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電撃オンライン

アニメ『アリス・ギア・アイギス Expansion』定時株主総会レポート。朗読劇あり、ライブあり、のどかの姉の裏設定やアフレコ裏話もありの盛りだくさんな内容でした!

文:電撃オンライン

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 TVアニメ『アリス・ギア・アイギス Expansion(アリスギアEX)』1周年を記念して、大型単独リアルイベント“『アリス・ギア・アイギス Expansion』成子坂製作所(仮)定時株主総会”。

 4月14日に開催された本イベントの昼の部のレポートをお届けします。

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高幡のどかは“ふつーな子”!? 収録の裏話も飛び出したキャラクター紹介


 本イベントは読売会館7階にある有楽町よみうりホールで開催。開場は14:15、 開演は15:00というスケジュールで座席指定ありのチケット制でしたが開場前から、来場者が長蛇の列となっており、『アリスギア』へのファンの熱量を改めて知ることとなりました。

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 こういったイベントでは、開場から開演までの間に来場者への諸注意などが流れるのが定番で本イベントでも「ご来場のみなさんに~、会場内では~」というアナウンスが流れました。

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 ただ、スピーカーから聞こえてきたのは場内アナウンスと言って多くの人がイメージするような女性の声ではなく、大塚芳忠さんの低音ボイス。大塚さんは『アリスギアEX』に磐田宗一郎役で出演されていますが、イベントにおける場内アナウンスの位置づけと演技から磐田宗一郎ではなくナレーションがリアルイベントまでやってきた! というところでしょう。

 予想をしないところからのサプライズに会場はいい意味でざわざわ。開演前から会場が温まるステキなスタートとなりました。

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 イベントが始まると整備部のつなぎを着たMCの儀武ゆう子さんが登場。沼倉愛美さん、根本京里さん、松井恵理子さん、大和田仁美さん、田澤茉純さん、そして花井宏和監督は本イベントのグッズのTシャツを身に着けての出演となりました。

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 そんななか唯一下落合桃歌を演じる……ではなく、桃歌ちゃんのお友達の谷口夢奈さんは、“あの”Tシャツで登場。なんでもスタッフさんにオレンジがいいですとお願いしたのだとか。


 さて、イベントあらかじめ書いておいた簡潔な言葉をとともに、自身の演じるキャラクターを紹介するキャラクター紹介コーナー。

 トップバッターを務めたのは比良坂夜露と山野薫子を演じる沼倉愛美さん。

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 まず夜露の紹介としてパネルに書かれていたのは“大きな子”。他者を認めるスタンスやすべてを受け入れる懐の深さからこの言葉を選んだそうです。

 花井監督も迷いなくまっすぐな性格として夜露をとらえており、一方で葛藤の薄いキャラクターなので物語を描くのが難しかったとコメントしていました。

 また、高幡のどかを演じた根本さんからは完璧な人間ですという力強いコメントも。本イベントでは、たびたび夜露に心酔する根本さんの姿が見られ「のどかが乗り移っていませんか?」と思うほどでした(笑)。

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 続いて、山野薫子を表す言葉として沼倉さんは“大きな人”を提示……別になにか間違えたわけではありませんよ。“大きな子”と“大きな人”、ちゃんと違うパネルです。

 この言葉を選んだ理由は、アニメに登場するアクトレスのなかでは最も年長で夜露とは違った形でみんなを支えているからだそうです。

 また、夜露と薫子の会話シーンは全部ではないものの、別録りではなく夜露と薫子の会話全体を通しで収録したそう。イベントでは、第4話冒頭の夜露が商店街のチラシについて薫子に聞くシーンのアフレコの再現を聞くことができました。

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 耳で聴くと確かに夜露と薫子の2人がスムーズに会話をしているのですが、ステージ上に目を向けると口を動かしているのは沼倉さん1人。当たり前と言えば当たり前なのですが、あらためて「声優さんってすげー」と思いましたね。

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 続いて根本さんは、“ふつーな子”と書かれたパネルとともにのどかを紹介。いやいや放送当時“今期いちばんヤベェ女”などとSNSで好評だったのどかが……というのが観客と声優陣を含めた共通の感想だったでしょう。

 ただ、根本さんはちょっと感情が暴走する面はあるけれど、アクトレスの才能に恵まれているわけではないという点で“ふつーな子”という単語を選んだそうで、花井監督もこの考えを後押し。

 鼻血を吹いたり、顔が半分溶けているような表情が見られたのはコメディゆえの“もらい事故”のようなものと花井監督はコメントしていました。

 谷口さんは友達の桃歌を“いじってもOK! なんだかんだ愛される子”と紹介。非常に納得のいく内容に会場には笑いと拍手が巻き起こりました。

 また、アニメの桃歌と言ったらはずせない『中野慕情』の誕生秘話も花井監督により披露。なんとアニメ『アリスギアEX』の会議で“下落合桃歌殺人事件”という題名だけをシナリオライターさんに提示してシナリオを書いてもらうと無茶振りから始まったのだそう。そこから、どうせなら曲も作ろうと『中野慕情』が生まれたとのことです。
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 続くゆみの紹介は“借金♡ お姉さんやるときはやる!”。調子に乗り切って痛い目に合うところが好きという松井さんの感想は、来場者全員共感できるものだったでしょう。

 また、ゆみの裏話として第2話終盤、ゆみがアクトレスカフェ3号店のための追加融資を受けるためにかけた電話の「しもしもー」というセリフが台本では「もしもしー」だったことが明らかに。

 松井さんが本番前のテストで「もしもしー」を「しもしもー」と演じたところスタッフさんからとくに指摘もリアクションもなくテストが終了。本番では台本通りの「もしもしー」と演じたらスタッフさんから「日和ましたね(笑)」と言われつつ、実際にはテストで発した「しもしもー」が使われていたそうです。

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 続いて大和田さんは、アーバン流忍術や本物の忍術が映像になったことを受けて自身の演じた来弥を“ちゃんと忍者やってる子”と紹介。

 ゲーム『アリスギア』の初期より「アーバン流忍術とは?」と戸惑いながら理解して来弥を演じてきた大和田さんは、アニメでビジュアルが補間されることでアーバン流忍術でプロジェクターを使うと実際にどのように目に映るかなどの解像度が高まったことが印象的な様子でした。

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 そして、田澤さんの杏奈の紹介コメントは“ストイック”。ゲーム『アリスギア』初期からのアナウンサーとしての姿をはじめプロフェッショナルとしての姿をたくさん目にしたからこそ、この言葉を選んだそうです。

 この杏奈のプロフェッショナルらしさは花井監督の心にもあり、だからこそ収録では“素の杏奈”らしさが見えるようなディレクションを行ったとのこと。

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 さらに、アクトレスではありませんが儀武さんもご自身の演じた海良を“姉御肌の頼れる人妻”と紹介。新婚で家庭と仕事を両立するのは大変で、母性があふれてて……と非常に説得力のあるコメントをされ、あまりのリアリティに海良のことを紹介しているのか儀武さん自身のことを話しているのか突っ込みが入るほどでした。

 ちなみに儀武さんは、兼ね役だった2話の居酒屋の奥さんにも思い入れがあるそうでなんでも海良よりもセリフが多いのだとか。Blu-rayやサブスクなどで確認してみるのもおもしろいかもしれません。

のどかの姉はできるタイプ。そして消えた“エミッション適正検査”の謎

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 続いて、事前に募集した隊長さんからの質問コーナー。最初に読まれたのは「のどかちゃんにはお姉ちゃんがいるそうですが、どんな人物だと思いますか?」という半分クイズのような内容でした。

 この質問(?)に根本さんは、仲が悪いわけではないけれども気が合うタイプではないとコメント。

 根本さんの感想は花井監督のなかにある裏設定に近く、のどかのお姉さんはいわゆる“できるタイプ”であるとのこと。

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 一方ののどかは、努力してもなかなか評価されないタイプ。成子坂製作所を訪れたのは、アキ作戦の夜露の姿に憧れという理由に加えて、のどか自身が環境を変えるためという意味合いも大きかったそうです。

 花井監督は、のどかが夜露と自身を比較して夜露に反目したことにも触れかけていたので、アニメ終盤の展開は“できる先輩”へのコンプレックスの表れであったと同時に“できる姉”へのコンプレックスの暴走でもあったのでしょう。

 ちなみに、のどかが家族と暮らしているのか一人暮らしなのかは、あえて想像の余地を残しているそう。劇中で描かれたのどかの部屋の扉の先の光景は、視聴者がそれぞれ思い描いたものが正解です。

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 と、質問コーナーが始まったかと思いきやトークが盛り上がり過ぎて、ここで質問コーナーは終了。

 『アリスギア』のイベントは“10大発表”が11個以上あるなどたびたび数字を数えられない事案(笑)が発生することで有名ですが、リアルイベントでとうとう時間まで……。

 さらに、声優陣が“エミッション適正検査”なるミニゲームに挑戦して、その成績に応じて全ユーザーにスカウトポイントがプレゼントされる予定だったのですが、時間がないので“エミッション適正検査”もなし! スカウトポイントなど本来予定されていたプレゼントだけが行われることとなりました。

 夜の部は参加していませんが、もしかすると夜の部参加者だけが“エミッション適正検査”がどんなミニゲームだったのかを知っているのかもしれませんね。

朗読劇で入れ替わりネタは禁断の試み。なのにどうしてうまくいくの!?

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 ボリュームたっぷり過ぎるトークコーナーのあとは、朗読劇。

 夜露たちが捕らわれの身となり、しかも夜露とのどか、ゆみと来弥の心が入れ替わるというシチュエーションで、あえて言えば禁断の試みです。

 考えてもみてください。AとBの心と身体が入れ替わっているというシチュエーションはアニメではよく見られるものですが、表情の付け方が違ったりコメディなら顔のパーツも変わったりするなどなにかしらの形で映像によって心が入れ替わっていることを示す場合が多数あります。

 一方で映像のない朗読劇で観客は、根本さんにはのどかを投影し、松井さんにはゆみを投影しており、心が入れ替わったことを示す映像でのフォローはできません。

 では、どのようにして心の入れ替わりを表現したのか。それはとんでもなくクオリティの高い声真似。

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 沼倉さん演じる夜露の身体に、根本さん演じるのどかが入って、夜露の身体に興奮するのどかを根本さんの声に寄せて沼倉さんが演じる……。

 文字で書いてもわけがわからないでしょう。会場で鑑賞していても「ん? どっち? 逆!?」と一瞬混乱するほどで、この日2回目の「声優さんってすげー」と感じる一幕でした。

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 さらに、アクトレスたちをさらった犯人が明らかになり、これから罪を告白するというシーンで……なぜか『中野慕情』の生歌が披露。

 そう、この朗読劇は言うなればアニメ6話を踏まえての天丼なんです。後述のライブパートが直後にあるにもかかわらず、あえて朗読劇のオチとして『中野慕情』が使われるなんて、キャラ紹介でも触れていましたがつくづく桃歌はいじられ愛されキャラですね。

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 そんな朗読劇後は、鈴木愛奈さんと堀内まり菜さんが連続して登場。それぞれ『Dash and Go!』と『Just a little bit』を披露してくれました。

 アニメで慣れ親しんだ楽曲ですが、アニメ視聴時ではありえない音圧と生の迫力は別物!

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 締めを飾ったのはOVA『アリス・ギア・アイギス』のエンディングテーマ『ココロふわり』。

 キャスト陣、スタッフ、そしてファンの『アリスギアEX』への熱量の高さを改めて感じるイベントとなりました。

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イベント出演者(敬称略)

キャスト
・沼倉愛美(比良坂夜露役/山野薫子役)
・根本京里(高幡のどか役)
・谷口夢奈(下落合桃歌のお友達)
・松井恵理子(四谷ゆみ役)、
・大和田仁美(蛙坂来弥 役)
・田澤茉純(宇佐元杏奈 役)

MC
・儀武ゆう子(富田海良役)

ミニライブ
鈴木愛奈(OPテーマ)
堀内まり菜(EDテーマ)
下落合桃歌(声優:谷口夢奈)(挿入歌)

ゲスト:花井宏和監督

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