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『放送局占拠』4話感想と考察:事件の背後にいる“傀儡子”は、“妖”とは敵対? そして唐笠小僧(駿河太郎)の正体判明(ネタバレあり)

文:電撃オンライン

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 日テレ系列2025年7月期より土曜夜9時から放送中の、櫻井翔主演のタイムリミットサスペンスドラマ『放送局占拠』第4話の感想と考察を掲載します。

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武蔵三郎(櫻井翔)の3度目の戦い!


 2023年から放送され、考察しがいのある先の読めない展開や、敵役のキャストが名前を伏せられ、劇中で少しずつ判明していく仕掛けなど、さまざまな魅力で話題になったドラマ『○○占拠』シリーズ。

 2023年の『大病院占拠』、2024年の『新空港占拠』に続いて、この夏から最新作『放送局占拠』が放送中。

 前作の事件から1年、新たな舞台は“放送局”。妖(あやかし)の面を被った武装集団と、今は警視庁刑事部BCCT捜査員になった武蔵三郎(櫻井翔)との戦いが開始されます。

 過去作で登場した警視庁刑事部BCCT管理官のさくら(ソニン)や警視庁刑事部BCCT情報分析官志摩(ぐんぴぃ)など、お馴染みの面々も登場。さらに、第一作目でテロ集団のリーダーだった“青鬼”こと大和耕一(菊池風磨)も再登場。過去最大のタイムリミット・サスペンスが幕を開けます。

 2025年の夏ドラマでもとくに注目の本作について、その感想記事をちょっとした考察を交えて紹介していきます。


この記事には、ドラマのネタバレが含まれます。

『放送局占拠』第4話 感想

前回までのおさらい


 “妖”と自称する集団によって占拠されたテレビ日本。またもテロに巻き込まれた武蔵三郎は、“妖”の指示に従い、人質たちの闇を暴くため、捜査に奔走します。

 2人目の闇を抱えた人質は、東京都知事の大芝。武蔵は彼の闇を暴くよう指示されますが、“妖”の罠により閉じ込められ、毒を打たれてしまうのでした。

大芝の闇を暴け


 という緊迫した状況での第4話。部屋に閉じ込められ、毒を受けた武蔵。警察はすぐに解毒剤を用意します(速い!)が、ドアには爆弾も仕掛けられ、武蔵に届けられません。

 “妖”は、部屋の箱にヒントがあるといいますが、箱には、武蔵に毒を打った女郎蜘蛛型の機械があるのみ。武蔵は大芝と女郎蜘蛛との関係を調べます。

 調べて出てきたのは、女郎蜘蛛殺人事件と呼ばれる、大芝の政策秘書が殺された事件。被害者は小笠原寧々。置物が頭部に落ちてきたときの脳挫傷が原因でした。今回の人質の“おしおき”である、たらい落としとリンクします。

 事件のあったホテルには天草が向かい、調査を続けた結果、事件には閑正建設が関わっており、その背後に大芝がいました。犠牲者の小笠原は、大芝の官製談合を内部告発しようとしていたのでした。

大芝の闇と唐笠小僧の正体


 そして6時の生放送が開始。そこで武蔵は大芝の闇を暴露します。証拠も万全。当時防犯カメラの映像はないとされていたのですが、実は存在しており、その映像が発見されたのです。ホテルの支配人が賄賂をもらって隠していました。さらに、被害者の小笠原が残した事件当時の録音も発見され、大芝を追い詰めます。

 と、ここで唐笠小僧が仮面をとります。その正体は、小笠原寧々の夫、小笠原舷太でした。演じているのは、駿河太郎さん。笑福亭鶴瓶氏の息子さんですね。とにかく色々な作品に出演しているベテランさんです。大体の刑事もののシリーズに一度は登場する名バイプレイヤー。予想としては大本命だったので、「ああ、やっぱり」という感じでした。

新ターゲットは番組ディレクター


 闇を暴かれた大芝は罪を認め、たらい落としから解放されます。そこで“妖”からの速報ニュースが入り、こっくりさん事件、女郎蜘蛛殺人事件ともに、ニュースで使われたインタビュー映像が、俳優を使った捏造だったと暴かれます。

 人質になっているキャスターやADは知らなかったようですが、ディレクターの日出だけは捏造のことを知っていたようです。そしてその日出が、次のターゲットとしてスタジオ入りすることに。

 例によって武蔵に彼の闇を暴くよう指示し、日出はテレビでよく見るパイ投げ装置に拘束されます。ただし、パイの中には釘が多数仕込まれ、発射されたら即死です。

解放された大芝の最後


 大芝は解放される者の、「裏で操っているのは傀儡子」という言葉を残し、なぜか捜査本部内で感電死。これはビリビリ椅子オマージュですね。

 放送局内では、脱走しようとした人質に刺された“妖”の1人、がしゃどくろが、スーパードクター裕子によって手当されました。ここでも傀儡子の名前が出てきます。

 ちなみに裕子は「ここに本物の麻酔はない」と言っていたので、和泉の手当は本当に麻酔なしで行ったようですね。

伊吹&青鬼パートでは


 一方その頃、青鬼に拉致された伊吹は、青鬼に脅され、クリーニング屋の親父と娘を拉致します(拉致した人に拉致させているのでややこしい)。

 そして、監禁場所で青鬼の隙を突いて逃げようとした伊吹が、クリーニング屋の親父の拘束を解くと、いきなりその親父に襲われるのでした。

 実は彼は、のっぺらぼうと呼ばれる殺し屋でした。しばらくの格闘のあと、のっぺらぼうは、青鬼の奇襲で倒れます。恐らく青鬼は、のっぺらぼうに正体を現させるためにわざと隙を作ったのでしょう。

 青鬼がのっぺらぼうを狙う理由は、彼が自分の大事な人を奪ったからのようです。2年前の事件で逮捕されていた青鬼は、面会である人に会ったため、もう1度鬼になった模様。その人は伊吹と関係があるようです。

 一度は形成逆転した伊吹たちですが、そこへ悲鳴の通報で駆けつけた警察がやってきます。それを対処するため、のっぺらぼうの娘、菖蒲が警察を帰らせようと演技をするのですが、なぜか警官を撃って伊吹に銃を向けます。なんとなんと、彼女こそ、本物ののっぺらぼうだったのです。

考察:人質たちの闇は数珠つなぎ


 大芝の闇の暴露から、日出の闇の暴露の開始まで、スムーズにつながりました。大芝は日出の闇にも関わっているようで、背景にある大きな事件で人質すべてが繋がっている可能性も。

 また、解放された大芝や般若から出た、傀儡子と呼ばれる存在。この傀儡子が、すべてを裏で操っているようです。その傀儡子こそ、般若のターゲットということでしょうか。

 コックリさん、のっぺらぼう、女郎蜘蛛、鎌鼬、傀儡子……。テロ実行の“妖”とは違う妖怪たちが続々登場してきました。もう1つ“妖”的な集団がいて、放送局の“妖”は、それに対抗しようとする組織とも考えられますね。

 伊吹&青鬼パートも進展がありました。クリーニング屋の親父がのっぺらぼうではなく、一緒に拉致した娘こそがのっぺらぼうだったのです。

 最初から2人を拉致すると言っていたので、娘の方も何かしら秘密があると思っていましたが、どうやら彼女の方が本命だったようです。青鬼はすべて知っていたのでしょうか。

 また、武蔵側のシーンは天気だったのに、伊吹側のシーンは雨が降っていたので、時間軸が違う証拠が増えました。あからさまだったので、すごく遠い場所の可能性もありますが。ただ、単純なミスという可能性もなくはないのが、このドラマの侮れないところ。

 ラストの大芝のビリビリ椅子のシーン、立ち会った屋代がかなり怪しい動きをしていましたね。警察側にいる裏切者の可能性は高そうです。

ここまでの謎を整理
●1話のバス立て籠もり事件との関係は?
●拉致されてからの伊吹&青鬼パートの時間軸
●青鬼の目的、伊吹を拉致した理由
●伊吹の恋人が関与していた“かまいたち事件”とは
●伊吹の監禁現場にあった2人の焼死体は誰?
●焼死体の下にあったQRコードと、そのアドレスがスタジオとリモート通話でつながっている意味
●SAT隊員の動きが読まれ、侵入が阻まれた理由
●大芝のビリビリ椅子を仕掛けたのは
●妖がテレビ日本で探している“例の場所”はどこ?
●天狗&ガシャドクロと青鬼の関係
●大芝や般若が語った傀儡子という存在

人質とその隠された闇


式根潤平:国民的俳優
奄美大智:プロデューサー
灘見寛治:キャスター
日出哲磨:ディレクター
忽那翡翠:AD
真鍋野々花:アシスタント
沖野聖羅:都知事候補
大芝三四郎(絡新婦殺人事件):都知事
⇒官製談合を内部告発しようとしていた政策秘書を突き飛ばして殺し、閑正建設を通じて隠蔽した
三河龍太郎(コックリさん事件):都知事候補
⇒サッカーチームで生徒への体罰で自殺させた


ここまでに判明した『妖』のメンバーと出演者と⇒標的


般若:(????)リーダー
アマビエ:(ともさかりえ)⇒息子の自殺の原因になった三河
唐笠小僧:(駿河太郎)⇒妻を殺し事件を隠蔽した大芝
化け猫:(????)若い女性
河童:(????)若い男性
天狗:(芝大輔/モグライダー)
がしゃどくろ:(瞳水ひまり)
座敷童:(????)
輪入道:(????)

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