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アニメ『MFゴースト』2nd Season(2期)7話感想:“芦ノ湖GT”いよいよクライマックス。3位を走るカナタのハチロクに猛追する赤羽のフェラーリが迫る!(ネタバレあり)

文:タダツグ

公開日時:

 2023年秋に放送され、大きな話題を呼んだTVアニメ『MFゴースト』。その待望の続編となる2nd Seasonが現在絶賛放送中です。今回は2nd Seasonの第7回目である第19話“ロンサムカウボーイ”が放送されましたので、視聴してみての感想をお届けします。

【注意】ここからは記事の構成上『MFゴースト』の物語に関する記述が多々含まれます。ネタバレが気になる方は本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。[IMAGE]

TVアニメ『MFゴースト』2nd Season 第7回“ロンサムカウボーイ”感想(通算19話)


 第14話から描かれてきたMFG第2戦“芦ノ湖GT”の決勝も、いよいよクライマックスへと突入! 降りしきる雨の恩恵と霧けぶるデスエリアでの猛アタックで、一気に順位を3位まで上げたカナタのハチロクですが、雨が止んで路面コンディションが回復するにつれ、4位の赤羽海人が駆るフェラーリ 488GTBの戦闘力も上昇。その猛追をかわすことができるかどうかが焦点になってきました。

 ハチロクとフェラーリの差は、デスエリアを抜けた時点で約9秒! カナタいわく「少し足りないか?」とのことですが……息が詰まるぜこいつはッ!

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 それにしても今回のサブタイトルである“ロンサムカウボーイ”。直訳すると“孤独なカウボーイ”ってところでしょうけど、ここらへんのワードセンスがさすがなんですよね。これはもちろん、原作者であるしげの秀一先生の手腕によるところが大きいわけですが、それをアニメ版にもしっかり持ってくるところが素晴らしくて。

 というのも今回の“芦ノ湖GT”、デスエリアを抜けたところからしばらく続く林間区間は長めのストレートがあまり存在しないこともあり、9秒も差があるとカナタにも赤羽にも、互いのマシンが目に入る瞬間ってほとんどないんですよね。

 ドライバーのモチベーションって競う相手がすぐ目の前(もしくはすぐ後ろ)にいた方が、そりゃあ高まると思うんですけど。今回のカナタや赤羽はそれがかなわないため、必然的に自分自身との戦いを迫られるわけです。それを“ロンサムカウボーイ”と表現してしまうセンス……最高だろッ! 

 とくに、赤羽の真っ赤なフェラーリにはフロントに跳ね馬のエンブレムが躍っているわけですから。カウボーイ(=牛飼い)って馬を自在に操って荒ぶる牛をいなしているイメージがありますし、そんな彼が躍動する今回のサブタイトルはまさにこれしかないって気がします。

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 3位争いにどうしても注目がいく側面はありつつ。今回は先頭を激走する沢渡光輝とミハイル・ベッケンバウアーの駆け引きもアツかった! 首位攻防の結果はあえてここで明確にはしませんが、個人的にはちょっとだけ沢渡に熱を込めて見ていましたね。

 レース序盤こそベッケンバウアーを「つまらない」と表現していた沢渡ですが。その前を走ることでどんどんベッケンバウアーの強さを認め、彼に勝ちたいと欲するようになっていく沢渡を、いつの間にかちょっと応援しちゃっているんですよ、僕は(笑)。

 この男、ただのセブンティーンコンプレックスではないというか、本質はめちゃくちゃアツい! 激しいバトルの結末、未見の方はぜひご自身の目で確かめてもらえればと思います。

 そして、次回はいよいよカナタと赤羽の3位争いも決着ということで……。来週が今から本当に楽しみですね!

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TVアニメ『MFゴースト』2nd Season第7回(通算第19話)で印象に残ったセリフはこれ!

 このコーナー用にもう1回本編を見直していましたが、相変わらず主人公がほとんどしゃべらないアニメですね『MFゴースト』は(笑)。まあ、主人公だからってだけでここでセリフをピックアップするとは限りませんけども……。ということで、今回の名ゼリフはこちらの2つ!

「なめんなよ坂本……GT-Rは絶好調だ。小田原の借りはここで返させてもらうぜ!!(相葉 瞬)」

 1つ目は、アウディ R8クーペV10plusを駆る坂本雄大と熾烈な6位争いを繰り広げているニッサンのGT-R使い・相葉 瞬のこのセリフ。相葉センパイを格下に見ている節がある坂本ですが、今回は雨の影響もあって、図らずもタイヤにグリップが残っているなかで競り合っている状況。ここに来てテンション最高潮の相葉センパイだけに、オーバーテイクにも期待が持ててしまう激アツゼリフです。

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 解説の池田さんも口にしていましたが、相葉センパイって闘争心旺盛なのが裏目に出て、タイヤマネジメントがおろそかになりがちなイメージですが。今回のレースでは雨の影響で、タイヤがタレることなく終盤まで走ることができてるんですよね。

 相葉センパイ自身、そこに手ごたえも感じているとすれば、これを機会に──カナタほどのレベルとは言わないまでも──もっとタイヤをうまく使えるようになる可能性もあると思っていて。そうなれば、もっと結果もついてくるんじゃないかなって、妙な期待感があります。

 ぶっちゃけ僕、このカミカゼヤンキーのことが嫌いではないので、もっと頑張ってほしいなって応援しているわけですよ。……まあ、ナンバーセブンとの恋は諦めた方がよさそうですぞって思わなくもないですが、そこはご愛敬ということで(笑)。

「オレも随分変わっちまったもんだぜ。1位にこだわる気持ちがここまであるとはな!!(沢渡光輝)」

 2つ目は、ベッケンバウアーとの激しいドッグファイトの最中、コスい手段を使ってでも勝利をもぎ取ろうと画策した沢渡光輝のこのセリフ! 

 最初はかなりチャラい印象だった彼ですが(それもこれもセブンティーンコンプレックスのせい 笑)、ベッケンバウアーと渡り合うなかでどんどんドライバーとして研ぎ澄まされていき、勝負に固執するようになってきています。こういうアツい男を好きにならないわけがない!

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 そんな彼の恋人であるセブンティーンの沙奈が、授業そっちのけで沢渡を応援している姿もキュートでした。なんていうのかな……。スマホで映像を見ながら「がんばれコーくん。今日も渋谷でデートだもんね」って口にする沙奈ですが、この「渋谷でデート」って口にするところで、急にカメラアングルがスカートと太もものアップになる遊び心がすごい。これは確信犯だろアニメスタッフ! 何がどうとは言わないけどもッ!!(笑)

 さておき、こんな話をしたあとに書くのもアレとはいえ、今回もアニメスタッフの絵コンテとカメラアングルへのこだわりは、本当に脱帽ものでしたね。

 ときにドリフトを交えつつ必死に逃げるカナタのハチロクと、グリップ走行で堅実に差を詰めていく赤羽のフェラーリ。沢渡とベッケンバウアーのデッドヒートとは異なり、どこまで行っても描写は1台のみなわけですから、ここが単調なカメラワークだと映像として絶対ダルいんですよ。

 でも、この『MFゴースト』に至ってはその心配は皆無。今回も絶妙な演出で、クルマのかっこよさとドライバーのテクニックを存分に表現してくれており、めちゃくちゃカッコよかったです。もう最高!

 むしろ回を追うごと描写は洗練され、凄みを増してきているとさえ感じてしまうこの神カメラワークと神絵コンテ。どんどん突き詰めていってほしいとさえ願ってしまいます。来週でおそらく“芦ノ湖GT”は決着すると思いますが、MFGのバトルはまだまだ続くことですし、期待度は上がる一方ですよね。ということで、そろそろ今回はこのへんで!

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