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『凶乱マカイズム』TGS試遊版レビュー:『ディスガイア』の武器&技で一騎当千アクションの爽快感が味わえる! 7種類の武器ごとのアクションの違いも解説【TGS2025】

文:アツゴロウ

公開日時:

 2026年1月29日にNintendo Switch 2/Nintendo Switch/PS5で発売される、日本一ソフトウェアの新作3DアクションRPG『凶乱マカイズム』のプレイアブルがTGS2025に出展。その先行レビューをお届けします。

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 やり込み系シミュレーションRPG『魔界戦記ディスガイア』シリーズをはじめ、多くのヒット作を世に贈り出してきた日本一ソフトウェア。その日本一ソフトウェア制作の完全新作である『凶乱マカイズム』は、『ディスガイア』シリーズのキャラクターデザイン担当の原田たけひと氏、数々の楽曲を手がけてきた佐藤天平氏、そして『魔界戦記ディスガイア7』の開発責任者を担った美濃羽俊介氏という豪華布陣により作られる3DアクションRPGです。

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 本作では、多くの悪魔が群雄割拠する魔界で、孤高の傭兵と呼ばれる主人公・エヌエーの物語が描かれます。そちらも大いに気になるところですが、やはり注目したいのはバトルの形式。広大なステージを舞台に、3Dで表現されたエヌエーが、次々に出現する魔物の大群を多彩なアクションを駆使してなぎ払っていく──まさに一騎当千のアクションが体感できるのです!

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 武器も7種類と豊富に存在。接近戦に優れる拳から、遠距離攻撃可能な弓まで、武器ごとの多彩なアクションが繰り出せます。

 そんな本作の、“TGS2025”試遊バージョンを実際にプレイしてわかった本作の魅力について、たっぷりと語っていきます!

『凶乱マカイズム』TGS2025版レビュー:3ステージで爽快な3Dアクションを体験。『ディスガイア』ファンならニヤリな要素もあり


 今回のTGS2025版はアクション特化。イベントシーンなどのストーリーを語る部分はなく、用意された3つのステージから1つを選んで遊べる形式になっています。ゲームを始めると拠点に到着。奥に日本一ソフトウェアのマスコットキャラクターであるプリニーがいます。

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 プリニーは時空の渡し人の役目を担っており、話しかけるとステージ選択画面に移行。“プリニー級”、“悪魔級”、“魔王級”の3ステージから1つを選んでプレイできます。

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 どのステージでも、一定数の敵を倒すことで最後にボスが出現。ボスを倒せばクリアとなります。以下では、アクションの基本や武器ごとの特徴、ステージのポイントなどについて解説しましょう。

 なおプレイはPS5で行い、操作ボタンや画面表示はそちらに準拠しています。

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豊富なアクションを簡単操作で楽しめる。強力な武器技や奥義の使用も思いのまま


 操作はシンプルなボタンの組み合わせで、攻撃や回避などさまざまなアクションを出せるのが特徴です。たとえば攻撃なら□ボタンが弱攻撃、△ボタンが強攻撃に設定されており、□□□や□△、□□△といった順番でボタン入力を行うことで、さまざまなアクションに派生。手数や範囲に優れた攻撃を繰り出して、どんどんコンボをつなげていけます。

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 ×ボタンでジャンプ、R1ボタン押しっぱなしでダッシュができますが、これらの最中に弱や強攻撃のボタンを押すことで、空中攻撃や突進攻撃に。

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 さらに、L1ボタンと□、△、×、○の4ボタンそれぞれを同時押しすることで、装備している武器の武器技が使用可能。武器技は、一度使うと再使用までクールタイムが必要となりますが、威力や攻撃範囲に優れ、非常に頼りになります。

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 とくにL1+□ボタンで出せる“奥義”は、クールタイムがほかよりも長いぶん、威力も攻撃範囲も絶大。発動の際に攻撃範囲の調整まで可能で、切り札的存在として頼りになりました。

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 実際のプレイ感についてですが、アクション自体がじつに楽しい! 操作は簡単なのに、ド派手なアクションをガンガン出せるし、魔物の群れをまとめて斬り裂いていく爽快感も格別です。武器ごとのアクションも多彩で、格闘術で戦う拳や、射撃だけでなくいわゆるガンカタアクションまで繰り出せる銃など、「こんな動きまでできるんだ!」と終始驚くばかりでした。

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 また、武器技は剣の“飛天無双斬”、斧の“ブーメランアクス”、杖の“メガウインド”など、『ディスガイア』シリーズでおなじみのものばかり。『ディスガイア』ではただ演出を見るだけだった技の数々を、対峙している敵と戦う際の選択肢の1つとして扱い、タイミングを見極めて繰り出すというのはなかなか新鮮な気分ですね。

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 あとは個人的な意見ですが、原田たけひと氏が描くキャラクターや魔物が3Dになって、ステージ上を動き回るのを見られただけでも○。カバンからナイフを取り出してから攻撃するプリニーなど、ほかの日本一ソフトウェア作品でおなじみのアクションがバッチリ再現されているのもうれしいところです。

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 地味なところでは、回復アイテムが使えるのもいいですね。敵に囲まれるとガンガンHPを削られることもよくあり、回復アイテムに頼る場面は少なくありませんでした。こういった救済措置のおかげで、少々アクションが苦手というユーザーの方でも安心してプレイできそうです。

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武器ごとの個性を生かしたアクションで戦える。武器技の使用で戦術の幅もさらに拡大


 続いては武器ごとのアクションについて。武器は拳、剣、槍、斧、弓、銃、杖の7種類で、拠点のメニュー画面から装備変更ができました(ステージ攻略中は変更不可)。以下では、それぞれの武器で戦った際の雑感を語りましょう。

 なお、武器以外に防具を3種類まで装備可能。STR(攻撃力)やDEF(防御力)、CRITICAL(クリティカル発生率)などのステータスに影響を及ぼします。

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 まず拳は、パンチやキックなどの格闘で戦う武器。攻撃の発生が早く、手数が多くてコンボ数を稼ぎやすいものの、全体的にリーチが短めで、近接戦闘向けの武器だと感じました。

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 ただ、武器技の“ダブル残影陣”を使えば、エヌエーの左右に同じ動きをする分身が一定時間出現。これである程度の範囲をカバー可能になりました。ほかにも空中からの急降下キックなども使えて、見栄えはいい感じ。接近してのガチンコ勝負にロマンを感じるなら、この武器一択かと!

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 剣は初期装備でもあり、扱いやすさではピカイチ。攻撃の威力、範囲、速度などのすべてが高水準で、どんな強敵や戦況でも対応しやすい優秀さが好印象でした。

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 武器技も、前方に斬撃を飛ばす“一文字スラッシュ”や、光の刃を周囲に出現させてコンボ数を増やせる“光刃錬舞”など、どれも使い勝手は良好。安定感のある戦いを求めるなら、やはり剣でしょう。

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 槍は近接用武器のなかでは最もリーチがあるのに、攻撃速度もなかなかに優秀。何より攻撃範囲の広いアクションが大半で、接近してくる敵が多い場面で重宝しました。

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 突きの嵐でコンボ数を稼げる“疾風千牙突”など、高威力の武器技もあり。奥義の“極点突破スピアブロー”は前方範囲をひたすら突き進み貫通していく強烈な攻撃で、遠くの敵まで仕留めることができました。

 正直、安定感では剣と甲乙つけがたい優秀さ。どっちを使うかは、アクションの好みの問題ですかね。

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 斧は剣などに比べるとリーチが短く、攻撃速度も遅め。ですが、それを補って余りある攻撃力を誇る、火力重視の武器という印象です。攻撃ボタン長押しでタメを作り、威力の底上げを図ることも可能。ボス相手でもうまく攻撃を当てられればサクッと倒せたので、火力でのゴリ押しが好みの人におすすめです!

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 攻撃技は地面に斧を振り下ろす“岩石砕き”など、火力は高くとも攻撃範囲は狭め。ただ、前方に斧を投げる“ブーメランアクス”は、射程もそこそこあっていい感じです。ブーメランのように手元に戻ってくるときにも攻撃範囲があり、なかなかのダメージをたたき出せました。

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 弓は遠距離攻撃がメインで、弱攻撃で正面一直線を、強攻撃で前方の5方向に矢を放つことが可能。コンボもできなくはないですが、それよりも一射一射を確実に当てていくスタイルかと思います。

 ちなみに、弱攻撃は射程は長めなものの、操作キャラの正面の狭い範囲に矢が飛んでいくため、射線をしっかり確認しつつ射撃する必要がありました。

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 攻撃技はただ射撃を行うだけでなく、敵を引き寄せる黒球を作る“ダークスピカ”や、少し前方に矢の雨を降らせる“ジールレーゲン”といった多彩なものが使用可能。弓は攻撃力が低めですが、奥義の“エレクトリックゲイル”は威力も十分で、火力不足を補ってくれました。

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 銃は遠距離用の武器に見せかけて、じつは射程が弓よりもかなり短め。敵にある程度近づいて射撃を行い、それ以上近づかれたらガンカタアクションで対応する、といった戦法で戦いました。

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 もちろん、長射程を撃ち抜く“メガランチャー”みたいな攻撃技もあり、そこは銃の面目躍如。ほかにも巨大な光球を前方に放つ“零距離バスター”など、近接戦闘向きのものまでありました。アクションがややトリッキーなものの、遠近どちらにも対応できるのは魅力。ガンカタを極めてカッコよく戦えるようになれれば、使っていて一番楽しいのは銃かもしれませんね。

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 杖はアクションがちょっと特殊で、攻撃をしないでいるとエヌエーの周囲に魔法球が生成されていきます。攻撃のボタンを押すと、この魔法球を敵に撃ち出すことが可能。魔法球は威力こそ低いものの、敵を追尾するので確実にダメージを与えていけます。

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 武器技は範囲を指定しての魔法攻撃。TGS版の杖では奥義が2種類あり、どちらも広範囲を対象とした強力な魔法でした。多彩な遠距離攻撃を使える杖ですが、やはり弱点は近接戦闘に弱いこと。敵に近づかれないよう、常に間合いを意識する必要がありそうです。

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戦場も敵の陣容も異なる3ステージ。ボスのアクションにも注目


 最後はプレイできるステージの概要について。まず“プリニー級”は平坦な草原が広がるステージ。出てくる敵はプリニーやネコサーベルなど、近接戦闘を挑んでくる魔物ばかりでした。リーチや射程の長い武器や技を使えばかなりラクに対処できる感じ。

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 ボスの“ジョーワン”は、紫色の巨大なプリニー。ボスだけにHPは多く、ボスならではのアクションも仕掛けてきます。倒すのはそこまで苦労しませんが、コミカルな動きに和まされます。

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 2つ目の“悪魔級”は、石畳が敷き詰められた人工の部分と、岩場などの自然物が混在しているステージ。上空へ風を流し、高台へ上がれるようにするギミックなども用意されていました。

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 敵の陣容は、武器で殴ってくるプチオーク、素早く突進してくるクーシー、魔法で遠距離攻撃をしてくるゴーストなどじつに多彩。クーシー相手にはこまめに位置を変えて突進を回避したりと、ダメージを抑えるために考えて動く必要がありました。

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 ボスは猫娘族のスケバン。アッパーや回転蹴り、空中からの急降下キックといった格闘術の使い手でした。直線範囲を貫くエネルギー波も使うため、離れていても油断は禁物。なかなか緊張感のある戦いを楽しめましたよ!

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 3つ目の“魔王級”は、あちこちに溶岩が流れる灼熱のステージ。溶岩部分に落ちるとダメージを受けてしまいます。それと全体的に勾配が多く、敵に攻撃を当てにくい印象。

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 敵の陣容も、巨大で炎のブレスまで吐いてくるドラゴン、スリップダメージになる毒を付与してくるエリンギャーといったやっかいな相手ばかり。間違いなく最難関のステージと言えるでしょう。

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 ボスはセクシーな夜魔族のチェラカーギー。雷の魔法による範囲攻撃やコウモリ飛ばしなど、遠距離攻撃主体で攻めてきます。近づくとヒップアタックで反撃されますが、この攻撃を使うとしばらく動きが止まる様子。接近してヒップアタックを誘い、スキを作って攻撃をたたき込むのが有効なようですね。

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まとめ:ハイクオリティな3Dアクションバトルに加えて極限のキャラクター育成まで楽しめる新規タイトルとして期待すべき!


 ひと通りプレイしてみた感想としては、単純にアクションゲームとして楽しいということ。操作は快適で演出も上々、大勢の敵をまとめてなぎ倒していく爽快感を存分に味わうことができます。『ディスガイア』シリーズを知っているなら、そちらで登場した技の数々を好きに使って戦えるのも魅力ですね。

 さらに、TGS版では体験できませんでしたが、日本一ソフトウェアではおなじみの極限のキャラクター育成要素も健在。レベル9999や億越えダメージは当たり前で、転生を繰り返すなどしてさらなる強さを求めることもできるようです。

 武器についても、今回使えたのは各カテゴリーごとに1種類のみ。ステータスの高いもの、武器技が優秀なものなど、より強力なものが本編では使えることでしょう。武器の数だけアクションが増えるとすれば、本作のアクションゲームとしてのポテンシャルはかなりのものです。

 発売はまだまだ先ですので、まずはTGS版で本作の“イズム”を体験してみてはいかがでしょうか?

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