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あなたが思う“ジェームズ・ボンドならこうする”を実現できるスパイ大作『007 ファーストライト』メディア向け発表会レポ【前編】。開発陣のトークを通じて本作の魅力に迫る

文:電撃オンライン

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 2025年9月25日から28日まで千葉県・幕張メッセで開催中の“東京ゲームショウ2025(TGS2025)”にあわせて、9月26日にユナイテッド・シネマ幕張にて『007 ファーストライト』のメディア向け発表会が開催されました。

 発表会では開発陣を含む多数のゲストを招いてトークが行われたほか、2026年3月26日発売に先駆けて、デモプレイの様子を取材できました。前半記事では、デモプレイ部分のレポートと開発元であるIO Interactiveのメンバーによる質疑応答の模様をお届けします。

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これはまるで映画のよう。『007 ファーストライト』のプレイ画面がお披露目

 発表会には、ナラティブシネマティックディレクターのMartin Emborg氏、シニア・ライセンシング・プロデューサーのTheuns Smit氏、グローバルブランドマネージャーのLaurine Deschamps氏、エグゼクティブプロデューサーのMatt Group氏が登壇。MCはOooDaさんが担当しました。

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 本作における4名の業務は下記の通りです。

Martin Emborg氏:ナラティブシネマティックディレクターとして物語の構成、キャラクター形成、出演俳優とのやり取りなどを担当。

Theuns Smit氏:シニア・ライセンシング・プロデューサー。ライセンス関係の窓口を担当。ライセンス保有者やAmazonとのやり取りと、それを円滑に行う作業に従事。

Laurine Deschamps氏:グローバルブランドマネージャーとして、ゲームを世界に広く発信する業務を担当。今回の発表会も管轄業務の1つ。

Matt Group氏:エグゼクティブプロデューサー。ユーザーにとってベストなゲーム体験を作るため舵取りや各種調整を担当。

 発表会では最初に本作の概要が改めて紹介されました。本作は世界的な人気映画シリーズ『007』を題材とした作品。シリーズの主人公であるジェームズ・ボンドの若かり日々を描いており、ストーリーはゲームオリジナルのものが展開していきます。

 本作を手がけるのは『ヒットマン』などで知られるゲームスタジオ・IO Interactive。これまでに培ったステルスアクションやエージェントファンタジーのノウハウは本作にもしっかりと反映されているとのこと。そんなIO Interactiveによって、これまではスクリーンの向こうでの活躍を楽しむだけだったジェームズ・ボンドを、ユーザーがその手で操作できる点が、本作の大きな魅力の1つです。

 今回の発表会ではゲームのデモプレイ映像が公開。実際に開発陣がゲームをプレイする様子をスクリーンの大画面で見ることができました。

 まず本作のプレイ風景を見て驚くのは、映画を見ているかと錯覚するほどの映像美。それが一部のムービーシーンなら珍しくありませんが、本作ではその映像がシームレスにプレイ画面として映され続けます。

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 加えて、派手なアクションシーンではカメラアングルの変更も行われ、スタンダードな三人称視点以外の視点を活かしてアクション映画のような激しい動きを表現しています。まさに『007』シリーズに相応しい映像表現で、今回の発表会は映画館で行われたこともあり、その迫力を十分に味わうことができました。

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 潜入の際に監視をくぐり抜ける展開がありますが、その攻略方法は1つではないとのこと。目立たずに隠密行動に徹するのか、強引に侵入するのか――プレイヤーの中にある“ジェームズ・ボンドならこうする”を実現できるというわけです。

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 プレイの前半では静かなパーティー会場に潜入したかと思えば、後半では逃走するターゲットを追いかけるカーチェイス、さらに多数のボディーガードたちと相対しての銃撃戦が発生! シーンごとに非常にメリハリのある展開が待っているようです。

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 なお、9月冒頭に配信された“State of Play”では、本作のプレイを見ることができます。まだご覧になっていない人は、こちらもぜひご覧ください。

007 First Light - State of Play Gameplay Deep Dive

開発陣が語る『007 ファーストライト』の見どころ

 続いては、今回の発表会に登壇したIO Interactiveのメンバー4人のトーク内容をお届けします。

――今回の新作でジェームズ・ボンドを主人公に起用した理由。新たに本作で挑戦したことは?

 まず、誰もがジェームズ・ボンドになってみたいと思うはずですよね。我々にとっては自然な流れで、若くてエモーショナルでダイアの原石のような若いボンドの成長を描きたいと思いました。

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 彼がまだダイヤの原石であることがゲームの原動力になっていくのですが、諜報の世界に身を置きながらどう成長していくのか、プレイヤーの皆さんには彼に寄り添ってもらいながら感じてほしいと思いました。

――『007』らしさを際立たせているために取り込んでいる、独自の要素があったら教えてください。

 『ヒットマン』とはまったく違う体験になるかと思います。もっとも違うところは、本作は“キャラクター牽引型のアクションアドベンチャー”として作られていることです。ジェームズ・ボンドというキャラクターが引き立たたせ、彼の魅力を存分に楽しめる作品を目指しています。

――カーチェイスなど映画的な表現が多数ありましたが、制作にあたっての苦労はありましたか?

 これまで作ってきたタイトルとは別の作業が必要でした。本作では新たなエンジンを用いて開発をしたからです。2022年にタイトルを発表すると、ユーザーだけでなくクリエイターの方々にも注目をいただきました。そこでさまざまな人材を採用させていただき、エンジンの最適化などが可能になりました。

――『007 ファーストライト』では、プレイ体験と物語・シネマティックな部分とのバランスをどのように取ったのでしょうか?

 さまざまなシーンがありますが、そこでユーザーが体験できる内容は豊富です。本日のプレイでもお見せしましたが、例えば、城内への潜入やその後に起きるカーチェイスなどです。それらが組み合わさることでストーリーが動いていきます。本作の大きなポイントは、プレイヤーを退屈させる時間がないことでしょう。その場で何をするか、プレイヤーの皆さんにはジェームズ・ボンドのように脳をフル回転していただくことになるでしょう。

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――タイトルにある“ファーストライト”の意味を教えてください。

 映画のシリーズにも共通しており、スパイの世界には“光と影”が存在します。そして、我々はボンドのオリジナルストーリーを構築したいと考えました。このストーリーでは、今言ったようにスパイの世界に白や黒、そしてグレーがあると彼は学んでいくことになります。その学びの最初という意味で、“ファーストライト”と名づけました。

――『007』とIO Interactiveはどのようにコラボする際に、どのようなきっかけがあったのでしょうか。

 我々は元々『ヒットマン』シリーズを制作してきたことでエージェントファンタジーの知見を蓄えていました。それがきっかけになったと言えるでしょう。私たちの“これまで”を踏まえて『007』で独自の解釈を生み出していくこと、ファンが求めるボンドの姿を作っていくことは実に楽しい体験でした。

――IO Interactiveが持つエージェントファンタジーの知見は、具体的にはどのような部分で生かされているのでしょうか。

 ゲーム的な部分で言うと、本作はサードパーソンであり、そこに我々が培った過去の知見の多くが生かされています。ゲームを進めていくと開放されるガジェットなどで、攻略法は増えていきます。敵と戦うことを優先するアグレッシブなプレイももちろん可能です。他にもたくさんのサプライズを用意したので、ぜひ繰り返しプレイしていただきたいです。

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――サプライズはどのようなものがあるのですか?

 それはぜひご自身で探してみてください。中には『007』シリーズのファンであればニヤッとするポイントもあるのでお楽しみにしていてください。

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