みなさんこんにちは。ブラックフライデーセールでPSVR2のタイトルを買い漁る。というのも、Steamでやり倒した『POOLS』のPS5版がPSVR2対応で出たので、VR熱が高まったのよ。それで買った『Drums Rock』が面白すぎる。ドラムってなんか音楽素人でもちょっと出来そうな雰囲気あるじゃん。それでいて、演奏している姿はめちゃんこカッコいいじゃん。それがVRで出来るなんてサイコーじゃん! そんなエアドラマー気取りオッシーがスタッフコラム29回目をお送りします。
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このコラムでは、狂ったようにプレイしている日々のゲーム体験や、ゲーム以外の趣味である映画鑑賞などで摂取したエンタメコンテンツを、短文レビュー形式でお送りしています。今回はゲームオンリー。スカイラブハリケーンネタバレ注意。
この先・サッカーは・しばらく無いぞ(本当)
タイトル:『イナズマイレブン 英雄たちのヴィクトリーロード』
プレイ状況:ストーリーモード クリア済み
サッカーとRPGの融合したタイトルとは知っていたものの、子供向けな気がして実は未プレイだった『イナズマイレブン』。五条というキャラが大人に人気なのも知っていた。今回、かなり久しぶりに新作が発売されるとのことで、初めてプレイしてみた。
プレイ状況:ストーリーモード クリア済み
サッカーとRPGの融合したタイトルとは知っていたものの、子供向けな気がして実は未プレイだった『イナズマイレブン』。五条というキャラが大人に人気なのも知っていた。今回、かなり久しぶりに新作が発売されるとのことで、初めてプレイしてみた。
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サッカーとRPGっていうんだから、まあまずはファミコンの『キャプテン翼』を思い浮かべるよね。石崎くんの顔面ブロック。ガッツが足りない!
スポーツゲームとしてのサッカーは苦手過ぎる勢の筆者としては、むしろ子供向けな方が好ましいのよ。だってさ、サッカーゲームって操作が複雑過ぎない? 普段ゲームやらないような高校のクラスメイトの陽キャとかがさ、『ウイニングイレブン』は欠かさずやってんの。そんでゲーマー陰キャな筆者も、そんなに面白いというならとプレイしてみたわけ。したらば滅茶苦茶難しいやん。なんかR2とかL2とかメッチャ活用するやん。ゲーマーとか言ってるけど、普段やっているRPGとかじゃR2やL2はキャラ切り替えぐらいでしか使わんで。それが『ウイニングイレブン』だとフェイントだとかパススルーだとかでなまら複雑な操作を要求される。チュートリアルで投げた。ゲームだけは負けないと思っていた陰キャワイ、陽キャにゲームで負ける。
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そんなトラウマがあったので、サッカーゲームを忌み嫌っていたものの、RPGなら行けるっしょ! そう思っていた時代がオレにもありました……。
まずね。メインのストーリーモードの開始時点からおかしい。ご丁寧にどんなモードか書いてあるんだけどさ。「仲間を集めるので、前半はしばらくサッカーはありません(意訳)」みたいなことが書いてあるの。サッカーゲームなのにサッカーしないってどういうこと? え、『ドカベン』ってこと?
名作野球漫画の金字塔『ドカベン』。山田太郎、岩鬼、里中。名前くらいは聞いたことのある諸兄も多かろう。でも原作漫画をイチから読んだことがある人は知ってると思うんだけど、『ドカベン』って最初の5巻くらい、野球やらないんだよね。最初、主人公のやーまだは中学で野球やっていて、強豪明訓高校に野球やるっぽい雰囲気で入学してくるんだけどさ。その体格を見込まれて、何故か柔道部に入らされるんだよね。そこから5巻まで、『ドカベン』は柔道しかしません。
もちろん、世代的にはリアルタイム連載じゃなくて、後からコミックスで読んだんだけどさ。愕然としたね。だって野球マンガの金字塔だと思って読んだら、一向に野球しないで柔道してるんだぜ。
ところがどっこい、これがまた良い。柔道編を経てようやく野球を始めるんだけど、野球にも柔道の技が活きてきたり、柔道時代のライバルが野球に転向して、甲子園で戦ったりするわけ。これがめちゃ燃えるのよ。やっぱ『ドカベン』ってすげーわ。と『ドカベン』の話しかしてないけど、それが『イナズマイレブン』最新作に通ずるものがあるわけよ。
『イナズマイレブン』でも、主人公がサッカーやる風で学園に転校してくる。でも主人公はサッカーできないの。持病で。なのでサッカーに執着はありつつ、どこか諦念を漂わせてる設定。
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主人公のいる学園では、サッカー部は不祥事で廃部になっていて、野球部が牛耳ってる。そんで色々あって、主人公はサッカー部を復活させる為に、野球部とサッカーで戦うことになる。野球部が牛耳ってるのに野球勝負じゃないんかい。
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ともかく、サッカー対決する為の人数を集めるために、学園やら街やらを探索するのがRPGパートなんだけど、これがマジでサッカー関係ない。戦闘はじゃんけんバトル。アクティブタイムバトルみたいに行動ゲージが溜まったら攻撃できるんだけど、攻撃がじゃんけん。敵が次に出してくる手が出てくるので、それに対応した手を出していく。
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『ムシキング』とかもそうだけど、じゃんけんバトルってちょっと大人ゲーマーは抵抗ない? 確かに、どんなゲームも突き詰めるとジャンケンというか、相性を読み取って有効打を打つ、というゲーム性に帰結するケースは多いよ。ただそれを「じゃんけん」と言われると、子供っぽい気がしてさ……。
一口にじゃんけんと言っても、ちゃんと戦略性もあるし、オートモードもあって雑魚戦は快適。敵と言っても、そこらの学生とか猫とか商店街のオバチャンとかだからね。だからまあ若干の『マザー』みもありつつ、楽しくないわけじゃないんだけどさ……。どうせならサッカーやりたい。
という複雑な感想を抱きつつ、仲間集めに奔走する主人公。昔サッカーやってた不良やクラスメイトとか、いじめられっこの亀とか、ダンス部のエースとかを次々に仲間にしていく。時にはじゃんけんバトルだけじゃなくて、ダンスバトルとかもする。いいからサッカーやれ。
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そうして迎えた野球部戦(サッカー)。この辺りからようやくサッカーが始まる。
サッカーバトルも、『ウイニングイレブン』みたいなアクションではなく、とはいえFC『キャプテン翼』みたいなコマンドバトルでもなく、その中間くらい。ドリブルやパスはアクション的に行えるけど、いざディフェンダーと接敵すると、コマンドバトルになる。テンションゲージを消費してドリブル技やフェイント技を選ぶと、敵が選んだ技とのバトルが始まり、パワーの差や相性で勝ち負けが決まる。勝てば突破できるし、負けるとボールを取られる。
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そうして敵陣に攻め入ると、今度はシュートバトル。シュート技を選んで打ち込む場所を選ぶだけ。防御側はブロックする人員を配置するのと、キーパーがキーパー技で迎え撃つ。これも攻撃力と防御力を比べて、攻撃が上回ればゴール、下回れば防御成功と分かりやすい。とはいえ、攻撃力も、単純な技のパワーと、選手の能力、タクティクスのバフや打ち込む場所のボーナスなど、様々な要素で係数がかかるので奥が深い。防御側も同じ。キーパーが勝っても、その分の体力が削られるので、何度もシュートを打ち込めばいつかはゴールを割れる。ただし、点が入るとキーパーの体力は回復するので、何度も連続でゴールを狙うのは難しい仕様。これホント良く出来てる。
正直、サッカーパートは予想を上回る面白さ。サッカーゲーム下手な筆者でも、ちゃんと的確にコマンド選べばちゃんとゴールできる。レベル要素もあるので、試合で勝てなければ、ミニゲームやじゃんけんバトルでレベルを上げたり、装備を整えれば勝てるのが大変良い。
これが子供や女子にも『イナズマイレブン』が受けている要素なのだと実感。RPGの良いところがちゃんとサッカーに落とし込まれていて素晴らしい。『龍が如く』も『7』からコマンドRPGになったけど、それでアクション苦手な女子にも受けてさらに裾野が広がったし、こういう取り組みは大事よね。ついでに筆者みたいなゲーマーを気取るアクション下手勢もこっそり救われるし。ありがたい。
そんなこんなで、サッカー部を取り戻してからはサッカーバトルがメインになり、かなり楽しくなってくる。ストーリーも主人公がサッカーを取り戻していく展開が秀逸。主人公は陰の監督(軍師)としてチームを勝利に導くんだけど、やっぱり持病のせいでサッカーはできない。できないんだけど……ラストの試合展開は感動というか胸熱必至なのでぜひプレイして見て欲しい。少年漫画のアツい展開がこれでもかと詰まっていて、最高だったわ。
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ストーリーをドラマチックに見せるために、試合展開があらかじめ決められている(前半は点を必ず取られて、後半で取り返す逆転パターン多し)。なので、プレイヤーが自由に試合を組み立てられないのはちょっと残念なところもあるけど、まあRPGのイベント戦闘だと思えばそんなものだろう。練習試合やクリア後は自由に試合できるからね。
サッカー演出はとにかくぶっ飛んでいる。『キャプテン翼』でも必殺シュートはマジで人死が出るレベルだと思ったけど、『イナズマイレブン』はその比じゃない。野球で言ったら『アストロ球団』レベル。人間ナイアガラ(相手は死ぬ)。「ボールを挟めば(直接相手に触れなければ)暴力じゃない」を地で行くスタイル。っていうか普通に巨大メタルハンマーで殴ったりしてるけどだいじょぶそ……?
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極めつけに、召喚獣を召喚して攻撃したりする。主人公のライバル(初代主人公の息子)はほぼイフリート召喚してた。もはやスタンドバトルを超えて召喚獣バトルを繰り広げている。でもそんな召喚獣バトルは既に『イナズマイレブン』シリーズでは過去のものらしい。作中で解説の人が「化身(=召喚獣)はコスパが悪いので使われなくなった」と言ってた。コスパて。
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あとライバルが「サッカーモンスター」とか敵味方に言われて笑ってたんだけど、マジで本気出したらサッカーモンスターとしか形容できなくて真顔になった。一人でドリブルしてすべてのディフェンダーを蹴散らし、殺人シュートでキーパーを貫通、敵にボールが渡っても、瞬間移動で前線からワープしてきてブロックしてボールを掻っ攫っていく。控えめに言って人間じゃない。作中でチームの絆の大切さとか戦略の大事さとか色々謳われているけど、サッカーモンスターの前では無力。サッカーにはイレブン(11人)も必要無かったんやなって……。
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とはいえ、そんなサッカーモンスターの殺人シュートや召喚獣の超強力ビーム的なシュートを受け止めても破れないゴールポストのネットが最強だと思いました。いや普通のサッカーマンガとかだと、威力を示すためにゴールネットぶち破るやん? でも『イナズマイレブン』はもちろん激しく伸びるけども、破れたりはしないんだよね。どういう材質で出来ているんだ? 辺りを焼き尽くす炎や竜巻を巻き起こすほどの回転力のシュート、挙げ句に彗星みたいなのも落ちてくるけど……ネットさんはすべてを受け止めてくれる。まあそれを言ったらボールさんも大概やな。