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ドラマ『アンチヒーロー』8話感想と考察。冤罪を晴らす最後の証拠を消され、検事の罠にハマった明墨たち。ここからの逆転はあるのか?(ネタバレあり)

文:電撃オンライン

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 TBS系列にて毎週日曜日21時より放送中のドラマ『アンチヒーロー』の感想と考察を紹介します。

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“アンチ”な弁護士は正義か悪か――!?


 有罪率99.9%と言われる日本の刑事裁判において、たとえ犯罪者である証拠が100%揃っていても、無罪を勝ち取る“アンチ”な弁護士の活躍を描いた『アンチヒーロー』。

 長谷川博己が演じる本作の主人公は、まさにヒーローとは言い難い、“殺人犯をも無罪にしてしまう”限りなくダークで危険な人物。

 そんな彼を通し、“正義とは何か?” “世の中の悪とされていることは、本当に悪いことなのか?”を問いかける本作。

 スピーディーに展開する逆転リーガルエンターテインメントがいよいよ放送開始。事前情報のほとんどない状態で始まった物語の感想を、今後の考察も含めで紹介していきます。

『アンチヒーロー』第8話 感想



赤嶺、緋山と会う


 沢原の件を通じて、判事の瀬古を追い詰めた明墨。瀬古は見事なトカゲの尻尾きりで失脚し、表舞台から姿を消すことに。

 やはり最終的なラスボスは伊達原と加崎のラインのようですね。そして明墨の目的も、12年前の一家殺害事件の冤罪を晴らすことがハッキリしました。

 全体的な見晴らしも良くなって、あとは12年前の事件の真相のみといったところです。まだ8話なので、もうひと展開ありそうですが(笑)。

 前回は、1話で無罪になった緋山の元に、赤嶺が訪れるところで終わりました。赤嶺は、緋山の有罪の証拠と思われる作業衣を持っています。証拠隠滅されたと思われていましたが、赤嶺は探し出していたようです。

 というわけでその続きから。赤嶺は、緋山は殺人を無罪にしてもらった見返りに、明墨の元で動いていると見ているようです。

12年前の事件の真相


 明墨は、志水の娘である沙耶を訪れ、当時のことを話します。事件のとき、志水の事情聴取を担当していたのが明墨でした。

 志水は、事件当時無罪を主張。娘のぬいぐるみを探すため公園にいたといいます。しかし当時の明墨は、彼を犯人だと疑わず、自白を強要しました。そんな取り調べの回想シーンは、今とはまったく違う、高圧的な明墨の姿が描かれます。

 冤罪に気が付いたのは6年後。当時の同僚の桃瀬が冤罪の可能性に気付き、調査をしていましたが、病気で亡くなっていました。その彼女によれば、志水のアリバイを証明する動画が見つかっていましたが、それを倉田が隠蔽したようです。

 明墨は桃瀬の調査を引き継ぎますが、伊達原の手が回り、地方に飛ばされてしまったようです。明墨が探しているのは、ズバリこの動画。これが冤罪解決の鍵になるようです。

 そうしたことが、明墨と沙耶の会話、そして青山と紫ノ宮の会話、2つの会話シーンがザッピングされながら明かされていきます。ここの演出は良かったですね。かなり分かりやすく整理してくれた感じ。こうして事件が明るみにでてくると、クライマックスが近いことを感じられます。

緋山と明墨との関係は


 一方、赤嶺と緋山。緋山は赤嶺を家に入れ、過去のことを話します。ここで被害者となった相手が、いかにクズであるかが圧倒的説得力で描かれます。ただ、殺したのはやはり緋山なのでしょうね。

 緋山が動画の行方を知っていると考えた明墨は緋山に接見。緋山は12年前、依頼を受けて女性の盗撮動画を撮っていました。それが闇サイトに上がっていたのですが、そこに志水が写っていたようです。

 そして、緋山にその仕事を仲介したのが、ここまで名前しか出てこなかった江越という男でした。

 現在動画は持っていないという緋山に、明墨は江越を探すよう頼みます。そして、印象的だった1話の2人の会話シーン「あなたを無罪にして差し上げます」に繋がると……。なかなか震える演出です。

 で、その1話の会話にあるよう、無罪にしてもらった見返りに江越を探していたようです。ようやく全部繋がった感じですね。

志水の心もようやく開かれる


 というわけで、赤嶺と紫ノ宮も参加して、全員協力して江越探し。いよいよ現れた江越は、やっはり迫田さんでした(笑)。

 一方事務所では、沙耶が訪れます。明墨を糾弾でもするのかと思ったら、“パパに会わせて”と改めて依頼するのでした。このクライマックスへ向けての盛り上がり演出、うますぎます。

 そして父親に面会した沙耶は、父に本音を語り、志水は再審することを認めるのでした。

江越の正体とは


 あとは江越を探して動画を見つけるだけ。江越は裏の顔のほか、ごく一般的で幸せな表の顔ももっていました。

 しかし緋山の家を菊池検事が張っており、検察側も緋山と志水の関係を知っていることがわかります。

 江越に接触した明墨。江越に取り引きを持ち込みますが、すでに検察は先回りし、動画を入手していました。これには明墨も含め、事務所全体が出し抜かれてしまった形。検察強し! 伊達原の方がやっぱり上手だったのでしょうか。

『アンチヒーロー』第8話 考察


 ほぼ残す謎はなくなって、あとは志水を無罪にして、検察の闇を暴くだけ……と思ったら、なんとすでに検察は証拠の動画を押さえていました。

 これからもうあとは解決のみと思っていましたが、ここで一気に雲行きが怪しくなってきます。もう一波乱あるのはわかっていましたが、一気に追い詰められましたね。

 あとは、ここからどう逆転するのかです。そして、志水が本当に冤罪なら、誰が真犯人なのか。残り話数も少なくなりましたが、まだまだ楽しませてくれそうです!



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