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『SAKAMOTO DAYS』2話感想。坂本を変えた葵の行動に涙。東山奈央さんの素晴らしい芝居が沁みた…（ネタバレあり）

文：カワチ

公開日時：

　TVアニメ『SAKAMOTO DAYS』の第2話“VSソンヒ・バチョウ”の感想をお届けします。
【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『SAKAMOTO DAYS』第2話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことをオススメします。[IMAGE]
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ふたつめの鉄鍋流奥義、観たかったなー【アニメ『SAKAMOTO DAYS』2話感想】

　元・伝説の殺し屋である坂本が愛する家族との平和な日常を守るために次々と迫りくる刺客に挑む『SAKAMOTO DAYS』。アニメ版の制作はトムス・エンタテインメントで、坂本を杉田智和さんが演じます。

　第2話は第1話に登場して仲間になった朝倉シンが坂本のお店で働いているシーンから。すでに慣れている様子のシンですがレジでのセリフが「ありあとあした～」なのがおもしろかったですね。

　第1話でも坂本の妻である葵がやる間延びした声で接客をしていましたが、やっぱりこうなっちゃうのか。シンを演じているのはイケメンボイスの島﨑信長さんなのでギャップがあっておもしろかったです。

　ギャップといえば葵。シンが坂本に助けてもらったことを感謝して「ほとんど一撃で殺して…」と告げたところで、葵が坂本に人殺しをしないように釘を刺すシーンは、葵に対してタジタジになってしまう坂本が見どころでした。あれだけ強い坂本でも妻の葵には弱いところがいいですね。

　なお、坂本はシンを救い出すとき、誰も殺していなかったことを明かします。明らかに死んでいそうでしたが、本人いわく致命傷。思わずツッコみたくなりますが、この坂本の「殺さない」というところが第2話の大事なテーマになります。

　さて、今回のストーリーのメインは坂本とシンが肉まんを買いに行ったところ、男たちに追われている少女、陸少糖（ルー・シャオタン）に出会うという展開。ルーは中国拳法の使い手で、今回の舞台となる中華街との相性が抜群。第1話とは異なる雰囲気のバトルになっていて見応えがありました。


　彼女自身が賑やかなキャラクターなので場を盛り上げてくれる役割もありましたね。坂本とシンのコンビもいいですが、そこにルーも加わることで第3話以降の展開が楽しみになる作りでした。

　敵としては凶悪な双子の殺し屋であるソンヒとバチョウが登場。彼らは殺しをなんとも思っていないキャラクターで、バチョウに関しては最初にルーを取り逃した男を見せしめとして斬首し、笑っているような存在です。


　かなりショッキングな展開ではありましたが、このシーンがあることにより、“殺し屋”とはなんなのかというテーマがしっかりと浮き彫りになりましたね。

　注目はルーが坂本になぜ自分を助けたのかを聞き、葵との過去を回想するシーンです。坂本は葵と出会ってからも殺し屋を続けていましたが、葵は坂本が変わってくれないなら一緒にはいられないと高所から飛び降り。坂本が慌てて助けますが、葵は「なたが私を助けたいって思ったように、どんな人も誰かにとって大切な人なの」と彼を諭します。

　葵は坂本にこれまで人を殺したぶん、人を助ける人生を送るように伝え、このことによって坂本は生き方を変えたのでした。

　このシーンは葵にプレゼントを渡すために殺しの仕事をした坂本のことを考えると胸が痛みますし、そんな坂本を変えるために危険を犯した葵の慈愛の心に泣かされます。葵の声を演じている東山奈央さんの迫真の芝居も最高なので、ぜひ原作派の人もチェックしてほしいですね。

　ソンヒとバチョウとのバトルも必見。ソンヒは加瀬康之さん、バチョウは佐々木義人さんが演じており、迫力のあるキャラクターに仕上がっていましたが、そこは坂本が相手ということで彼らには分が悪かったですね。坂本の圧倒的な強さを堪能できる戦いになっていました。

　とくにおもしろかったのはソンヒとバチョウが本気を出し、“地獄斬り”に続くふたつめの鉄鍋流奥義を繰り出そうとするシーン。彼らが技を繰り出す前に有無を言わさずに攻撃して倒してしまう坂本が最高でした。


　坂本はソンヒとバチョウを相手に部屋の調理器具で戦っていましたが、最後の一撃は冷蔵庫で押しつぶす“冷蔵庫の衝撃（クールインパクト）!!”。無茶苦茶すぎて笑ってしまいました。

　笑えるシーンや泣けるシーンなど、多彩な魅力が詰まった第2話でした。坂本の内面を知ったことでより好きになれましたし、ルーというにぎやかな仲間も加わったので、次の第3話も楽しみです！

カワチ：RPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。

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    ©鈴木祐斗／集英社・SAKAMOTO DAYS製作委員会

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