『頭文字D』のしげの秀一氏が描く新たな“公道最速伝説”漫画『MFゴースト』。最新21巻が発売されましたので、読み終えてみての感想記事をお届けします。
※この記事には『MFゴースト』のネタバレが多数含まれています。未読の方はご注意ください。
※この記事には『MFゴースト』のネタバレが多数含まれています。未読の方はご注意ください。
“熱海ゴースト”のレースは静かな立ち上がり……と思いきや、順位が目まぐるしく入れ替わる激アツ展開に!【MFゴースト】
世界中で爆発的な人気を誇る公道レース“MFG”での戦いを軸に、青年たちの葛藤と成長が描かれてきた本作。最新21巻には、最終戦となる“熱海ゴースト”の前半戦が収録されています。
記事の見出しにも書きましたが、今回、早くもレース展開が目まぐるしいんですけど? とにかく見どころが多すぎて、どこをどうチョイスしてプッシュするか迷ってしまいます。なんて贅沢な悩みなのか(笑)。
まずおさらいしておきたい点として。この“熱海ゴースト”は、過去のMFGではほとんど“追い抜き”が発生しなかったことで有名でした。それだけコースとしての難易度が高いってことだと思うわけで、実際、今回も序盤は静かな立ち上がり……と思いきや! トップ3はもちろん、中位~下位のランキングも変動しまくりでしたね。いきなりのデッドヒート、一体どうなってるの!?
察するに、MFGのパイロットたちのなかでもトップ層である“神15(フィフティーン)”のメンバーたちのテクニックや戦略が、いよいよ洗練されてきたってことなのかなあ、と。個人的に、片桐カナタという天才ドライバーがMFGに参戦したことで、全体の意識がさらに引き上げられた側面もあるんじゃないかと思っています。
この手のレースものって、ともすれば上位陣の優勝争いにスポットが当たりがちだと思うのですが、その点『MFゴースト』は、多かれ少なかれ全員にフォーカスしてくれるのも、個人的にうれしい部分です。人間ドラマが面白い作品だなってあらためて思わせてくれましたし、その人間ドラマにこそ魅力が詰まっているといえますからね。
京子姐さんと相思相愛になり、表彰台で彼女から祝福のキスを受けるために奮闘する相羽 瞬。前節“シーサイドダブルレーン”でカナタやベッケンバウアーと激しいバトルを展開し、能力が覚醒した北原 望。そんな望の兄として負けるわけにはいかないと気持ちを高ぶらせる八潮 翔。自分的にはこのへんのキャラが今後どのようなドラマを見せてくれるのかが気になっています。とくに、八潮&北原の“ヤジキタ兄妹”は初登場時からずっと応援してきたコンビなので、思い入れも強くて。ついつい肩入れしながら読んでいます……この2人のやり取りが本当に好きなんですよ。
この21巻では、兄妹ともにまだ異性との交際経験がなさそうなことも明かされ、思わず笑ってしまいました。しかも、レースの緊迫した雰囲気のなか、口ゲンカというか、むしろ罵り合いの一歩手前のテンションでやりあう形で判明するんだからビックリ。完全に予想外で最高でしたね! 正直、最初は「このシーン、いるかあ?」と思ったりもしたのですが、それだけ2人がノリノリって証と考えたら「これでいいな!」って気持ちになったというか。むしろ、作者のしげの秀一先生こそがノリノリって気もします(笑)。
1位の諸星、2位のカナタ、3位の沢渡というトップ3の順位が3周目で大きく変動したのも見逃せない点。最初に仕掛けたのは沢渡。彼の「駆け引き無用!」なメンタルには脱帽すると同時に、そのエンターテイナーっぷりにライバルながら惹かれてしまっています。最初こそ“セブンティーンコンプレックス”を拗らせた沢渡にはややドン引きしていた僕ですが、巻を重ねるごとに彼のことが好きになっているのは紛れもない事実です。
21巻終盤では、カナタとの白熱のバトルにテンションが上がり過ぎて、思わず「追い詰められてこんなによろこぶとは…オレは変態かもしれないな!!」という名ゼリフまで飛び出し、これまた吹き出してしまいました。安心してくれ、沢渡。キミは純度100%の変態だと思うよ。でも、そんなキミだからこそ好きなんだ!(笑)
カナタの前に立ちはだかるのは沢渡だけにあらず。スランプにあえいでいた5位のベッケンバウアーも、己の原点を見つめ直すことで平常心と闘争心を取り戻し、トップ3を猛追しているので、本当に油断は禁物です。ここから後半戦に差し掛かる“熱海ゴースト”のレース、まだまだ盛り上がること間違いナシといえるでしょう。21巻が発売されたばかりだというのに、早くも先が気になって仕方ないです。
あと、細かいところですが個人的にグッときたのが、今回のレースで解説役を担当している高橋啓介の言葉の数々ですね。ここに触れないわけにはいかない。
元ドライバーならではの視点というか、バトルを繰り広げている若者たちの心境に深く共感しながら、さまざまな解説・分析を話してくれるのが、僕としてはうれしすぎまして……。啓介は『頭文字D』の頃から大好きなキャラなんですが、歳を重ねてもやんちゃな“彼らしさ”は健在で、ホッとした往年のファンも多いんじゃないかなって思います、僕みたいに(笑)。
啓介のクチから語られたリョウ・タカハシの思惑というか、MFGがレースで使用しているオフィシャルタイヤの秘密や“グリップウェイトレシオの均一化”というルールに込められた想いの一端が語られたのも、マジで胸アツ(21巻にしてついに……)。このシーン、実況の田中さんと啓介のやり取りがホントにエモかったので、もっとどんどん語ってほしいところです。ここらへんは次巻に期待ですね。
記事の見出しにも書きましたが、今回、早くもレース展開が目まぐるしいんですけど? とにかく見どころが多すぎて、どこをどうチョイスしてプッシュするか迷ってしまいます。なんて贅沢な悩みなのか(笑)。
まずおさらいしておきたい点として。この“熱海ゴースト”は、過去のMFGではほとんど“追い抜き”が発生しなかったことで有名でした。それだけコースとしての難易度が高いってことだと思うわけで、実際、今回も序盤は静かな立ち上がり……と思いきや! トップ3はもちろん、中位~下位のランキングも変動しまくりでしたね。いきなりのデッドヒート、一体どうなってるの!?
察するに、MFGのパイロットたちのなかでもトップ層である“神15(フィフティーン)”のメンバーたちのテクニックや戦略が、いよいよ洗練されてきたってことなのかなあ、と。個人的に、片桐カナタという天才ドライバーがMFGに参戦したことで、全体の意識がさらに引き上げられた側面もあるんじゃないかと思っています。
この手のレースものって、ともすれば上位陣の優勝争いにスポットが当たりがちだと思うのですが、その点『MFゴースト』は、多かれ少なかれ全員にフォーカスしてくれるのも、個人的にうれしい部分です。人間ドラマが面白い作品だなってあらためて思わせてくれましたし、その人間ドラマにこそ魅力が詰まっているといえますからね。
京子姐さんと相思相愛になり、表彰台で彼女から祝福のキスを受けるために奮闘する相羽 瞬。前節“シーサイドダブルレーン”でカナタやベッケンバウアーと激しいバトルを展開し、能力が覚醒した北原 望。そんな望の兄として負けるわけにはいかないと気持ちを高ぶらせる八潮 翔。自分的にはこのへんのキャラが今後どのようなドラマを見せてくれるのかが気になっています。とくに、八潮&北原の“ヤジキタ兄妹”は初登場時からずっと応援してきたコンビなので、思い入れも強くて。ついつい肩入れしながら読んでいます……この2人のやり取りが本当に好きなんですよ。
この21巻では、兄妹ともにまだ異性との交際経験がなさそうなことも明かされ、思わず笑ってしまいました。しかも、レースの緊迫した雰囲気のなか、口ゲンカというか、むしろ罵り合いの一歩手前のテンションでやりあう形で判明するんだからビックリ。完全に予想外で最高でしたね! 正直、最初は「このシーン、いるかあ?」と思ったりもしたのですが、それだけ2人がノリノリって証と考えたら「これでいいな!」って気持ちになったというか。むしろ、作者のしげの秀一先生こそがノリノリって気もします(笑)。
1位の諸星、2位のカナタ、3位の沢渡というトップ3の順位が3周目で大きく変動したのも見逃せない点。最初に仕掛けたのは沢渡。彼の「駆け引き無用!」なメンタルには脱帽すると同時に、そのエンターテイナーっぷりにライバルながら惹かれてしまっています。最初こそ“セブンティーンコンプレックス”を拗らせた沢渡にはややドン引きしていた僕ですが、巻を重ねるごとに彼のことが好きになっているのは紛れもない事実です。
21巻終盤では、カナタとの白熱のバトルにテンションが上がり過ぎて、思わず「追い詰められてこんなによろこぶとは…オレは変態かもしれないな!!」という名ゼリフまで飛び出し、これまた吹き出してしまいました。安心してくれ、沢渡。キミは純度100%の変態だと思うよ。でも、そんなキミだからこそ好きなんだ!(笑)
カナタの前に立ちはだかるのは沢渡だけにあらず。スランプにあえいでいた5位のベッケンバウアーも、己の原点を見つめ直すことで平常心と闘争心を取り戻し、トップ3を猛追しているので、本当に油断は禁物です。ここから後半戦に差し掛かる“熱海ゴースト”のレース、まだまだ盛り上がること間違いナシといえるでしょう。21巻が発売されたばかりだというのに、早くも先が気になって仕方ないです。
あと、細かいところですが個人的にグッときたのが、今回のレースで解説役を担当している高橋啓介の言葉の数々ですね。ここに触れないわけにはいかない。
元ドライバーならではの視点というか、バトルを繰り広げている若者たちの心境に深く共感しながら、さまざまな解説・分析を話してくれるのが、僕としてはうれしすぎまして……。啓介は『頭文字D』の頃から大好きなキャラなんですが、歳を重ねてもやんちゃな“彼らしさ”は健在で、ホッとした往年のファンも多いんじゃないかなって思います、僕みたいに(笑)。
啓介のクチから語られたリョウ・タカハシの思惑というか、MFGがレースで使用しているオフィシャルタイヤの秘密や“グリップウェイトレシオの均一化”というルールに込められた想いの一端が語られたのも、マジで胸アツ(21巻にしてついに……)。このシーン、実況の田中さんと啓介のやり取りがホントにエモかったので、もっとどんどん語ってほしいところです。ここらへんは次巻に期待ですね。
ということで、今回ご紹介した『MFゴースト』第21巻は現在好評発売中です。興奮必至の激アツ内容になっておりますので、まだお手に取っていないという方は絶対にお見逃しなく。また、TVアニメ第2期となる“MFゴースト 2nd Season”も10月6日より放送がスタートしております。ファンはこちらも必見ですよ。
それでは、今回はこのへんで!
それでは、今回はこのへんで!