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『スーパーモンキーボール バナナランブル』発売直前レビュー。16人対戦のバトルモードはワチャワチャできて楽しい! シリーズ初心者の目線から感じた本作の魅力

文:米澤崇史

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 セガより6月25日に発売予定のNintendo Switch専用ソフト『スーパーモンキーボール バナナランブル』。その発売が迫る中で実施された、メディア向け試遊会の模様と試遊レポートをお届けします。

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シンプルな操作とルールながらゲーム性は本格的

 『スーパーモンキーボール』シリーズとしては、12年ぶりの完全新作となる本作。『スーパーモンキーボール』シリーズは、おサルを転がしてゴールに入れるシンプルかつ分かりやすいルールが特徴のカジュアルゲームで、全世界シリーズ累計は500万本を超える人気シリーズです。

 恥ずかしながら筆者は今回が『スーパーモンキーボール』シリーズ初体験だったんですが、今回試遊させていただいた『バナナランブル』は、そんな初心者プレイヤーにも非常にとっつきやすいタイトルになっていました。

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▲試遊会では、プロデューサー・鈴木信宏氏(写真左)とメインプランナー・畑中智貴氏(写真右)によるゲーム内容の紹介も行われました。

 まず何よりも初心者にありがたいのが、『スーパーモンキーボール』はルールと操作が超シンプルなこと。

 左スティックでステージを傾け、その方向に向かって自動でボールが転がってくれます。そのため、使用するのは左スティックの傾けと、右スティックのカメラ操作、そこに本作から加わったBボタンのスピンダッシュという、ほぼ3つのボタンだけで完結しており、普段ゲームをほとんどやらないという人でも直感的にプレイできるようになっています。

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 ルールも制限時間内にゴールを目指すというシンプルなものですが、コースの途中にはバナナが配置されていて、バナナを拾えば拾うほどゴール時にポイントが加算されていく仕組み。バナナをできるだけ集めつつゴールするのが目標となります。

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 ただ、可愛い見た目とシンプルな操作・ルールに反して 簡単なゲームかというとそうではなく、なかなかやりごたえがあるというのがプレイしての印象です。

 試遊会では、200以上のステージが用意されているというアドベンチャーモードからプレイしたのですが、“ステージを傾けてボールを転がす”という操作が非常に独特でした。

 一見簡単そうに見えるんですけど、実際にやってみると思うように調整ができず、なんでもないバナナを取り逃したり、行き過ぎてコースアウトすることもしばしば。坂道を素直に降っていくと飛びすぎてコースアウトしたり、たまに初見殺しみたいなギミックもあって、ある程度ステージが進んでくると結構リトライしながらプレイしていました。

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 その上で、本作は1ステージあたりが短めで、欲張りさえしなければ結構サクサククリアできるようにもなっているのがおもしろいところ。どうしても苦手なステージは、バナナの回収を諦めてゴールして先に進むこともできますし、プレイヤーが自分で難易度を調整して進めるのが良いところだと感じました。

 コースアウトするにしても、自分が欲張った結果落ちているだけなので納得いきますし、1ステージあたりが短めなので、やり直しのストレスもあまりなく、すぐもう一回挑戦してみようと思えるバランスになっています。

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 本作からの新要素であるスピンダッシュは、ボタンを長押して溜めを行いつつ、指定した任意の方向にダッシュするアクション。単純に速度アップの手段にも使えますし、小さな段差を乗り越えられたり、坂などを利用することでジャンプも可能になります。

 ただ、当然溜めている間もサルの入ったボールは転がり続けるので、思った方向に飛んでくれないことも多かったです。スピンダッシュを使いこなせれば、コースによってはショートカットができたりもするので、最終的にはこれを使いこなせるかが、ハイスコアを狙う上で重要になってきそうです。

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バトルモードの5つのルールを体験。2チームに分かれての対抗戦も

 試遊会では、本作の目玉とも言える新要素、最大16人のプレイヤーが参加するオンライン対戦を行う、バトルモードも体験することができました。

 バトルモードは、1対戦ごとに定められたルールにしたがって行われます。基本どのステージでもバナナを集めてゴールを目指すのが目的のアドベンチャーモードとは異なり、バトルモードは様々なルールが用意されていて、ゲームとしての体験も大きく変わるのが特徴。今回プレイできた5種類のルールは以下の通りです。

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▲試合前には操作するおサルを変更することもでき、それぞれ異なる性能をしています。

レース

 一番早くゴールできたプレイヤーほど高ポイントを獲得できる、非常に明快なルールです。このルールに限った話ではないですが、バトルモードではゲーム中に使用できる様々なアイテムが配置されていて、アイテムを使って他プレイヤーの妨害をすることもできます。

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 いわゆるレースゲーム的なルールですが、他プレイヤーとの接触が結構頻繁に発生し、スピンダッシュでも食らおうものなら大きく弾き飛ばされて、コース外に真っ逆さま。復帰まで大きなタイムロスを要することになるので、ただ早く走るだけではなく、いかにライバルを蹴落とすかも重要になってきます。

 コースのギミックも豊富で、上下に移動する足場が上がるのを複数人で順番待ちしていたら、横から他のプレイヤーに突き飛ばされてなかなか上に登れなかったり、かなりワチャワチャとした展開が発生しやすいのもおもしろかったです。

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バナナコレクター

 コース上にあるバナナをたくさん集めるほど高ポイントがもらえる、こちらも分かりやすルール。バナナは何でもない場所にもたくさん配置されているので、適当に走り回っていてもポイントは手に入るのですが、辿り着くのが難しいポイントには大量のバナナが配置されていることが多いです。

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 集めやすい場所を周回して確実に集めていくか、失敗するリスクを負っても難しいポイントを目指すか、プレイヤーのスタイルが大きく分かれることになるのかなと。

 きいろいバナナ雲が発生した時や、残り時間が30秒切ったフィーバータイムでは、ポイントの高いふさバナナが大量に発生したり、途中まで負けていても一発逆転を狙える要素も多く、最後まで順位が何度も入れ替わっていたのも印象的でした。

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ボムパニック

 ゲーム終了時にボムを所持していないプレイヤーにポイントが加算される、少し変わったルール。ゲーム開始時、数人のプレイヤーにボムが配られ、ボムを持ったプレイヤーは他のプレイヤーに近づくことでボムをなりつけられます。

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 個人的に今回プレイした中での一番のお気に入りがこのボムパニックでした。ある程度操作に慣れてきていたのもあって、ボムをなすりつけられる範囲が意外と広いことを認識できると、おもしろいようにボムをなすりつけられました。タイムアップの直前に他のプレイヤーになすりつけが成功し、逆転勝利した際は最高に気持ちよかったです。

 基本的に最初にボムを持たされるプレイヤーは、その後必ず誰かに押し付けないといけないので少し不利なんですが、今回序盤にポイントを稼げた筆者は、5戦中4戦くらいボムをもった状態でスタートしていたので、ポイントの高いプレイヤーはボムを所持した状態でスタートしやすいようになっている可能性もありそうです。

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ロボブレイカー

 ここからは、16人のプレイヤーにが8対8の2チームに分かれて行われる、チーム戦でのルールになります。

 ロボブレイカーは、マップ上に配置されているロボット型のオブジェクトに体当たりして、どちらのチームが多くのロボを破壊できたかを競う、こちらも少し変わったルール。とくにスピンダッシュの使い方が重要で、ダッシュボードで加速して体当たり→反動で弾き飛ばされたら即座にスピンダッシュで切り替えし再度体当たり…みたいな形で、連続してダメージを与えたりもできるようになります。

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 スピードやキャラクターの重量によってもダメージが変わり、うまくロボットの頭を攻撃できればとくに大きなダメージが狙えます。チーム全員で体当たりしまくってオブジェクトが壊れるのはなかなか爽快で、今まで紹介してきたルールの中でもとくにカジュアルに楽しみやすかったです。

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ゴールハント

 こちらもチーム戦用のルール。ステージ内には10~40の点数が記載されたゴールが配置されて、ゴールをくぐるとチームにそのポイントが加算され、初期地点から再スタートします。

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 やはりくぐるのが難しい場所のゴールはポイントが高めに配置されていて、つい狙いたくなるります。ただそういったゴールはリカバリーが難しい場所にあったりして、失敗すると他のゴールに向かうまで結構タイムロスが発生しがち。 

 それを承知で難易度の高い高得点のゴールを狙うか、ある程度簡単に入れるゴールを何度も往復するかが悩ましいところでした。

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 おもしろいのは、「一度ゴールをくぐるとゴールの色が自分のチームの色に変わり、自チームの色のゴールをくぐれば獲得ポイントにボーナスが入る」という仕様。自チームの色のゴールに入れば多くポイントは入るのですが、あえて相手チームのゴールをくぐることで、相手チームに入るポイントを一旦減らすということもできるわけです。

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 最終的には、両チームのプレイヤーがゴールをくぐって得た総ポイントに加えて、制限時間が終了したタイミングで、ゴールの色がどちらのチームになっているかの集計が行われ、チームと同じ色のゴールの数が多いほどボーナスが加算されます。

 今回の対戦では、筆者が所属していたチームはゲーム内の総ポイントでは結構上回っていたにも関わらず、ゴールの数のボーナスで逆転負けを喫していたので、終盤はまずゴールの色を増やすことも重要になりそうです。

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 今回は5つの対戦ルールを体験できたのですが、どのルールも想像していた以上にカジュアルに遊べて、筆者のようなシリーズ初心者でもかなり白熱して楽しめ、プレイ中は何度も自然と声を上げていました。

 どのルールもアドベンチャーモードとはまったく別物で、同じバトルモード内でもルールごとにゲーム性がまったく違うので、結構得意不得意みたいなのが出たのもおもしろかったポイント。

 筆者の場合、レースやロボブレイカーは全然成績が振るわなかったのですが、バナナコレクターでは4位、ボムパニックでは2位をとることができて、初心者でも意外と上位を取れるルールがしっかりとあることが実感できました。対戦ゲームにありがちな、初心者に内にひたすら負け続けるという現象が起こりにくいのは非常にいいところだと感じました。

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 いよいよ2024年6月25日に発売を迎えるのNintendo Switch専用ソフト『スーパーモンキーボール バナナランブル』。ガッツリとしたコアゲーマーから、普段ゲームをあまりプリレイしないカジュアル層まで幅広く楽しめる作品になっていると思います。

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