2025年9月25日~28日(一般公開日は27・28日)に千葉県・幕張メッセで開催中の“東京ゲームショウ2025(TGS2025)”に出展された、スクウェア・エニックス(ホール3 S02)の『ファイナルファンタジータクティクス - イヴァリース クロニクルズ』TGS2025スペシャルステージ。
本イベントでは、ラムザ・ベオルブ役の立花慎之介さんが登壇され、エンハンスド版の収録時のエピソードを語られました。
本記事では、『FFT』のエンハンスド版におけるセリフの作り方など、さまざまなトークをピックアップしてお届けします。
本イベントでは、ラムザ・ベオルブ役の立花慎之介さんが登壇され、エンハンスド版の収録時のエピソードを語られました。
本記事では、『FFT』のエンハンスド版におけるセリフの作り方など、さまざまなトークをピックアップしてお届けします。
■番組内容(公式ページより引用)
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2025年9月30日に発売を迎える『ファイナルファンタジータクティクス - イヴァリース クロニクルズ』のステージイベント。主人公ラムザを演じる声優の立花慎之介さんをゲストにお迎えし、開発チームのメンバーと共に本作の魅力や貴重なトークをお届けします。
■出演者(敬称略)
立花 慎之介(声優)
前廣 和豊(ディレクター)
横山 文子(Co.ディレクター)
松澤 祥一(プロデューサー)
『ファイナルファンタジータクティクス - イヴァリース クロニクルズ』 TGS2025スペシャルステージレポート【東京ゲームショウ2025】
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『ファイナルファンタジータクティクス - イヴァリース クロニクルズ』 は、1997年に発売された『ファイナルファンタジータクティクス(オリジナル版)』を現行のプラットフォームに蘇らせた決定版。
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『イヴァリース クロニクルズ』には“エンハンスド”と“クラシック”の2つのバージョンが入っており、“エンハンスド”は加筆・修正されたシナリオに加え、フルボイス対応がされています。
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そして番組では、主人公ラムザ役の立花慎之介さんを中心に、この“エンハンスド”の収録時のエピソードが生配信で語られました。
オリジナル版とエンハンスド版と比較すると、ラムザの印象が大きく変わる?
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本作のエンハンスド版のラムザについて立花さんは、「若かりしころからの心の成長を含め、成長していくことが重要だと思います。なので、だいぶ男らしいラムザになるのではないかなと感じています」とコメント。
立花さんは28年前に発売されたオリジナル版をプレイした経験があり、ラムザは「アルマ(妹)が大好きで優しいけれど弱々しいアカデミー時代を経て、その貴族的な坊ちゃんがさまざまな戦争に巻き込まれ、葛藤しながら生きていくと思っていました」と、印象を語りました。
しかし、松野さん(オリジナル版ディレクターの松野泰己氏。『イヴァリース クロニクルズ』でも脚本の加筆修正と監修を担当)から「さまざまな経験を重ね、大人になってひとつ芯のある男へと成長していく物語にしたい」と説明を受けたとのこと。
立花さんが描いていたオリジナル版のラムザ像とは異なり、エンハンスド版ではラムザの心情や生き様が別の形に仕上がっており、意思もより明確になっています。そのため、ぜひ両方を楽しんでほしいと感想を述べました。
また、開発チームからも「チャプター1からチャプター2にかけてのラムザの話し方の変化は凄まじく、白熱した演技をぜひ楽しみにしてほしい」とのことです。
ラムザを演じる立花さんの葛藤
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続いてラムザの音声を収録する時のエピソードについて、トークが繰り広げられました。
立花さんがラムザを演じる際の松野さんとのディスカッションでは、まず「傭兵時代のラムザを軸にしたい」というところから始まり、松野さんが思い描く重厚感のある物語に合わせて声質や演技を組み立て、そのうえでアカデミー時代のラムザを意識しつつ収録したとのことです。
収録の時系列が前後している点や、立花さんの中でのオリジナル版ラムザのイメージ、さらには『ディシディアFF』でラムザを演じていた経験もあったことから、それに引っ張られ過ぎず、ラムザ像を壊さないように意識したとのことです。アカデミー時代のラムザは何度も録り直したそうで、相当な苦労があったようです。
しかし、その過程を積み重ねたからこそ、最終的にはひとつ成長し、大人になったラムザを演じることができたのだそうです。
また、アカデミー時代のラムザは「これが正義だ! これが良いことなんだ!」という、いわゆる貴族の物語の中では“当たり前”の存在なのですが、松野さんから「それが出過ぎてもダメなキャラクターなんですよ」と指導を受けたようでした。
さらに、松野さんは「ラムザのアカデミー時代は貴族の世界に染まり切っていて、生まれながらの貴族なので、“これが正義だ!”と正しいことを言ってることが当たり前。ただ、周りからすると正しいことを言っていてもムカつく……という立ち位置を作るのがアカデミー時代です」ということを熱弁され、力の入れ加減が非常に難しかったとのこと。
開発チームとしての収録時のエピソード
開発チームの視点でもっとも記憶に残っているのは、最初にラムザのキャラクター像を作らなければならなかったことです。そのため、立花さんには先行して収録に挑んでいただき、掛け合いもラムザがもっとも多かったとのことです。
そのうえで、「今週、ラムザをどうしても収録したいのですが」と追加収録ができないかを相談した際、ちょうどその時期は立花さんが非常に多忙だったそうです。しかし、立花さんが「朝3時間だったらいける」と力強く答えて駆けつけ、「『FFT』のためだったら時間を削ります」と言ってくれたことが、とても印象的だったとのことです。
開発チームも「こんなに思いを込めてくださる声優さんと仕事をさせていただけて、こちらも頑張らなきゃと思ったのが、もっとも印象に残っています」と感想を語りました。
立花さんもこれについて、「あの時は去年の8月から年末くらいまで、約3〜4カ月間は地獄のスケジュールでした。土日はすべてイベントで、単発の仕事もレギュラーの仕事も詰まりに詰まっており、事務所としても少ない休みを死守したいという状況下でお問い合わせをいただきました」と、当時の壮絶な状況を語りました。
その渦中でも立花さんは「『FFタクティクス』のために骨を埋めるよ!」と覚悟を示し、そうした決意を持って挑んだ収録だったため、非常に印象的だったとコメントしました。
『FF』シリーズの魔法のセリフはこれまで収録していなかった? イントネーションについて語る一面も!
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立花さんのなかで印象的なエピソードがもうひとつあり、それが魔法の詠唱や決め台詞を収録したときのことだそうです。『FF』シリーズにおいては、ここまですべての魔法名やアビリティを、セリフとして音声で収録したことがなかったとのことでした。
開発チームによると、普段の会話の中で「回復魔法はケアルだよね」や「火の攻撃魔法はファイアだよね」といった言葉は、開発内部やプレイヤー同士のトークでも頻繁に出ていましたが、それを正式なイントネーションで収録したことはこれまでなかったとのこと。
これについて立花さんは、「僕らの中で話題になっていたのは“プロテス”や“モルボル”のように、本来のイントネーションがわからないものが出てきて、本当にそのあたりから作り上げた記憶がありますね」とコメントしました。
さらに、『FF』シリーズのアビリティや魔法などについても開発チームがコメント。その内容に立花さんがつっこみつつ、開発チームもノリノリで回答する場面もあり、番組は大いに盛り上がりました。
立花さんが『FFT』で好きなキャラクターはあの兄妹
「ラムザ以外でお気に入りのキャラクターはいますか?」という質問に対し、立花さんは「愛のあるオーランと言ってもいいのですが、『FFT』ってそもそも群像劇じゃないですか。個性の強いキャラクターがいる中で、アルガスもそうだしガフガリオンも好きだし、挙げたらきりがありません」と、『FFT』のキャラクターに対する思いを語りました。
さらに、ウィーグラフと妹のミルウーダについてもとても印象深くて好きな存在だったと伝えると、これには会場も頷いていました。
開発チームの方が会場で「ウィーグラフ好きって方いらっしゃいますか?」と聞いた際には挙手した方が多く、立花さんが続いて「オリジナルの時にウィーグラフめちゃくちゃ強ぇなあいつ畜生め! と思った人いますか?」と聞いてさらに挙手が上がり、会場は盛り上がっていました。
なお、開発チームからは、「そんなウィーグラフ戦にも一時撤退できる機能を追加し、手前のライオネス城のところでセーブすると詰む状況を改善しました」との情報を明らかにしました。
アルガスの言葉にミルウーダが涙!?
ミルウーダの話になった際、立花さんの事務所の新人の方がミルウーダを担当されたとのことで、その時のエピソードを話しました。泣きながらセリフを言うと、松野さんからは怒ってほしいとの指摘を受けてしまったエピソードが語られました。
エンハンスド版のラムザには「お疲れ様」と言いたい立花さん
「立花さんがラムザに言葉をかけるとしたら、どんな言葉を書きたいですか?」という質問に立花さんはエンハンスド版とオリジナル版のラムザについて語りました。そのうえで「お疲れ様!」と言いたい旨や、ラムザへの想いを語りつつコメントを締めくくりました。
製品概要
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