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【にじさんじ】新たな世界が垣間見える“にじさんじのB級バラエティ(仮)”。ファンを夢中にさせる深夜番組の魅力

文:渡辺美咲

公開日時:

最終更新:

 第2・第4火曜日の24時から放送している“にじさんじのB級バラエティ(仮)”(にじバラ)はイブラヒムさん、早瀬走さんをメインMCに迎え、2020年12月から続いている公式番組だ。

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 深夜番組らしさ漂うゆるりとした雰囲気や“B級”を全面的に押し出した番組構成が視聴者からの人気を博し、2024年8月現在までの放送に繋がっているのではないかと考えられる。

 本記事では“にじさんじ”公式番組の中でも長寿番組に位置付けられる“にじバラ”が、ファンに長く愛される理由や魅力を考察していく。

“実写ロケ”の先駆者である“にじバラ”


 現在、多くの“にじさんじ”公式番組や動画などで実写ロケが行われている。筆者が実写ロケと聞いて主に思い浮かぶのは、“ROF-MAO”結成前に実施された無人島サバイバルや、笹木咲さん、椎名唯華さんによる“さくゆい”の北海道旅行動画だ。

 しかし、実は“にじバラ”でも放送当初から実写ロケを取り入れており、第1回では東急ハンズ新宿店などを実際に訪問する様子も見られた。このことからも実写ロケの火付け役は“にじバラ”なのではないかと考えられる。

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 現に“にじバラ”初回放送時の
プレスリリースには「にじさんじでは今まで無かった『実写ロケ』をメインに、世の中の知らない商品・知らない会社の裏側などにスポットを当て、にじさんじライバーと一緒にB級な世界を楽しんでいく30分番組です」という文が記載されており、2020年時点ではあまり浸透していなかった実写ロケを主体としていることが明示されていた。

 時代を“先取り”していた“にじバラ”の実写ロケを、この機会にぜひ堪能していただきたい。

“B級”を逆手にとった番組作り


 本番組は“低予算・B級・深夜番組”をテーマに挙げており、タイトルにもなっている“B級”には「(第一級には及ばないが)それなりの良さや人気があること」という意味が含まれている。

 B級、低予算と本来短所にもなり得る事柄を存分に生かし、強みに変えているのも“にじバラ”の特徴だと筆者は考えている。

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 第11回にゲスト出演した轟京子さんは、2021年5月に実施した
雑談配信内で“にじバラ”の収録風景について赤裸々に語っている。その中には「収録は打ち合わせを含めて1時間で終了した」「ほぼノーカットだった」など他番組では考えられないような裏話が盛り込まれていた。

 チャット欄には「コスパの良い番組」「それであれだけ面白いからすごいよなホント」といったコメントが飛び交い、本配信をきっかけに“にじバラ”に関心を寄せた視聴者も少なくないだろう。

 “B級”だということを逆手にとった番組作りは共感や親しみを視聴者に感じさせ、今現在もファンを増やし続けているに違いない。

思わずハマってしまう番組構成


 “にじバラ”は、OP終了後のナレーションで語られている通り“ライバーさんと一緒に、世の中の不思議や知らないことをわかりやすく勉強できる”番組である。

 主に誰もが知る商品の工場見学などを、VTRを通して見ることができ、興味深い内容にハマる視聴者も多いはずだ。本番組で特に筆者の心に残っているのは、第35回で紹介された“オーベルジーヌ”である。


 ロケ弁として評判なカレー店の裏側に密着した様子は見ているだけでお腹が空いてきてしまう。また、社長さんから伝わってくるカレーへのこだわりや熱意もあり、筆者の他にも「今すぐにオーベルジーヌのカレーを食べたい!」と思った人は多いだろう。


 過去の放送回の中には、美味しいプリンが提供されるカフェ、かわら割り体験道場、斧投げバーなど思わず訪問してみたくなるお店が数多く登場している。このように“にじさんじ”を通して新たな世界が垣間見えるのも“にじバラ”の魅力であり、おもしろさなのだ。

 思わず目を惹きつけられる内容や、深夜番組らしい雰囲気が心地良さを与える“にじバラ”はもうすぐ放送開始から4年を迎えようとしている。

 初回から変わらない空気感や親しみやすさがファンからの好感を得ているのだろう。

 “B級”という価値観を大切にする本番組が今後どのように展開していくのか、今回着目したポイントを踏まえながら見守っていきたい。


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