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ラリーレースゲーム『オールドスクール ラリー』レビュー。ローポリ感あるマシンへの懐かしさだけでなく、目標タイムを目指す“闘争心”も呼び起こす

文:電撃オンライン

公開日時:

 Astrolabe Gamesより『Old School Rally(オールド スクール ラリー)』がSteamにてアーリーアクセスを開始。本作はSteamおよびSteam Deckに対応しています。

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 『オールドスクールラリー』は、ラリーカーを使用したレースゲーム。1990年代のアーケードゲームやCD-ROMのゲーム機を彷彿とさせる、車体や風景を3Dローポリゴンで再現しているのが印象的です。

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 本記事では、『オールドスクールラリー』のメインとなる2つのモードについての紹介とプレイレビューをお届けします。 
 

ラリーごとに指定された各コースの目標タイムの突破に挑む“ラリーモード”

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 ラリーモードは、各ラリーで指定されたコースを走り、目標タイムを突破して報酬獲得を目指します。ラリー中は車体にダメージを受けると損壊していき、クリア時にその損壊状態のまま次のレースに挑むことになるため、マシンが壊れる前にラリーを完走しきらなければなりません。

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▲障害物にぶつかると車体にダメージが入り、マシン全体の性能が下がります。
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▲新しいコースに挑戦する前にマシン修理が可能。多くのコースを走るラリーでは、この修理をするタイミングが重要になりそうです。

 ゲーム開始時は3種類のマシンが使用可能で、ラリーの制覇や獲得したゲーム内マネーを使用して新しいラリーカーを入手可能。こちらはやりこみ要素のひとつとして用意されています。

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 ラリーモードについての補足になりますが、現状ではCOMのラリーカーと並走して競い合うといった要素は現在はありません。先日発表されたロードマップによると、今後アーケードモードやライバルのAIマシンを実装予定とのことなので、そちらのアップデートも期待したいところです。

自分のゴーストとも競い合える“タイムトライアルモード”


 タイムトライアルモードでは、最初に7コース選択することができます。対象となるコースの指定されたベストタイムを更新すると、そのコースに紐づいた新たなコースがアンロックされます。

 このモードではオンラインランキング機能が用意されており、各コースで上位10人のプレイヤーのタイムが確認できます。この機能は、今後も調整される予定とのことです。

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 タイムアタックには特徴的な要素がほかにも2つあり、1つは昼夜の時間設定。普段は昼間の明るいコースで走れるのですが、雰囲気が一変する夜のコースを走ることもできます。

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 また、一度コースを走り切るとそのときの走りを再現したゴーストカーが出現するようになります。現状でラリーモードにCOMとの競争がないぶん、タイムトライアルモードで自分と並走しながらタイムを更新していくのがとくに楽しかったですね。

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ラリーカーの操作性とオプション


 本作では各種デバイスに対応しており、ゲームパッドやキーボードはもちろんのこと、一部ハンドル外接デバイスもサポートしています。この機能はまだ基本的なサポート段階ですが、今後さらに改善する予定です。

 基本操作はステアリング、アクセル、ブレーキ(バック)があり、キーボード操作であればAWSDキーだけでも気軽に楽しめます。また、操作設定のマニュアルシフトのところにチェックを入れれば、シフトチェンジやハンドブレーキといった操作も可能になります。

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 体験版からの新規要素として、設定メニューで使用デバイス(コントローラー、キーボード)のボタン(キー)をカスタマイズできるようになりました。ステアリング感度とブレーキ感度の調整もできるようになっているので、コーナーを上手く曲がれないときはこの感度を変えてみるのがいいでしょう。

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 操作感としては、一般的なオンロードのレースゲームと比べるとステアリングに独特なクセがある印象。とくに低速時やブレーキと同時にコーナリングを行うと、車体がそのままあらぬ方向に持っていかれるだけなく、一気に減速してしまうことがありコツをつかまないと上手く曲がれません。。

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▲最初は障害物によくぶつかることが多く、ラリーの後半では車体がボロボロになります。

 ただ、このコツを掴んで上手く曲がれた時の爽快感は格別。本作の魅力は、古風なビジュアルだけではなく、昔ながらのトライ&エラーを繰り返すやりこみ要素にもあると体感できました。

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ラリーモードプレイレビュー:懐かしき世界観とともに思い起こす時間との戦い


 筆者はちょうどローポリ世代で、本作をプレイして、アーケードのローポリレースゲームを遊んだ経験がよみがえりました。

 そのときに思い出したのは“時間”との戦いです。アーケードのレースゲームは、チェックポイントごとにタイムが加算され、そのタイム内で次のチェックポイントを目指すといったシステムが主流でした。

 そのタイム自体が結構シビアで、タイム内にチェックポイントに到達できないとゲームオーバーとなるため、より長く遊ぶためにミスしないように走ることを徹底していた記憶があります。

 そんな記憶をたどるなかで、ラリーモードをプレイした時に感じたのが、クリアタイムのシビアさ。最初のコースを50回ほど繰り返してようやくクリアしたのですが、その時のタイムはギリギリ。クリアできるまでは目標タイムの+10~20秒でゴールすることがほとんどでした。

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 とにかくステアリングのコツをつかむのが大変で、コーナーを上手く曲がれずにコースアウトを連発し元の場所に戻されることが多く、これをしているとクリアはかなり厳しそうです。また、コース上に木や石なども配置されているため、真正面から衝突してしまうとクリアは絶望的。

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 コーナリング時に車体が障害物に当たると、車体があらぬ方向に向いてしまいリカバリーが厳しくなることもあります。それゆえに、クリアを目指すならただ早く走るだけでなく、慎重なコーナリングを求められることも。

 そういった、ラリーだからこその走りにくさを攻略していくことが本作の楽しみでしょう。

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 ナビゲーターによる音声や標識表示でコーナーなどのポイントをナビゲーションしてくれますが、発生タイミングが遅い場合があるため、コースを覚えながら攻略していく必要があります(こちらは今後も調整予定)。

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 2コース目からは幅の狭い道やヘアピンカーブの存在も待ち受けていて、意地でも上手く走り抜けてやるという思いからぶっ続けでプレイし、5時間ほどかけてようやく最初のラリーを制覇しました。

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 操作性の独特さや厳しいクリア条件は、ゲームの奥深さと達成感を高めており、根気強くプレイする価値のあるタイトルです。個人的には「クリアするために意地でも最速を目指す!」という闘争心を呼び起こしましたね(笑)。

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