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『MiSide:ミサイド』発売から1年。この幸せがずっと続けばいいのに…美少女ミタ(声優:花岩香奈)に誘い込まれた先は、がっつりホラーな名作です【電撃インディー】

文:宮本デン

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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、松竹ゲームズより2024年12月にリリースされ、その可愛らしいパッケージとは裏腹に“名作ホラー”と呼ばれる『MiSide:ミサイド』のレビューをお届けします。

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 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!


理想の女の子と夢のような甘い生活(?)【MiSide:ミサイド】


 本作は、主人公が美少女ゲームの世界から脱出することを目指すアドベンチャーゲームです。“パッケージに描かれた理想の美少女とラブラブな生活”を送るゲームのはずが、プレイしているうちにジャンプスケアあり、グロテスク表現あり、精神的な恐怖演出ありの激コワホラーゲームへと変貌を遂げます。

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▲温度差が半端なく怖い。

 主人公は美少女ゲームの中で、いろいろなバージョンを行き来しながら“狂ったミタ”(主人公をゲームに誘い込んだ張本人)のリセットを目指します。

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▲こんなに可愛い女の子と、ただイチャイチャ出来たら良かったのにね……。

 “狂ったミタ”のリセットを目指しながらいろいろなバージョンを通っていくと、そのバージョンごとに異なる容姿・性格の“ミタ”と出会います。

 ツンデレから清楚系、僕っ子まで、あらゆる需要にも応える存在が“ミタ”です。ゲームをクリアするころには、“推しミタ”論争に参加したくなること間違いなしでしょう。

可愛い世界観とホラー表現のミスマッチ感が怖い


 ホラーゲームとはいえ、ベースとなるのは美少女ゲームの世界観。インテリアや壁紙などの一つ一つのオブジェクトが可愛いままなので、薄暗い空間とのミスマッチ感がより不気味さを引き立てます。

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▲リミナルスペースやドリームコアのような怖さ。

 基本的に操作は移動、探索が主で戦闘はありません。ただし、即死トラップが発動するQTEは存在するので注意しましょう。

 クリアまでのプレイ時間は約5時間ほどで、謎解きも難しくありません。しかし、主人公が基本的に徒歩移動なのと、ゲームの世界という予測不能な空間でつねに緊張感が張り詰めているため、プレイ時間以上にドッと精神を削られます。

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▲たまに“走る”ことができますが、つまりそういうことです。

沢山の“ミタ”が登場!あなたの“推しミタ”は?【MiSide:ミサイド】


 このゲームをプレイすると、クリアするまでに十数人の“ミタ”と出会うこととなります。すべての“ミタ”を演じるのは、声優の花岩香奈さんただ一人です。

 “ミタ”は全員魅力的でどの子も語りたくなるのですが、本記事では比較的ネタバレになりにくい3人の“ミタ”をご紹介します!

 ちなみに筆者のイチ推しは“眠いミタ”です。今回の記事では紹介していないため、どんな“ミタ”なのかゲームをプレイして確かめてほしい!

プレイヤーと協力関係を築く“親切なミタ”

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▲サラサラストレートが可愛い“親切なミタ”。

 プレイヤーが2番目に出会い、ゲームのキーパーソンとなるのが“親切なミタ”です。落ち着いた敬語口調で話し、顔つきも少しキリッとしています。髪型はロングストレートのダウンスタイルです。

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▲“狂ったミタ”とは表情が少し違い、目元もクール。

 彼女は、主人公にこの世界のことを教えてくれたり、ゲームの進行を助けてくれる存在です。

 これまで“狂ったミタ”が主人公に見せていた天然で可愛らしい“ミタ”像から一転、理知的で少し強気な“親切なミタ”と接すると、そのギャップに少しドキドキしてしまう人も多いのではないでしょうか?

人気No.1!? と呼び声の高い“キャッピー”

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▲メイクやファッションにこだわりを持っている“キャッピー”。

 猫耳キャップを被った“ミタ”は、好奇心旺盛で明るく、テンションが高めでノリの良い女の子です。帽子をかぶっているという特徴により、“親切なミタ”からは“キャッピー”と呼ばれています。

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▲多才で明るくて可愛い“キャッピー”。人気なのも頷ける。

 “キャッピー”は“親切なミタ”の次に主人公と出会う“ミタ”です。“親切なミタ”、“キャッピー”と続いて、「なーんだ、“狂ったミタ”以外はそんな怖くないじゃん」という感想を抱かせてしまうのが、このゲームの残酷なところでもあり、罪深いところでもあるのですが……。

 余談ですが、“キャッピー”の持ち物を見せてもらうイベントは必見です。

「キミのせいなんだからね」ツンデレな“ミラ”

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▲キリッとしつつもちょっとドジっ子な一面もある“ミラ”

 眼鏡をかけたショートボブの“ミタ”は、自らを“ミラ”と名乗るツンツンとした性格の女の子です。

 プレイヤーに冷たい態度を取ったり、暴言を吐いたりとキツめの印象を受けますが、実はただ人に対して素直になれないだけのツンデレちゃんです。

 ゲームの中に居ることを退屈だと思っており、NPCという存在への反骨精神からか主人公に対してさまざまな表情、反応を見せてくれます。これがまたいちいち可愛くてたまりません。

 実は“ミラ”とは、ちょっと美少女ゲーム感のあるイベントが発生します。美少女ゲームの中に居ることを嘆きながら、最も美少女ゲームらしいとも言えてしまう彼女の話を、ぜひ最後まで聞いてあげてください。

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▲シャワールームの中にいるのはもしや……!?

ゲーム好きにはたまらないメタ的な視点


 ここで紹介した“ミタ”たちのほかにも、2Dノベルゲーム風の“ミタ”やアーケード風の“ミタ”、ちょっとホラーっぽい“ミタ”やスーパーデフォルメの“ミタ”など、様々なゲームジャンル・システムの“ミタ”が登場します。

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 「きっといろいろなミタを考えることに悩まれたんだろうな……」と感じつつも、それぞれの“ミタ”について、「このバージョンを作っていた時はこういうゲームが流行っていたのかな?」と、メタ的な視点から想像を膨らませるのも楽しみ方の一つです。ぜひみなさんの“推しミタ”を探してみてください!

どれだけ怖くても“ミタ”の可愛さには抗えない【MiSide:ミサイド】


 美少女ゲームとホラーゲームの両方の側面を持つ『MiSide:ミサイド』。あの手この手で怖がらせようとしてくる恐怖演出の徹底ぶりは、決して美少女ゲームに付け加えられたインスタントなホラー要素として片づけられる程度のものではありません。

 怖いけど可愛い、可愛いけど怖い……そんなコワカワイイ“ミタ”に引き寄せられて、美少女ホラーゲームの世界に飛び込んでみませんか?

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▲この幸せがずっと続けばいいのに。

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