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アニメ『SAOオルタナティブ ガンゲイル・オンライン』2話感想。レンの《GGO》デビューからピンクの悪魔誕生、ピトフーイとの出会いまで、密度や物語の“納得感”がすごい(ネタバレあり)

文:Ak

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 7月5日より第1期の再放送がスタートしたアニメ『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』。その第2話の感想記事をお届けします。
[IMAGE]【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』第2話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。

高身長+内気+お嬢様+女子大生と、一見すごそうな香蓮ですが……?【アニメGGO感想】

 レンがスクワッド・ジャムで大暴れした第1話とはうって変わって、第2話はゆったりとした起床シーンからスタート。前回ラストに引き続き、レンの“中の人”である小比類巻 香蓮(こひるいまき かれん)のエピソードが描かれます。

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 高身長で内気な女子大生、しかもお嬢様という、いろいろな要素を詰め込んだキャラクターです。猫のなで方ひとつ見ても、育ちのよさがうかがえます。

 そんな彼女がどうして血と硝煙の匂い漂う《GGO(ガンゲイル・オンライン)》をプレイするようになったのかが、第2話のキモでした。

各ゲームのランダム生成で作られるアバターがニッチすぎる【アニメGGO感想】

 現在の境遇にストレスとコンプレックスを感じている香蓮は、友人の美優に相談してネットゲームの世界へ。香蓮は(たぶん)レモンスカッシュで美優はパフェと、2人が喫茶店で注文しているメニューにも個性が出ていていいですね。

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 最初にログインしたのは《ALO(アルヴヘイム・オンライン)》。《SAO》事件以来、MMO RPGのメインストリームにあるようなイメージのゲームだけに、初心者にオススメするにはベストチョイスな気がします。

 まあ結果的にはアバターがランダム生成なのもあって、お望みの可愛い低身長の女の子にはなれず、プレイを断念してしまいましたが……。シルフキャラ、あれはあれで魅力的ですけどね。本人の希望に沿わないので仕方ないです。

 しかしその後にプレイしたゲームのアバター、ランダム生成だとしたらけっこうロクでもないな……(笑)。レースゲームで作ったアバターはともかく、そのほか人外タイプのアバターは好き嫌いがわかれると思います。

 そんなアバター生成にツッコミを入れまくりの香蓮。……リセマラしているときを考えれば、気持ちは痛いほどにわかります。

そしてついに“レン”の《GGO》デビュー! はしゃぐ姿が可愛い&ホッコリ【アニメGGO感想】

 そしてたどり着いた《GGO》にて、ついにレンが得た低身長アバター! 可愛くはしゃぎ回るその姿には、それまでのコンプレックス描写があるだけにホッコリしますね。

 『SAO』本編のキリトはいろいろなもの(物語のしょっぱなからデスゲームでしたし)を背負って戦うことが多いですが、本作の主人公であるレンは比較的気楽に、純粋にゲームを楽しむことができている……とは思うのですが、現実世界でのコンプレックスを解消できる姿なわけで、しかもいろいろなゲームを渡り歩いた末の結果。《GGO》に愛着を持ってしまうのもわかるってもんです。

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 《GGO》のチュートリアルは言葉こそ乱暴ですが、かなりていねいな作り。光学銃と実弾銃、バレットライン&バレットサークルのシステムについて改めて教えてくれるのが親切。

 ちゃんと成功するまで練習させてくれるのもありがたい。自分に向いている武器をチュートリアルキャラクターが教えてくれるのは、なにげにすごい機能ですよね。いろいろなゲームに実装してほしい!

初心者プレイヤーなのにPKに積極的すぎるレンはまさに“ピンクの悪魔”【アニメGGO感想】

 初心者とは思えない速度で《GGO》に慣れていくレン。ミリタリーものの世界観で超目立つはずのピンク色で統一するあたりは、やはり現実世界でできなかったことをここで達成している……というところが見て取れます。きっと、ピンクの可愛らしい服を着ることにあこがれていたんだろうなって。まあ偶然にも、砂漠の保護色になっているので攻略的にも正解でしたが!

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 そんなレンは、他プレイヤーへの恐怖感がきっかけとはいえPK(プレイヤーキル)にハマっていくことに。PKは《GGO》においてはバッドマナーではないとはいえ、ネットゲーム初心者なのに他プレイヤーを積極的にキルできるのがすごい。

 初心者すぎてネットのセオリーを知らないことも影響したのでしょうが、レンには素質しか感じません!

ピトフーイとの出会い! からの「頑張って殺す」発言が物騒すぎる!【アニメGGO感想】

 そしてレンと、“ピンクの悪魔”という異名を聞きつけたピトフーイとの出会い。一見頭のネジが飛んでいるように見えるピトフーイですが、適格なアドバイスやフランクな物腰からは理性的な印象を受けます。

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 むしろノリノリで他プレイヤーをぶっ放したレンのほうが、根っこの部分でどうかしているのかもしれません。

 さらに第2話では、愛銃である“Pちゃん(P90)”との出会いも。「頑張って殺す」というレンのセリフには……はやくも《GGO》になじんでいるなって感じますね(笑)。

 第2話のラストでは、アニメ第1期のメインとなる“スクワッド・ジャム”の話題も登場しました。レンの《GGO》デビューから“ピンクの悪魔”誕生、さらにピトフーイとの出会いと、こうして見返すと第2話はかなり密度が濃い。アニメ第1期序盤の構成のうまさに、改めて驚きを感じました。

 もうひとつ加えて言うと、レンの行動に“納得感”を感じられるのも見ていて腑に落ちるというか。この辺は、原作の時雨沢恵一先生のうまさでもあるんでしょうね。香蓮が仮想世界に何を求めているのか、そしてなぜ《GGO》という世界にこだわりを持つのか。どうしてピンクの姿をしているのか。

 見る側が考えたものが正解かどうかは置いておいて「きっとこうなんだろうな~」と想像させて、納得してしまう。もちろんパワープレイでさまざまな設定を「これはこういうものなの!」と押し切ってしまうのもアリだとは思うのですが、本作については納得のさせ方がうまい。で、それがうまいってことは「このキャラの行動は一見突飛に見えるけどきっと何か意味があるんだろう。それってどういう意味なんだろう?」とついつい引き込まれてしまう。そのサイクルがきちんとできていて、すごく気持ちよく見ることができました!

作品概要

第1期 再放送(リロード)PV

第1期 再放送情報

・TOKYO MX:7月5日(金)より毎週金曜24:00~24:30
・BS11:7月5日(金)より毎週金曜24:00~24:30
・群馬テレビ:7月5日(金)より毎週金曜24:00~24:30
・とちぎテレビ:7月5日(金)より毎週金曜24:00~24:30

・AT-X:7月8日(月)より毎週月曜22:00~
(リピート放送:毎週水曜10:00、毎週金曜16:00)

スタッフ

原作:時雨沢恵一(電撃文庫 刊)
原作イラスト・キャラクターデザイン原案:黒星紅白
監督:迫井政行
シリーズ構成・脚本:黒田洋介
キャラクターデザイン・総作画監督:小堺能夫
アニメーション制作:Studio 3Hz

キャスト

レン:楠木ともり
ピトフーイ:日笠陽子
エム:興津和幸
フカ次郎:赤﨑千夏

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