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カプコン新作『祇(くにつがみ)』先行プレイ感想。和風な世界観に直感的な操作と戦略性を両立した独自のゲーム性が光る

文:Ak

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 7月19日にカプコンより発売予定となっている『祇:Path of the Goddess』の先行レビュー記事をお届けします。

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 なお、先行プレイでは開発中のデータを使用。6種類のステージをプレイし、合計プレイ時間は2時間ほどです。

 また、ゲームの流れや基本、バリエーション豊かなステージを紹介する先行プレイ動画も公開中なので、ぜひ合わせてご覧ください!

■基本要素紹介動画

■ステージバリエーション紹介動画

ゲームの流れ&概要:タワーディフェンスとアクションが融合した独自のゲームシステム! 昼と夜のフェイズでやるべきことも解説


 本作は、タワーディフェンスとアクションを組み合わせた独自のゲームシステムを採用。

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 タワーディフェンス要素のあるゲームというと、コマのように味方NPCを配置して、プレイヤーは見守るだけというのが一般的なイメージですが、本作ではプレイヤー自らもキャラクターを動かして敵を倒すことができます。

 ザックリ言うと“自分でも動いて敵を倒すこともできるタワーディフェンスゲーム”のといったところ。タワーディフェンスに苦手意識のある人でも気軽に楽しめるのが特長ですね。宋=プレイヤーキャラクターがかなり強いので、とくに序盤であればシンプルにアクションゲームのようにも遊べます。

 タワーディフェンスとアクションのどちらに重きを置くかも、プレイヤーの好みによって差が出てくるのがおもしろいところですね。

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 ステージ攻略は昼フェイズと夜フェイズに分かれており、敵の襲来に備えて昼フェイズで準備し、夜フェイズを乗り切ったら再び昼フェイズに戻るという流れ。下記でフェイズごとにできることについて紹介していきます。

昼フェイズ

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 昼フェイズで夜フェイズに備えた探索と下準備を行い、夜フェイズで敵と戦うのが基本的なゲームの流れ。

 昼フェイズではステージ上の穢れを祓いながら、村人の救出および結晶の回収をしていきます。結晶はステージ攻略中に使うエネルギーのようなもので、村人の強化や“霊道”を引くのに使います。

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 村人は救出した直後は無力であり、職能転向(いわゆるジョブチェンジ)させて初めて力になります。職能は多彩で近接型や遠距離型、サポート型など多彩。村人の職能の特徴については後述します。

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 “霊道”を引くのは、護衛対象である“世代”の進行ルートを進めるために必要な行動。

 “霊道”のルートはスタート地点から鳥居(ゴール地点)まで固定となっており、引いたぶんだけ“世代”が鳥居に向かって進んでいきます。村人の強化に使って余ったぶんの結晶を使って、“霊道”を引くのが基本になりそうです。

■昼フェイズでできる主なこと
・穢れを祓って村人の救出と結晶の回収する
・結晶を使って村人を職能転向させる
・霊道を引く

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 そのほか、敵の動きを妨害する建築物の修繕や隠されたルートの開通など、昼フェイズで行えることはなかなか多いです。ただし、できることはゲームを進めるごとに増えていくので、いわゆるシミュレーションゲームのような複雑さはそこまで感じないですね。

 また昼フェイズで時間が余ったら任意で時間を進めることも可能。慣れてくると2回目の昼フェイズ以降は時間が余ることも多いので、時間を進めることでテンポよく攻略できます。

<夜フェイズ>

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 夜フェイズでは、敵を倒しながら巫女である“世代”を護衛して、ゴール地点である鳥居に到達させることが目標となります。

 “世代”が鳥居に到達したら、鳥居の穢れを浄化することでステージクリア!(ステージによって例外アリ)

 敵である“畏哭”の集団は基本的に“世代”に向かってくるので、彼女の進行ルートを守るように村人を配置すると安心。

 序盤では鳥居の周辺が激戦地になりがちなので、村人は鳥居周辺をメインに配置しつつ、倒し損ねた敵をプレイヤー自らが倒していけばいい感じ!

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 序盤の難易度はそこまで高くなく、村人はけっこう雑に配置してもプレイヤーキャラクターだけでなんとかなるバランス。とはいえ、ミッション達成などの要素もあるので突き詰めて効率化していくには村人との共闘がより重要になりそうですね。

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 また村人の職能転向は夜フェイズでも行うことができます。“畏哭”の種類に合わせて臨機応変に切り替えられるので、戦略的な戦いが楽しめます。

 夜フェイズは基本的に護衛が目的。うまくやり過ごせたら昼フェイズで再度“霊道”を引き、鳥居へと“世代”を進ませることになります。戦力強化で安定した戦いを優先するか“霊道”を引いて素早くステージクリアを目指すか、結晶をいかに配分するかも重要な要素ですね。

■夜フェイズでできる主なこと
・“畏哭”の集団を倒して“世代”を護衛する
・村人の職能転向を行う

村人:多彩な職能転向による役割分担が戦略的!


 村人の職能の種類は先行プレイ時点でもかなり多彩。すべてを十分に試せたわけではないですが、とくに印象的だったものを紹介します。

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 職能ごとにそれぞれ得意分野が異なるので、何か特定の職能のみを集中的に配置するよりは、バランスが重要になる印象です。前線に盾役として“杣人”を配置して足止めさせて、高所から“弓取り”で攻撃する、というような戦術を考えるのが楽しいですね。

杣人(そまびと)

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 初期から選択できる職能。いわゆる近接戦士で、地上戦が得意です。

 耐久力が高くさまざまな敵に対応できるうえに、職能転向に必要な結晶も少なめで使い勝手が良好。迷ったらひとまずこの職能にしておいて状況に合わせて職能転向を行うのがよさそうですね。

弓取り

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 弓矢による遠距離攻撃ができる職能。少々打たれ弱いものの距離をとって戦えるのが便利でした。

 ステージには高所も存在するので、地形を利用するのも大事になりそうです。またほかの職能で対応しにくい空中を飛ぶ敵に対処できるのも強み。

 空中を飛ぶ敵は耐久度こそ低いですが村人を行動不能にしてしまうので、それに対処するためにも、ステージを問わず“弓取り”を1~2人程度は採用しておくと安心できます。

修験者

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 周囲に結界を展開し敵の動きを遅くする職能。

 自身の戦闘能力は低いので単独では活躍しにくいものの、別の近接系職能と組み合わせると便利そうです。結界の範囲がそれなりに広いので、鳥居周辺に配置しておくのもアリですね。

角力(かくりょく)

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 いわゆる力士のような見た目の職能。耐久力が高く、範囲攻撃ができるのが強力! 敵を引き付けられる、いわゆるタンク職ですね。職能転向に多くの結晶が必要になるぶん、耐久度も攻撃力もかなり頼れる存在でした。

 まとめて敵を撃破してくれるので、守の要になる場所にずっしりと配置しておくのがよさそうです。

ステージ:クリア目標や地形が異なるバリエーション豊かなステージ攻略が楽しめる!


 バリエーション豊かなステージも、本作の魅力の1つ。先行プレイで挑むことができたステージのうち、とくに印象的だったものを紹介します。

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 ステージは単に地形の違いだけではなく、クリア条件や村人の数なども異なります。基本ルールこそ共通しているものの、ステージごとに攻略法を考える楽しみが味わえるのがうれしい!

幽暗洞(ゆうあんどう)

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 暗闇に覆われたステージ。村人が灯りで照らされた“畏哭”しか攻撃できないので、昼フェイズに灯篭を灯す下準備が重要になるステージです。

 灯篭は十分にステージにあり、下準備さえしっかりしておけばそこまで通常のステージとプレイ感覚は変わらない印象。ただし倒し損ねた敵が灯篭のない場所に向かうと倒しにくくなるので、灯篭付近にしっかり村人を配置して、倒し損ねないようにすることが重要になりそうです。

縁離村(えんりむら)

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 村人のみで“畏哭”に立ち向かうステージで、通常とは異なる緊張感が味わえます。純粋なタワーディフェンスのような戦略性が味わえるのが、逆に新鮮!

 宋が戦闘に参加できないぶん、昼フェイズでの準備がより重要になります。

 またこのステージでは結晶を一定量の結晶を“世代”捧げるとステージクリアとなります。鳥居を目指す以外の目的もあるようなので、ステージにバリエーションがあるのがいいですね。

 難易度自体はそこまで高くなく、鳥居周辺に村人を固めてゴリ押しでも十分な結晶を集めることはできました。

弓鳴湖(ゆみなきこ)

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 船上で戦うステージ。鳥居が存在せず、船上で夜が明けるまで“世代”を守り抜けばステージクリアとなります。

 船には大砲などのギミックも設置されており、それを利用して前方の“畏哭”に大ダメージを与えられます。また“世代”のいる中央の船以外の船は敵の攻撃によって破壊されてしまうと、じょじょに足場が狭くなっていきます。

 鳥居へ進んでいく通常のステージとは異なる戦いが体験できますね。個人的にもこのステージは“世代”を守っている感がしっかり味わえるので楽しかったです。

育成要素:宋や村人の強化も可能! 拠点の発展要素なども存在


 拠点では“宋(プレイヤー)”や村人を強化できる育成要素も存在。攻撃力などの基本能力を強化できます。

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 強化段階は巻き戻し可能で育成アイテムも戻ってくるので、育成はかなり気軽。村人は職能ごとに強化できるため、使いたい職能を優先して強化していくのがよさそうですね。

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 また“宋”は強化以外に、鍔(つば)を切り替えることでさまざまな奥義を使用可能。敵のレジストゲージを削りやすい初期技の“朱雀”や一瞬で“世代”の元に戻れる“天空”などの奥義が使えます。

 先行プレイではそこまでじっくり触ることはできませんでしたが、育成要素は比較的シンプルな印象です。

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 また拠点では施設の修繕なども可能。村人を配置して時間経過=ステージクリアすることで、施設が修理されて拠点を発展させられます。

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 タワーディフェンスとアクションを融合したことで、直感的な操作と戦略性を両立したゲーム性が楽しめる本作。今回の先行プレイでもその独自の魅力は体験できました。それでも、まだまだ気になる要素は盛りだくさんです。

 とくにストーリーの導入部分を見ることができなかったため、世界観やキャラクターの背景は気になるところ。また村人の職能ごとの特徴や強みについても、じっくり遊んで有用な組み合わせなどを考えてみたいです。7月19日の発売日が、今から楽しみですね!

本作の最新情報が公開される“CAPCOM NEXT - Summer 2024”は本日朝7時から!


 カプコンの特別番組“CAPCOM NEXT - Summer 2024”が本日の朝7:00から公開されます。本作の最新情報も公開予定となっているのでお見逃しなく!



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