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『深 四のの目-陰陽の巫女-』レビュー。生き残るためにあらゆる手段を考えるのが楽しいローグライク和風ホラー【BitSummit2024:電撃インディー#718】

文:電撃オンライン

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 本日7月19日(金)より京都で開催されている、日本最大級のインディゲームの祭典“BitSummit Drift”に、2024年秋にSteamで発売予定の『深 四のの目-陰陽の巫女-』が出展しています。

 開発はWODAN、パブリッシャーはKADOKAWA Game LinkageとABCアニメーションが担当。さまざまなアイテムや戦略を駆使して謎の屋敷から脱出を目指す、本作のプレイレポートをお届けします。

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 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

前作『四のの目』から劇的パワーアップ!『深 四のの目-陰陽の巫女-』


 本作は、魑魅魍魎が跋扈する屋敷を探索し、屋敷で入手できる武器やアイテムを駆使しながら、1部屋1部屋攻略していくローグライクホラーアクションゲームです。

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 2022年に登場した『四のの目』のパワーアップ版となり、新しいモノノケや罠、ダンジョン、アイテムなどが追加され、劇的にパワーアップしています。

 今回遊べたのはチュートリアル部分と、“BitSummit Drift”試遊版専用の「京」というステージで、ゲームの基本的な流れをしっかり学べるものとなっていました。

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 ゲームは、入るたびにランダムで生成されるダンジョン(和風の屋敷)に潜入し、各部屋を探索しながら、武器やアイテムを手に入れたり、モノノケを倒したり、罠にはめたり、食料を入手してお腹を満たしたりしていくことで展開。

 基本的には、いわゆる『不思議のダンジョン』系のローグライクで、ランダムで手に入るアイテムや武器をうまくやりくりして、ダンジョンを探索していくことになります。

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 持てるアイテムの数には制限があり、何を持っていくかを選択することがとても重要に感じました。アイテムは武器、罠、食料、鍵、明るくするための蝋燭など多彩にあり、何が出るかは毎回ランダム。

 このため運の要素も大きいですが、今あるものでどうやって戦っていくかを考えるのが楽しい! 所持アイテムを増やすアイテムもあり、うまく持てるアイテムを増やせれば探索が楽になります。

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モノノケは倒すだけではない!


 武器は銃で攻撃するのがラクでいいのですが、弾数の制限もあり、道中で弾を補充していく必要もあるので万能ではありません。

 ただ、武器で攻撃するだけでなく、マキビシやベアトラップで罠を仕掛けたり、囲炉裏のある部屋なら、蝋燭で囲炉裏に火を付け、相手を誘いこんで燃やすなど、さまざまな対処法がありました。

 序盤のうちから、「こんなことができるんだ」といった発見が多く、そうした知識を積み重ねることで、だんだん生き延びる時間が長くなっていくと実感できます。

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重要になるのは音、そして食べ物も!


 本作では、音も重要な要素になっています。隣の部屋にモノノケがいる場合、物音が聴こえるので、敵の存在を予想できます。

 さらに重要なのが、“声”を出すこと。本作では、主人公が声を出し、モノノケを呼び込むことができるのです。罠を設置→声でおびき寄せるといったコンボも可能で、さまざまな戦い方を見つけ、実践できるのもおもしろいポイントです。

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 また、主人公は体力のほか、空腹度もあり、プレイしているとお腹が減ってきます。食料は比較的頻繁に拾えるのですが、納豆だったり生八つ橋だったりとやたら種類が多く、拾うごとに細かく説明してくれます。

 食べ物にこだわっているのか、ドット絵ですがなんだか美味しそうなのも、自分のお腹が空いてきてよかったです(笑)。

 持ち物の所持制限があるので、基本はその場で食べて置いていく感じかと思ったのですが、実は食べるだけでなく、モノノケの近くに置くと、囮として使えたりします。ほかにも意外な使い道がありそう!

今あるものでどう倒すかを考えることが重要


 難易度は、自分がローグライク系にあまり慣れてないこともあり、やや難しめに感じました。最初は敵から逃げ回ったりしていたのですが、なにせ主人公は足が遅く、まだ見ぬアイテムを探して逃げ回ってばかりでは、生き残ることは難しいです。

 ただ、敵に出会ったら、しっかり今あるアイテムでどう倒すかを考え、じっくり倒していくよう心掛けてからは、生存率が一気に上がったような気がします。やはり急がば回れということでしょうか。

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アイテムの使い方を考えることが楽しい!


 ローグライクゲームではあるのですが、罠やアイテムの使い方などを考えるのが良質なアクションパズルのようなプレイ感でした。

 もちろん何度もやり直して覚えていく必要もあるのですが、限られたアイテムでどう生き抜くか、これを考えている時間が楽しくて、ついついハマってしまいます。

 罠を使ったり、おびき寄せたりといった戦略がうまくいったときは、嬉しさもひとしお。アイテムの種類も多く、新しいアイテムを発見すると、どう使えばいいのか考えることが楽しいです。

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和風の世界観もステキ!


 江戸時代の“お化け屋敷”がコンセプトということで、純和風な世界観も魅力ですね。個人的には、キャラクターデザインを『ブレス オブ ファイア』や『ラストランカー』などの吉川達哉さんが手がけているのもうれしいです。

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 今回はイベント専用のモードのみでしたが、実際のモードには、行方不明となった陰陽師の兄の足跡をたどるというストーリーラインもあり、物語がどう展開していくかも楽しみです!

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『深 四のの目-陰陽の巫女-』とは(ストアページより)


巫女の「ヨノ」が挑むのは自動生成(ローグライク)の数々のお化け屋敷

 行方不明となった陰陽師の兄の足跡をたどる巫女のヨノ。兄が訪れた場所はモノノケ(妖怪や怨霊)が巣くい、入るたびに屋敷の構造が変化する恐ろしい場所だった。ゲームモードは「祓(はらい)」「禊(みそぎ)」「行(ぎょう)」の3つ。

 行は、無限に続くダンジョンをどこまで生き残れるかを競う最高難易度のモードだ。

屋敷内の仕掛けと罠を駆使してモノノケを倒し、お化け屋敷を脱出しよう!

 まずは隣の部屋の物音を聞く、痕跡を見つけるなどして、モノノケの種類と数を確認。罠を張り、声を出してこちらに呼び込み、罠にかけて倒すなど、モノノケとの戦い方を計算しながら、行動を起こそう。

 屋敷の構造も把握して、囲炉裏や落とし穴に誘い込んで倒すことでアイテムを節約することもできる。生き残るためには知識と経験、そして勇気が必要だ。ヨノは危殆に陥るともうひとつの人格が現れ大幅に強化される。

 うまく状態変化を操ることも攻略のポイントとなる。

制作スタッフ

岩尾賢一 ディレクター、ゲームデザイン
代表作:『バイオハザード』『アインハンダー』『パラサイト・イヴ2』『ファイナルファンタジーXI』他

吉川達哉 キャラクターデザイン
代表作:『ブレス オブ ファイア』シリーズ『デビル メイ クライ 4』『5』『ラストランカー』他

荻野洋 プログラミング
代表作:『風来のシレン みんなで不思議のダンジョン』『Fate/Grand Order』『カルドセプト モバイル』他

各種要素が前作から大幅にパワーアップ!

 前作『四のの目』からは、新モノノケの増加、新しい罠、アイテムの増加、ダンジョン数の大幅な増加、大型ボスの追加、ヨノの変身要素追加など、劇的にパワーアップ! ゲーム内容もプレイヤーの意見をもとにチューンナップされ、遊びやすくなっている。


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