン状態になり、次のターンは行動不能になってしまうので使うタイミングがカギになります。

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 さらに、瀕死状態のときは、命と引き換えにより強力な必殺技も発動可能です。死んでしまった仲間は戦闘終了後に復活。この死んだキャラクターが生き返るという設定はストーリーとしても重要なものになりそうです。

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 また、今回の体験版では学園の周囲を探索してキャラクターの強化に必要な“BP”やアイテムを制作するのに必要な“資材”を手に入れることができる“探索”も体験可能でした。こちらはすごろくゲームになっており、キャラクター強化のための寄り道要素になりそうです。

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 本作の体験版は2月19日に配信。製品版にもデータを引き継ぐことができるので記事を読んで気になった人はぜひプレイしてみてください!

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製品情報

タイトル:HUNDRED LINE -最終防衛学園-
発売時期:2025年4月24日(木)
価格
  • 通常版:7,700円(税込)
  • デジタルデラックスエディション:9,900円(税込)
ジャンル:“極限”と“絶望”のADV
対応機種:Nintendo Switch/Steam
対応言語
  • Nintendo Switch;テキスト 日本語/ボイス 日本語
  • Steam:テキスト 日本語、英語、繁体字、簡体字/ボイス 日本語、英語
企画:トゥーキョーゲームス株式会社
開発:メディア・ビジョン株式会社
販売:株式会社アニプレックス
CERO:D(17才以上対象)

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