電撃オンライン

『ARK: Survival Ascended』レビュー。グラフィックの進化と改善要素を盛り込み、さらに遊びやすくなった『ARK』

文:電撃オンライン

公開日時:

 スパイク・チュンソフトから発売中のPS5用ソフト『ARK: Survival Ascended』(以下、『ASA』)。本作は、2017年に発売された『ARK: Survival Evolved』(以下、『ASE』)を、現世代機向けにアップグレードしたタイトルとなっています。

 基本的なゲームプレイはそのままですが、グラフィックの向上やプレイアビリティの改善、そして追加要素などを備え、過去作のプレイヤーでも新たな気持ちで遊ぶことができるのも特徴です。

 本記事では、『ARK』全体としての魅力を再確認しつつ、『ASA』が『ASE』から進化した要素を中心にお伝えしていきます。

[IMAGE]

恐竜などの古代生物と共生する世界こそ、『ARK』ならではの魅力


 まず、『ARK』シリーズにおける魅力を改めて紹介しましょう。本作はいわゆるオープンワールドサバイバルクラフトと呼ばれるジャンルの作品で、裸一貫でスタートし、危険な島内を生き抜いていくものです。

 最大の特徴は、多種多様な恐竜や古代生物が生息していること。もちろん危険な恐竜も多いため、特に序盤では肉食恐竜の存在に注意しつつ、衣食住の環境を整えていかねばなりません。

[IMAGE]

 また、詳細なチュートリアルが存在しないため、できることを手探りで探していかなければならないのも特徴のひとつ。探索や攻略法を自力で考えることが好きな人ほど楽しめるでしょう。

 動物を狩ったりアイテムを作ったりすることで経験値が溜まり、キャラクターがレベルアップしていくと、作成できるアイテムの種類も増えて行きます。始めは安全な場所しか行動できなかったのが、文明レベルが進むにつれて行動範囲が広がっていくのはRPGのようでもあり、自分の強さが実感できてとてもおもしろいです。

[IMAGE]

 ただし万が一死んでしまった場合は、そのときに持っていた装備やアイテムをすべて落としてしまうという危険も。一歩間違うと一気に資産を失ってしまう怖さもあり、新しい場所に行くときはいつも緊張感を抱きます。

 そして危険の多くは、ティラノサウルスなどに代表される肉食性の凶暴な生物によるもの。ロマン溢れる存在である一方、本作においては彼らの危険度はかなり高く、夜の密林などで急に目の前に現れたときなどには、死を覚悟するほど。

[IMAGE]

 そんな恐竜たちも、テイムする(手懐ける)ことで仲間にできるというのも、本作ならではの魅力。麻酔薬を塗った矢などを撃ち込むことで相手を眠らせることができ、寝ている間にテイムすることができます。

 登場するほとんどの生物がテイム可能で、さらに生物ごとに採集活動にボーナスが付いたり、戦闘能力に秀でていたりと個性もあるなど、テイムすることで探索や戦闘の快適さが上がっていくのも大きな特徴です。

[IMAGE]

美麗になったグラフィックや扱いやすくなったUIなど、さまざまな点が進化!


 基本的なゲームプレイこそ『ASE』と同様ですが、『ASA』ではさまざまな点が『ASE』から改良されています。

 もっともわかりやすいのはグラフィックのアップデート。プレイヤーキャラクターや生物、オブジェクトのテクスチャが精緻化され、よりリアルな質感になっています。

[IMAGE]

 それだけではなく、地面に生えている植物の密度が高くなっていたり、モーションブラーによるブレで草木が風に揺れているように見えたりと、空間としてのリアリティが大きく向上。

 モーションブラー効果はとくに草に与える影響が大きく、人によっては画面における主張が激しく感じるかも。この辺りは好みの問題もあるので、オプションで効果を切れるようになっているのも好印象ですね。

[IMAGE]

 細かいところでは、自分が歩くと周囲の草が揺れたり、木を切り倒した際の倒れ方のアニメーションなど、ゲームには直接関係ないものも進化しており、よりクオリティの高いビジュアルでゲームを楽しめるようになりました。

[IMAGE]

 操作部分も改善され、プレイしやすくなっているのも特徴。例えばキャラクター作成画面も少し変更されており、容姿のカスタマイズをしやすくなっています。

 とくに改善されたなと感じたのが、ビルド周りの快適さ。『ASE』では壁などのオブジェクトは形状ごとに別個で生産する必要がありましたが、『ASA』では“壁”というひとつのオブジェクト内に、窓の有り無しや、扉用の枠付きの壁といったバリエーションが格納されるように。

[IMAGE]

 この機能が拠点作りの際にとても便利で、今までよりもスムーズに家作りが可能になりました。さらに通常の壁や床の四分の一サイズのクォーター建材が追加されたり、建材の回収もいつでもできるようになったため、拠点建築のストレスはかなり軽減されています。

[IMAGE]

 加えて、たき火などの燃料を必要とする設備の場合、インベントリ画面で燃料の残り時間が表示されるようになったため、燃料管理がラクになりました。

 マップ画面も刷新され、かなり見やすくなっています。歩くと透過されるため、マップを開いたまま移動できるのがとてもありがたい! ズームやスクロールが行えるようになっただけでなく、デフォルトで自分の位置が表示されていることもあって、かなり便利になりました。

[IMAGE]

 テイムした恐竜は、一覧でマップのどこにいるのかを確認可能に。『ASE』ではフィールド移動中にどこかにスタックして、そのまま見失ってしまうことなどが多発したため、ペットの位置がわかるのは非常に助かります。

[IMAGE]

 ちなみに完全な追加要素としては、新しい恐竜・ギガントラプトルが追加。初期マップであるアイランドでの新要素は控えめですが、無料マップのスコーチドアースに関するDLCでは、巨大生物や列車といった新要素も追加されており、以前とはかなり異なるプレイ体験を味わえそうです。

[IMAGE]

 またフォトモードが追加されているため、迫力のシーンや綺麗な風景をスクリーンショットとして残すことが可能になりました。グラフィックの向上も相まって、景色を撮るために探索に出たくなってしまうほどです。ただしゲームが一時停止されるわけではなさそうなので、戦闘中のシーンなどが撮れなかったり、被写体である恐竜がじっとしていてくれなかったりするなどは悩みどころですが……(苦笑)。

[IMAGE]

  『ASA』は、ゲーム性はそのままに、多数の改善や追加要素によって生まれ変わった『ARK』です。他機種とのクロスプレイにも対応しているため、友人といっしょに遊んでみると、より盛り上がるのではないでしょうか。ぜひこの機会に初めてみてください。

    本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります