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『アンジェリーク』30周年。女性向け恋愛SLGゲームとドラマCDにはまった原点。人生はネオロマとともに【メモリの無駄づかい】

文:電撃オンライン

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 三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。

 何年、何十年たっても、「なんでオレ(私)、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。

 そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、スーパーファミコンで1994年9月23日に発売された恋愛シミュレーションゲーム『アンジェリーク』及びそのシリーズとドラマCDについて語らせていただきます。

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女性向け恋愛シミュレーションの元祖『アンジェリーク』


 ごきげんよう、天使様! 読んでいただいてありがとうございます! 私の思い、『アンジェリーク』好きなすべての天使様に届け! ラブラブフラッシュ! な思い出にお付き合いいただけると嬉しいです。

 『アンジェリーク』はごく普通の少女アンジェリーク・リモージュが、宇宙の女王候補として選ばれ、もう1人の女王候補ロザリアとともに女王試験として新大陸を育成するシミュレーションゲームです。大陸の発展のためには、女王に仕える9人の守護聖の力を借りるのですが、9人は見眼麗しい男性たち。力を借りるうちに親密になって行く守護聖様たちとの恋に生きるか、女王となり宇宙を導く存在を目指すか…というのがゲームの目的になります。

 この守護聖様たち、ゲーム開始直後はみなさん塩対応。好感度が低い時に執務室を訪れると「お前ごときが、民を導くなどとは、不遜なことだとは思わないのか?」や「俺は気が短いから、行動はとっとと決めてくれよな。」という、第一印象悪すぎな言葉で出迎えてくれます。プンスコしながらも何度か育成を頼みに行くうちに、変化が現れるわけです。最終的には「アンジェリークの役に立てる力を持っていて良かった。」と立場が逆転したような発言に、なんとも言えない達成感が。恋は人をこんなにも変えてしまうのか…。

選択肢を間違えると即帰宅! 過酷な公園デート


 仲良くなったとしても、デートなどで選択肢を間違えると、機嫌を損ねて帰ってしまう守護聖様。公園でラブラブなカップルを見て「あの者たちを羨ましいと思うか?」と質問され、おびえながら「はい」「いいえ」を選択した日々も良き思い出……。デート前は育成状況や守護聖様の交友関係を調べてメモったりと、下調べが大事で育成よりも恋愛の攻略が大変でした。デートの日の緊張は尋常ではなかった気がします。

 男性2人が同時にデートのお誘いに来て悩んじゃう! なんていう憧れの修羅場も幾度となく体験させてもらいました。普段からデートで鍛えられているので、そんな夢のようなシチュエーションでも怖くて扉が開けられない…。怖い…、断った守護聖様になんと言われるか怖い…。

 それでも公園デートを成功させると、嬉しい言葉がもらえたり、守護聖様の貴重なエピソードを聞けるので、何度もリセットして再挑戦していました。公園デート中にほかの守護聖様と会うのも寿命が縮んだなぁ…。

私の人生を変えた『アンジェリーク』との出会い。


 中1の頃。周りにゲームをプレイする女性の友人がいなくて寂しい思いをしていた筆者。たとえゲームをしていたとしても、兄弟が遊んでいるゲームを一緒にプレイする程度らしく、PCエンジンで『ときめきメモリアル』(伊集院レイ推し)や『卒業』(中本推し)を遊んでいる私の話はまったくと言って良いほど伝わらず。友人との話のタネはアニメか流行りの音楽などでした。

 それが、忘れもしないゲーム雑誌の片隅、近日発売のゲーム紹介ページで見かけた数センチの場面写真と少しの紹介文。森の湖で泉に願いをかける金髪の少女を見たことが、私と『アンジェリーク』の出会いです。女の子が主役の恋愛ゲーム!? 求めていたものを見つけた喜びに、近所のゲームショップを片っ端から探し回りました。

 一通りクリアしてから、私は「女の子向けのゲームがあるから遊んでみて!」と友人に1週間ソフトをレンタルして布教活動を始めることにしました。するとどうでしょう、恋に恋する中学生女子たちは次々に守護聖様たちにドハマり。私の周りに一大『アンジェリーク』ブームが巻き起こったのです!

 友人たちは各々1人の守護聖様に入れ込み、「大人の魅力!(オスカー様推しの友人)」「結婚したい!(ルヴァ様推しの友人)」と驚きのハマり具合でした。人に薦めておきながら推しが1人に絞り切れないでいた筆者は、それを満面の笑みで腕組み静観していまいたが……、のちに『アンジェリークSpecial2』でセイラン様に狂わされることになりました。

 この“薦めたものが評価される”という成功体験や、好きなゲームの話題を友人と話せるようになった喜びが、今このコラムを書いている自分に繋がっているとしみじみ感じています。

ドラマCDでさらに魅力を高める守護聖様たち


 『アンジェリーク』はメディアミックスの展開も幅広く、キャラクターデザインの由羅カイリ先生のコミカライズや、ドラマCDなども楽しませてくれました。どちらもゲームではたまにしかない守護聖様同士の掛け合いがメインのため、彼らをより知ることができてますます好きになりました。

 昔のゲームあるあるですが、声優さんが今では信じられないぐらい豪華。『アンジェリークSpecial2』は、同じ時期にハマっていた『新世紀エヴァンゲリオン』と共通のキャストが多く、あのキャラの声優さんにこんなにときめくなんて……、と声優さんのすごさ・素晴らしさを知って声優さん好きになるきっかけになりました。ここでも筆者の人生を変えているのです。

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▲ブックレットに漫画や小説が掲載されていてかなり読み応えがありました。時代を感じる奔放な守護聖様の行動もあり、改めて見ると衝撃的!
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▲『あなたの瞳に夢天使(スウィートエンジェル)』『惑わせないで聖少女(イノセントガール)』『まだみぬ君への神話(ラブレター)』などの男性の営業さん泣かせだったらしいタイトルも毎回楽しみでした。
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▲懐かしの8センチシングルCD! 全部集めるとスペシャルCDがもらえます。
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▲ネオロマシリーズといえば限定版BOX。実家にあって写真に納まらないものもあるのが悔やまれます。セガサターンの横長の金色のやつが初めてのBOXだったなぁ…。トロワのパッケージ絵は、マルセル様がセンター&大人びてて驚きました。
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▲アンジェ以外の作品で手元にあるBOXたち。何がとは言いませんが、『アンジェ』はクラヴィス様、ルヴァ様、セイラン様、エルンストさん、ベルナール、ヴァージル、タイラー。『遥か』は泰明、譲、風早、忍人、ダリウス、秋兵、五月兄さん、長政様。『コルダ』は柚木先輩。『下天』は光秀兄様、官兵衛です。

 2021年にNintendo Switchで発売された『アンジェリークルミナライズ』では、主人公がちょっと大人な25歳になっていたのが、古のアンジェリーカーには嬉しかったです。30周年本当におめでとうございます! これからも『アンジェリーク』やネオロマンスゲームとともに人生を歩んで行く所存です! 聖地パシフィコにもまた行きたいなぁ……。では、まだ見ぬネオロマ作品への神話(ラヴレター)として、コラムを終えようと思います。

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