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『Pain Pain Go Away!』体験版レビュー。ストーリーノートの新作は心の闇を描く演出が秀逸な心理カウンセリング×タイピングゲーム!【BitSummit the 13th:電撃インディー#1056】

文:カワチ

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 ストーリーノートよりSteamで発売予定の『Pain Pain Go Away!』(ペイン ペイン ゴー アウェイ!)の体験版レビューをお届けします。

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『Pain Pain Go Away!』を開発するストーリーノートとは?


 本作の開発を手がけるのはストーリーノート。スクウェア・エニックス在籍時に『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』や『ドラゴンクエストX オンライン』でディレクターを務めた藤澤仁氏が立ち上げた会社です。

 ストーリーノートは物語制作会社で“日本のエンタメ作品のストーリー水準を向上させる”という理念のもと、物語が持つ力と可能性を広げるべく活動しています。

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 『東方ダンマクカグラ』や『ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅』といった作品を手がけているほか、とある事件に巻き込まれた少女たちをインターネットの海からかき集めたヒントを使って救いだす『Project:;COLD』や、実在するウェブサイトを検索して少年更生施設に隠された真実を暴く『かがみの特殊少年更生施設』のような代替現実ゲーム(ARG)も発表。基本的にはひとりで没入するものだった“物語”を現代らしくアップデートし、新たなフィールドへ引き上げました。

 近年では架空の持ち主が存在する財布を中身ごと購入して、その持ち物から持ち主の謎に迫っていくARGミステリーコンテンツ『人の財布』や、同じく“死亡手当”、“遺品代”といった不穏な給与明細から始まる『人の給与明細』など話題の作品を多数発表しています。

 そして、そんなストーリーノートがアドベンチャーゲーム専門ブランドとして新たに立ち上げたのが“Lorebard(ロア・バード)”になります。

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『Pain Pain Go Away!』はトラウマを打ち消す心理カウンセリング×タイピングゲーム!


 今回体験版をレビューする『Pain Pain Go Away!』は、そんなLorebardの第一弾作品となる“心療タイピング型アドベンチャ―ゲーム”。プレイヤーは小さな診療所のカウンセラーである主人公となり、特殊カウンセリング機器“P2GA”を使って、患者の深層心理に潜りながら心を蝕む“トラウマワード”を打ち消して、傷ついた心を癒やしていくことになります。

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 体験版のストーリーは、主人公が悪夢にうなされ、助手のリオさんに起こされるシーンから始まります。

 主人公は事故により記憶を失っているようですが、この過去が物語の重要な鍵になってきそうですね。主人公はカウンセラーですが、彼自身もなにかトラウマを抱えていそう。物語を進めていくなかでどのように明かされていくのか注目です。

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 ゲームとしては言葉の攻撃が激しくなるほど、タイピングスキルと冷静な判断力が試されるように。そして言葉を消していくことで、キャラクターの心の奥にある物語が解き明かされていくことになります。

 最初にゲームの難易度を3段階から選ぶことができるので、タイピングに自信がない人は“EASY”を選びましょう。なお、体験版の感触ですが、EASYでもしっかり歯ごたえのある難易度で、ゲームとしてのやりがいを感じる内容になっていました。

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 体験版で登場するのは櫻井 風々香(フフカ)。家出癖があるため母親に連れられてきた彼女のカウンセリングを担当することになります。ゲームは問診をする序盤と、トラウマに飛び込む“ダイブモード”に大きく分かれています。

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 最初の問診はフフカに問いかける質問の内容をタイピングしていくことになりますが、ダイブモードではタイピングでフフカのトラウマワードを破壊して彼女を救うことになります。同じタイピングでもプレイヤーが物語に及ぼす影響としては異なるものになっています。

 問診でじっくり心の扉を開いていく過程や、フフカが壊れてしまわないようにトラウマから彼女を守ってあげる様子などが、しっかりストーリーの設定としてゲームプレイに反映されています。

 なおダイブモードでは、画面を流れる言葉を最後までタイプできないとライフが減るので、タイピングが間に合わないと感じたら、その言葉は諦めて次の言葉を選ぶという瞬時の判断も必要になってきます。

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 そして注目なのが、体験版の最後に待ち受けるボスとの対決。トラウマワードも長くなり、ボストラウマが異様なビジュアルとなって立ち塞がるため、緊迫感や臨場感があります。ここはゲームならではの体験といったところで、とてものめり込めました。

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 最後のタイピングはトラウマの元凶となる“ファイナルワード”を一定時間にミスなしで入力することに。失敗するとひとつ前のパートの終盤からやり直しになってしまうところも、緊張感を生んでいます。なお、やり直したときは間違えたところから再開となるのでクリアしやすくなっています。ぜひ諦めずに挑戦してみてくださいね。

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 体験版をプレイしてみて、本編でどのようなキャラクターが登場するのか、また、主人公の過去がどのようなものなのかとても気になりました。みなさんもぜひ体験版をプレイしてみてください!

 なお体験版はSteamストアでプレイできるほか、7月18日から20日まで開催されている“BitSummit the 13th(ビットサミット13) Summer of Yokai”にも出展されています。ビットサミット13では会場限定のポケットティッシュの配布や、試遊した方へのプレゼントも予定されているので、来場予定の方はぜひ足を運んでみてください。

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▲試遊した方にはフフカとかほちゃん、ふたりのヒロイン(?)のアクスタをランダムでプレゼント!

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