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『黒神話:悟空』がPCのスペックを問わずに最高品質で遊べる! クラウドゲーミングサービス『GeForce NOW』でプレイしたら快適さに震えた

文:電撃オンライン

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 みなさんは、NVIDIAが展開している『GeForce NOW』というサービスをご存じでしょうか? 『GeForce NOW』はクラウドを利用したゲーミングサービスで、SteamやEpic Games Store、Xbox PC Game PassやUbisoft Connectなどの各種プラットフォームのアカウントとリンクさせることで、自分の所持しているゲームを一括管理できます。

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 クラウドを利用したストリーミングサービスなので、『GeForce NOW』から起動する場合、PCなどにゲームがインストールされている必要はないというのが特徴のひとつ。

 また『GeForce NOW』はアプリのほかブラウザ版も存在し、アクセスも手軽。もちろんスマートフォンやタブレット端末から起動することもできます。

 今回は実際に『GeForce NOW』を使用して、GameScienceから発売中の『黒神話: 悟空』を遊んでみたレポートをお届けします。

※本記事はNVIDIAの提供でお送りします。

そもそもクラウドゲーミングサービスとは? どんなメリットがあるの?


 昨今、ゲームに限らずよく聞くようになったストリーミングサービスって、どういったものか知っていますか? 

 通常、ゲームをプレイするときはゲームデータをダウンロード&インストールしてから起動しますよね。しかし、『GeForce NOW』はゲームをクラウドサーバーで動かし、画面のみをインターネット回線を介してプレイヤーに送る仕組みなので、ゲームのダウンロードやインストールの必要がありません。

 今回遊ぶ『黒神話: 悟空』は、最近発売されたばかりの美麗なグラフィックを持つ3Dアクションゲームなので、本来であれば相応のPCスペックが必要になります。

 しかしストリーミングでは、ゲームを動かすのはクラウドサーバーなので、プレイヤーのPCスペックは問われないというのが大きなメリットとなります。「自分のPCで動くかなあ」という悩みはPCゲーマーであれば誰しも抱いたことがあると思いますが、クラウドゲーミングサービスを利用すれば、この問題は解決するのです。

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▲通常のPCストアなら必須動作環境などが書いてありますが、ストリーミングであれば問題ないため、ゲームの紹介が書いてあるのみです。

 一方で、クラウドサーバーで動かしているゲームの映像を受け取るためには、十分な速度を持ったインターネット回線が必要。ダウンロードしたゲームであればオフライン環境でも遊べますが、ストリーミングではインターネット回線がなければ遊べません。これがストリーミングのデメリットですね。

 また、インターネット回線を経由してゲームを遊ぶとなると、気になるのはラグの問題。SLGやADVなど、とっさの操作が必要ないゲームならともかく、アクション要素が強いゲームにおいて、ラグの発生は致命的です。

 実際に『GeForce NOW』で試してみたところ、少なくとも有線の光回線を使っている私の環境ではゲームに支障をきたすラグは感じませんでした。『黒神話: 悟空』はいわゆるソウルライクのゲームで、敵の攻撃をギリギリで回避することで分身を残し、優位に立てるというシステムがあります。

 このシステムを生かした立ち回りも問題なく行えたので、ほかの動きの激しいゲームでも安心して遊ぶことができるでしょう。

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 ゲームのロードも同様です。起動時に少し時間はかかりますが、一度始まってしまえばダウンロードゲームと同じような感覚で遊べるため、(もちろんご自信の回線環境によるとは思いますが)快適にプレイできていました。フレームレートが落ちたりすることもなく、途中からストリーミングでゲームを遊んでいることを忘れるほど。

 ただ注意したいのは、『GeForce NOW』にはいくつかプランがあり、プランごとに広告の有無や、一度に遊べる最大プレイ時間の上限、最大解像度やFPS上限などが決められています。

 今回は最高性能で遊べる“Ultimate”プランを利用していたため、最大4K解像度、最大240FPS、さらにもっとも性能の高いクラウドサーバーへの独占アクセス権などが付いていて、最高の環境でプレイできているというのもあるでしょう。

 ひとつ下の“Priority”プランでは、解像度が最大1080になったり、最大FPSが60になるなどの制限も出るほか、サーバーが混雑している場合は少し待ち時間が発生するかもしれません。このあたりは費用を考えてプランを選びましょう。

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 ちなみに、今回の『黒神話: 悟空』のように、“NVIDIA DLSS(※1)”や“フレーム生成(※2)”、“フルレイトレーシング(※3)”を有効にできるタイトルでは、『GeForce NOW』でもこれらの機能を使うことができます。

※1:ディープラーニング・スーパーサンプリング。AIによって画質を損ねることなく、パフォーマンスを飛躍的に向上させる技術
※2:DLSSを用いてフレームを生成し、動作をよりなめらかにする技術
※3:光のデータをよりリアルに処理する技術。より現実に近い描写を可能にする

 レイトレーシングは、最近の最先端ゲームでは積極的に取り入れられている技術ですが、リアリティが増すぶんPCへの負荷が高くなるため、ハイスペックPCを持っているユーザーの特権的な部分もあります。

 実際、私のPCでは『黒神話: 悟空』をレイトレーシング有りで遊ぼうとするとスペック的にかなり厳しいのですが、『GeForce NOW』のストリーミング(Ultimateプラン)であれば、最高品質のグラフィックでプレイすることができました。

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▲1枚目がレイトレーシング無し、2枚目がレイトレーシング有りのもの。パッと見では違いはわかりませんが、水の反射や水中の描写がよりリアルになっています。

 プランの加入は1カ月単位、6カ月単位のほか、1日単位のプランもあるのが地味に嬉しいところ。忙しくてあまり時間が取れないとサブスク系は無駄に感じてしまうことがありますが、1日単位で加入できるなら、時間が取れたタイミングのみ加入すれば、損をしたとは感じなくなるでしょう。

 ただ、『GeForce NOW』自体はあくまでゲームストリーミングサービスであり、ゲームの販売は行っていません。そのため冒頭でも触れたように、SteamやEpic Games Storeといった外部のサービスと連携し、「そのゲームを所持している」ことが必要です。

 つまり『GeForce NOW』でゲームを遊ぶためには、『GeForce NOW』の利用料金+Steamなどで購入するゲームの代金がかかるわけですが……そうなると「あれ? Steamで買うなら結局そっちで遊べばいいだけじゃない?」と思うかもしれません。

 実際それは間違いではありませんが、『GeForce NOW』のメリットは“自分のPCよりもいい環境で遊べる”ことと、“PCのドライブ容量を必要としない”こと。とくに最近のゲームは容量も肥大化しているので、ドライブ容量に悩んでいる方もいるのではないでしょうか。そういった問題を解決するのが『GeForce NOW』というわけですね。

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▲SteamとEpic Games Storeなど、複数のストアのゲームをまとめてくれるのは地味にありがたいです。

 もうひとつのメリットは、デバイスを問わずに遊べること。スマホやタブレットでアクセスすれば、ベッドに寝転がりながらPCゲームをプレイすることもできます。

 実際に私のiPadで『黒神話: 悟空』を遊んでみましたが、予想以上にしっかりプレイできて驚きました。iPadなのでWi-Fiによる無線通信になったのですが、プレイしている感覚は有線で遊んでいたときと大差ありません。

 もちろん画面サイズ的に細かいところが見えにくくはなってしまうので、文字情報が多いゲームなどでは難しいかもしれませんが、『黒神話: 悟空』に関しては問題なく遊べました。

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 なおスマホやタブレットで遊ぶ際は、基本的には別途ゲームパッドを用意する必要があるのでお忘れなく!

 今回実際に『GeForce NOW』に触れてみて思ったのは、ストリーミングサービスが想像以上に便利だったということ。

 私はこれまで、遊びたいゲームに対してスペックが不十分になるとPCの買い替えを検討してきましたが、ストリーミングであればPCスペックに悩む必要がなくなると考えると、プライベートでも『GeForce NOW』への加入を検討しようかと思い始めています(笑)。

『黒神話:悟空』は西遊記を題材とした世界観は新鮮で見ごたえバツグン!


 最後に、今回遊んだ『黒神話: 悟空』の簡単な紹介です。本作は斉天大聖……いわゆる中国の古典小説である“西遊記”に登場する孫悟空をモチーフにした作品です。

 私は西遊記には詳しくないのですが、西遊記の悟空といえば如意棒とさまざまな仙術を用いて戦う猿のイメージ。そして本作では、まさにそのままの姿で多彩な敵と戦っていくことになります。

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 ゲームとしてはソウルライク。道中の敵も気を抜けず、要所要所で巨大な敵や手練れとのボス戦が挟まるという感じです。途中の祠に祈りを捧げることで体力と回復アイテムを補充できる代わりに、敵も復活するという点もこの手のゲームではおなじみですね。

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 敵の攻撃は一度当たると連続でヒットしてしまうことも多く、戦闘はかなり緊張感があります。ですがキャラクターを成長させることで相対的に難易度は緩和しますし、成長とともにアクションも増えるため、徐々にできることが増えていくのも楽しいです。

 ストーリーを進めると使えるようになる法術も仙人らしさがあるというか、東洋ファンタジー感が出ていてプレイするだけでワクワクします。また飛んでくる矢を叩き落とすなど武侠的なモーションが多く、そもそもが動かしていて楽しいというのが魅力的です。

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 なにより世界観がとてもいい! 中国のファンタジーというのは我々にとってなじみが薄いこともあって、かなり新鮮です。

 冒頭から山より大きい巨人(?)複数人と、数多の甲冑戦士の戦列、そして巨大化する武器や空中を飛び回る剣などを駆使したド派手なアクションなど、個性が大渋滞を起こしているムービーが流れ、一気にこの世界観に惹き込まれます!

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 詳細なデータベースが用意されていて、敵として登場する妖怪などについても書かれているので、中国の伝承などに興味がある人には特におすすめです。

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 ここまで重厚かつ濃密な中国ファンタジーを味わえるゲームはあまりないと思うので、気になったからはぜひ遊んでみてください! せっかくなので『GeForce NOW』でね!

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