三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。
何年、何十年たっても、「なんでオレ(私)、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。
そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、スーパーファミコンで1992年9月27日に発売されたRPG『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』について語らせていただきます。
何年、何十年たっても、「なんでオレ(私)、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。
そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、スーパーファミコンで1992年9月27日に発売されたRPG『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』について語らせていただきます。
モンスターを仲間に出来るシステムがシリーズ初登場した『ドラクエ5』
「なんと ○○(モンスター名)がおきあがり なかまに なりたそうに こちらをみている!」 私の好きな言葉です。
『ドラゴンクエスト5』と言えば、親子3代に渡る素晴らしいストーリー、花嫁は誰だ論争など、語りたいことは多々ありますが、今回は仲間になるモンスターについての思い出を語らせてください。
仲間モンスターといえば、『ドラクエ4』のホイミンがまず最初に浮かぶのですが、ホイミンは1章でのみ仲間としてパーティー入りするゲストのような存在で、お別れが寂しかった思い出……。
しかし『ドラクエ5』では、仲間にできるモンスターが42種類(リメイク版はもっと増えています)もいて、物語中盤以降の戦闘後に、確率で起き上がり仲間になってくれるのですが、最終戦まで連れて行くことができるんです。拙者、敵だった存在が仲間になる展開大好き侍なので、これはとっても嬉しかった。
そんな仲間たちの思い出を、我が家のモンスターフィギュアやぬいぐるみを交えてご紹介していきます。
デフォルトネームがいい! なぜか大量に仲間になるくさった死体たち……
仲間になるモンスターはすでに名前がついています。スライムなら“スラリン”、ブラウニーなら“ブラウン”、ドラキーの“ドラきち”など、基本的にはモンスター名を元にした名前になります。その印象が強いので、筆者は『ドラゴンクエストモンスターズ』などのシリーズでも、いまだに『5』の仲間モンスターにはこれらの名前をつけてしまいます。ちなみに『5』でも仲間になるホイミスライム1体目は“ホイミン”です。
モンスターにはそれぞれ、仲間になりやすいもの・なりにくいものがいるのですが、共通して言えるのは“2体目以降は仲間になりにくい”ということ。よほど狙って同じモンスターと戦い続けない限り、2体目はそうそう仲間になりません。ところがその法則を飛び越えて私のパーティーに入りたそうに起き上がったモンスターがおりました。くさった死体です。
くさった死体の1体目はスミス。本来のモンスター名を元にしていないネーミングに、生前の彼の名前なのか? と特別なものを感じました。試しにパーティーに入れてみたものの、歩く姿が怖かったのでモンスターじいさんに預けることにしました。しかし、その後の戦闘でまたもやくさった死体が起き上がりました。名前はロバート。2体目が仲間になるのはスライムのスラぼう以来2回目だったので、ちょっと嬉しい反面内心は「どうせならもっと可愛いモンスターが良かった……」と思ったものです。
くさった死体の出現する場所はダンジョンの中、敵もその時点では強く、ダンジョンも少し長め。なんと言ってもメタルスライムが出現するため、戦闘回数は意図的に多くはなるのですが……、それでもそんなに間を置かずに3体目が起き上がりました。このダンジョンのくさった死体…寂しがり屋すぎない? スミス、ロバートと来て3体目はなんだ? ジェームズとか? と思っていたらなんと“かずや”。お前……生前は日本人だったのか……?
パーティーに入らない仲間モンスターは、モンスターじいさんに預けるのですが、見た目は牢屋のような場所のため、そこにくさった死体を3体入れていると思うと、なんだか複雑な気持ちになりました。ほかの控えモンスターたちはどんな気分だっただろうか。せめてフローラルな香りであれ。この後ろめたい気持ちがあったので、『ドラクエ7』では戦闘には加わりませんが、手懐けたモンスターをモンスターパークで眺められるのが嬉しかったです。
お世話になった仲間ベスト3
SFC版『ドラクエ5』の戦闘参加メンバーは3人。結婚イベントまではほぼ、パーティーは馬車含めて人間1人・モンスター7体になります。そんな旅のお供でとくにお世話になった仲間たちをご紹介します。
1位 ピエール(スライムナイト)
モンスターを仲間にできるようになって間もなく戦闘エリアに出現するスライムナイト。仲間にもなりやすく、装備もナイトというだけあって鎧に剣に強力なものを装備できます。さらに覚える特技も回復・攻撃両方に秀でていて、とにかく助かる! こんなにオールラウンダーが仲間を集めはじめてすぐに加入してくれるなんて、親切すぎる。主人公に次いでメインパーティーの最古参、最後まで一緒に戦いました。ピエールは仲間モンスターにとっても憧れの先輩だったことでしょう。
2位 ロビン(キラーマシン)
こちらはピエールと違い仲間にできるようになるのがラストダンジョン直前。さらに仲間になる確率もかなり低いのですが、敵で登場する時にもわかる圧倒的な攻撃力! しかも当時は公表されていた仲間モンスターに名前がなく、苦しめられた強敵が思いがけず仲間になった時の感動が凄まじかったです。キラーマシンの出現するエリアは強敵ばかりで、到着した直後は2~3回戦闘したら宿屋へ……運が悪いと教会へ……と、本当に苦労しました。特技は何も覚えないのですが、攻撃力と防御力に加え耐性も強いので、レベル1から即戦力で驚愕。
3位 オークス(オークキング)
敵が強くなり、“ザオラル”を唱えられるのが主人公だけだったパーティーに現れた救世主、それがオークスでした。オークスは仲間になりやすく、仲間になった時点で“ザオラル”を覚えています。槍を構えたワイルドな見た目ながら、レベルアップで“ベホマラー”や“ザオリク”を覚える回復役でした。マヒャドも使えてスキがない!
しかし、改めて思い出すとくさった死体に好かれすぎていて、蔑ろにしていたことを申し訳なく思います。そこで、くさった死体について本気出して考えてみることに。SFC版は環境的にもう遊べないので、アプリ版でプレイしてパーティーに入れてみました。SFC版は3人パーティーでしたが、リメイク版は4人なので全員入れてチームネクロマンサーが組めそうです。残念ながら現時点でスミスしか仲間になっていません。
スミスが戦闘不能になった時に驚きの気づきがありました。くさった死体を蘇生魔法や教会で生き返らせても、くさった死体のままだということに! 生きてるってコト!? つまりくさった死体は、かつて人間だったモンスターというより、くさった死体という存在そのもの……? なんだか哲学的になってきて、くさった死体への謎は深まるばかりなのでありました。