2026年8月1日、2日に、長野県の北野カルチュラルセンターにてデジタルアート・イラスト・ゲーム・コスプレ・Vtuberフェス「ZUKUZUKU(ズクズク)」が開催されました。
ここでは、8月1日に行われたステージイベント「『RDの遠隔推理』原作者 我孫子武丸氏×RD開発チーム 対談」の様子をレポートします。
ここでは、8月1日に行われたステージイベント「『RDの遠隔推理』原作者 我孫子武丸氏×RD開発チーム 対談」の様子をレポートします。
『RDの遠隔推理』は没入感を大事にした本格ミステリ
『RD(リモート・ディテクティブ)の遠隔推理』は、小説家・我孫子武丸先生が原案・全面監修を手掛ける本格ミステリゲームで、イベントの開催地である長野県が舞台になっています。
ステージには我孫子武丸先生と、開発チームよりディレクターの鶴田氏、プロデューサーのまん丸氏が登壇。トークセッション並びに、最新のゲーム情報が公開されました。
本作について、我孫子先生は「プレイヤーである主人公は、PCの前にいます。連絡がつかなくなった自分の妹を探すために、パソコンを駆使するというのが基本です」と説明してくださいました。タイトル通り、遠隔から推理するのがゲームのメイン要素になるようです。
まん丸氏からは、「我孫子先生と最初にお話しした際、映画「サーチ」(パソコンのデスクトップ画面上でストーリーが進行していくサスペンス)のようなゲームで作れないかという草案をいただき、それを鶴田が形にしてくれました」という制作の裏話も。
鶴田氏からは、「"アームチェア(安楽椅子)探偵"のジャンルを、現代風にアレンジした」「実際の商店街や映画館が登場するため、リアル感を重視している」という2つの注目ポイントを紹介してくださいました。
舞台である長野県の印象を聞かれた我孫子先生は、長年白馬にスキーに訪れており、なじみ深いところだと話されていました。鶴田さんは、アニメやゲーム産業に対してとても積極的な地域だと感じたそうです。
まん丸氏は、7年ほど前から長野市の専門学校で就職支援の活動をされているとのこと。長野県はクリエイティブに優れているのに、それを発表する場が不足していると感じているそうで、本作が発信のきっかけになればとも話されていました。また長野県が舞台ということで、長野県民の皆さんにも遊んでほしいとのことです。
本作の魅力について、我孫子先生は「なるべく没入してほしいと考えています。ゲームをやっている感覚ではなく、自分がPCの前にいて操作している感じを出したいです」と話します。そのために、ゲームとしてはやや不親切でもいいと考えられているそうです。
なお我孫子先生は、ご自身も中国のホラーアトラクションでイマーシブ(没入体験)をされたとのこと。ただ遊ぶだけではなく、ご自分に跳ね返ってくる体験がお好きなんだそうです。「フィクションが現実を侵食してくるような怖さを表現し、一瞬でも現実だと思える瞬間を作りたいと考えています」と話されていたのが印象的でした。
鶴田氏は「ネットサーフィン気分が味わえる」「複数のアプリを、自由に行き来しながら捜査できる」が魅力だと話します。
まん丸氏は「我孫子武丸先生の完全新作」というところを強く推していました。ミステリファンとしても、どんな事件、ドラマが展開していくのか期待が高まるところです。
開発には、さまざまな苦労もあったそうです。我孫子先生は「本当にパソコンの前にいる状態を作ると、プレイヤーは何をすればいいか分からなくなる。そのため、自由度とゲームとしての誘導のバランスが非常に難しかったです」と話されました。鶴田氏も、リアル感とゲーム性のバランス調整に苦労しているそうです。
実機プレイで初公開情報続々!
ステージ後半は、実機プレイを交えたゲーム紹介です。今回のプレイでは主人公と妹の過去のシーンなど、体験版未公開のシーンや情報も特別に公開されました。
物語は、連絡が取れなくなった妹を心配した主人公は、パソコンを使って調査を進めるところからスタートします。妹が住んでいた場所の近くで殺人事件があったことも示唆されており、安否がますます気がかりに……。
主人公は検索エンジン“Glome”で、妹に関する情報を調べていきます。“Glome”では情報・Dワード(ディティクティブワード)が入手でき、Dワードについてさらに検索することが可能。青いワードを選択するだけで、手軽に情報が集められます。
また今回は“Glome”だけではなく、SNSアプリの“Z”を使用した捜査の様子も公開されました。“Z”では気になる相手をフォローしてタイムラインにのせられるほか、ハッシュタグからDワードを入手することも出来るそうです。
“Glome”や“Z”には、いろいろ気になる情報が溢れています。本イベント「ZUKUZUKU」のサイトや、TBS系列のローカル局の番組「ずくだせテレビ」など長野県らしい情報も! なお「ずくだせテレビ」は、ロゴの使用許可を得て、公式のものを使用しているそうです。ほかにも長野県に住んでいる方なら、ニヤっとする情報がありそう。
ただしネットサーフィンに夢中になって、不要な情報を集めすぎると、推理が難しくなる罠があるそうなので注意しましょう。
ほかにも主人公の使用しているパソコンのデスクトップ画面や、連絡するのに便利そうなアプリ、マップが見られそうなアプリのアイコンなども公開。ちゃんと動いている時計、本当のデスクトップのように作りこまれていたのがすごい。
鶴田氏いわくパソコンの画面UIも、いろいろ触って探索できる自由度を持たせているとのこと。アプリの起動は、かなりスムーズだそうです。
我孫子先生はゲーム進行で指示するのではなく、各アプリをプレイヤーの意志で起動し、調査できるようにするのが理想だと話されていました。
最後に我孫子先生「自分のパソコンであるかのように、“自分だったらどうするか”という気持ちで遊んでいただければ嬉しいです」、鶴田氏「よりリアルで、イマーシブな体験をお届けできるよう、最後の調整を全力で行っています」、まん丸氏「年内発売予定で動いています。Steamのウィッシュリストへのご登録をよろしくお願いします」と3人から、作品を楽しみにしているファンへのメッセージが語られ、イベントは幕を閉じました。