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本稿では、台湾のインディーズゲームスタジオSIGONOが開発を手がけ、集英社ゲームズより4月16日に発売されるアドベンチャーゲーム『OPUS: Prism Peak』の先行プレイレビューをお届けします。
本稿では、台湾のインディーズゲームスタジオSIGONOが開発を手がけ、集英社ゲームズより4月16日に発売されるアドベンチャーゲーム『OPUS: Prism Peak』の先行プレイレビューをお届けします。

新作ADV『OPUS: Prism Peak』先行プレイレビュー
本作はカメラのファインダーを通して隠された謎を解き明かしながら、“現実世界への帰り道”を探すという内容のアドベンチャーゲームとなっています。



先に結論から言ってしまうと、個人的にはかなり好みの世界観ですが、わりとプレイする人を選ぶタイプの作品かなと思いました。そのため、評価は9点寄りの8点としています。
導入から主人公・ユージンの人生を飛び石で辿っていくのですが、都会に出て順風満帆に思えた人生は、結婚生活の破綻に続いて会社の倒産という憂き目に。
さらには再出発を期して始めたカフェは閉店に追い込まれ、40歳となった現在は大好きだった祖父の葬式に向かっている途中。
感情移入するには冒頭からちょっと重すぎるのでは……というのが第一印象でした。

そんな道すがら、不測の事態に巻き込まれた彼は、緩やかな消滅を待つ静かな世界“ボウの地”へと迷い込んでしまいます。
人々の姿が絶え、“神霊”と呼ばれる動物たちが名前も忘れ、形を失いつつひっそりと暮らす世界。
そこでシカの姿をした神霊から一台のカメラを手渡されたユージンは現実世界へと帰るべく、謎めいた少女とともに、遙か遠くの頂を目指して旅をすることに……。



メーカーによれば、本作は“ストーリードリブンのナラティブなアドベンチャーゲーム”とのこと。
ざっくり言い換えるなら“基本となるストーリーラインがありつつ、その過程はプレイヤーの取捨選択によって彩られ、やがてプレイヤーだけの体験談となる”というイメージでしょうか。
ここでいう取捨選択というのは、プレイヤーの能動的な振る舞いにあたります。
ゲーム内の要素として切り分けると、神霊や風景をカメラで撮影して情報を集め、ときには神霊と対話して絆を深めつつ、さまざまな断片をかき集めて古代文字“神火文字”を読み解いていきます。


いわゆる謎解きとも微妙にニュアンスが違うのですが、見たモノや感じたことを元に言葉を埋めて相応しい写真を貼り付けて撮影ノートを完成させることで、“ボウの地”に秘められた真実が解き明かされていきます。




ユージンが撮影で使うのは、昔懐かしい銀塩カメラ。シャッタースピードの調節やピント合わせ、各種フィルターの使い分けなどかなりアナログでレトロな趣があります。


ただ、カメラを構えたまま後ずさることができない(左右への振り幅も360度の旋回は不可能)という点が若干引っかかりました。
単焦点レンズで被写体を捉え直す際、いちいちカメラを下ろして2~3歩歩いて構え直さなければならないという些細な仕様がゲームのテンポを阻害。そもそも現像を省略している時点で、そこは遊びやすさを優先してくれてもよかったかなと。
もっとも、この苦言を飲み込んでなお、本作の世界観はプレイヤーを惹きつけて止まない魅力を持っています。
あまり詳しく書いてしまうとネタバレになるので触れませんが、余所者のユージンに徐々に心を開いていく神霊とのやり取りや、ただのお荷物かと思われた少女との関係性の変化など、一本の良質な長編アニメ作品を視聴したような満足感がありました。




何気ない場面で少女にカメラを向けた際、ボイス付きで「おじさん、本当に一生懸命ボクを……」とセリフが流れたときは思わずドキッとしました。
彼女を撮影することが彼女を救うことにつながるのですが、まさかなんの脈絡のない場面にそんな反応が仕込まれているとは……。
彼女を撮影することが彼女を救うことにつながるのですが、まさかなんの脈絡のない場面にそんな反応が仕込まれているとは……。

最後に余談ですが、SIGONOはこれまでにも『OPUS』シリーズとして『OPUS-地球計画』をはじめ3作品をリリースしています。
本作とは直接的なつながりはないようですが、いずれも大変高い評価を獲得している作品なので、興味のある方は本作とあわせてぜひ触れてみてください。
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