ロゴジャック
電撃オンライン

ペラペラなアニメ調TPS『Strinova(ストリノヴァ)』先行レビュー。カジュアルさの中にも戦略性あり。シューティング初心者にも上級者にも遊んでほしい期待作

文:セスタス原川

公開日時:

最終更新:

 IDREAMSKYが開発中のPC/iOS/Android用アニメ風競技TPS『Strinova(ストリノヴァ)』の先行プレイレビューをお届けします。

[IMAGE]

『ストリノヴァ』は見た目がインパクト大なアニメ調シューティング

 本作は、アニメ調のキャラクターたちが登場する多人数戦型のシューティングゲーム。特徴として、自身の身体を二次元化(平面化)させる“弦化”という機能を採用しており、新感覚の銃撃戦が楽しめる作品です。

[IMAGE]

 世界観は人類が多次元空間に進出した未来の物語。地球を離れた人類は“弦化”能力をはじめとするさまざまな力を得て進化しています。本作は、そこで起きる3つの勢力による対立をシューティングゲームを通して描きます。

 登場するキャラクターたちには、それぞれがどういった意図で行動しているのか事細かにバックボーンが用意されており、彼女・彼らの物語はゲーム内外で描かれていきます。メディアミックス展開も予定されており、シューティングゲームでありながらゲームの枠を超えたコンテンツを楽しめるのも本作の特徴です。

[IMAGE]

 キャラクターは、かわいらしい美少女、クールな美男子など、日本アニメや昨今の流行を取り入れたデザインとなっています。これまで数々のシューティングゲームをプレイしてきた筆者から見て、キャラクタービジュアルに注視した作品は存在しましたが、ここまでアニメに寄せたデザインのシューティングゲームは珍しい印象です。

[IMAGE]
▲星理恵(CV:M・A・O)
[IMAGE]
▲令一(CV:松岡禎丞)
[IMAGE]
▲フューシャ(CV:悠木碧)

アクション寄りのTPSでビギナーも遊びやすい

 本作は、キャラクターの背後からの視点で戦うサードパーソン・シューティング(TPS)です。ジャンルはタクティカルシューティングに分類され、ルールごとに設定された目標に応じてチームで陣形を作ったり、作戦を立てたりしながら、撃ち合いを有利に進めて目標達成を目指します。

[IMAGE]

 ゲームのスピード感はかなり速く、じっくりと相手の動きを待つよりも、お互いに激しく動き合いながら弾を撃ち合う感覚。後述するスキルなどの関係から、硬派なFPSとは異なりアクション性が高く、シューティングゲーム初心者でもカジュアルに遊べて、プレイのハードルが低く感じました。

キャラクターがペラペラになる“弦化”

 そして本作の最も特徴的なシステムとして、ペラペラの紙のようになる“弦化”があります。こちらは体を薄くすることで敵の攻撃を避けたり、空を滑空したり、壁に張り付いたりとTPSの常識を超えたアクションを可能にする機能です。

[IMAGE][IMAGE][IMAGE]

 特に正面からの弾を避けられるという機能が革新的で、反撃の隙となるリロードタイミングをごまかしたり、自分が弾を避けてヘイトを買っている間に味方がカバーしたり、この機能1つでシューティングゲームとしての戦術の幅が大きく広がっています。

 一方で“弦化”中に銃を撃つことはできず、スキルによってはこれを中止させる能力もあり、ゲーム進行の中心になりつつも強すぎないゲームバランスが保たれています。

 また、マップには“弦化”の使用を意識した構造があり、薄くなって通過できる格子、張り付くことでのみ登れる場所など、このゲームの特性を理解すれば攻め方のバリエーションも増えることでしょう。

[IMAGE]

役割に応じたスキルを持ったキャラクターたち

 キャラクターは固有スキルとアルティメットスキルを持っており、その特性ごとに担う役割が変わります。役割は索敵スキルを持つイニシエーター、トラップや砲台でエリアをキープするセンチネル、撃ち合いに特化したデュエリストなどがあります。

[IMAGE][IMAGE][IMAGE]

 これまでにもスキル活用して撃ち合うシューティングゲームは数多くありましたが、本作はスキルの数が少ない関係で、それぞれがより強力に設定されている印象です。相手をスタン状態にしたり、ダメージを与えたり、長時間索敵したり、スキルの使いどころ1つで撃ち合いの勝敗が大きく変わっていきます。

 筆者がプレイした感覚では、特にデュエリストが自己完結したスキルを持っており、勢いよく撃ち合いに挑める性能で初心者にも経験者にもオススメ。激しいアクションとスキルが組み合わさることで、まるでアニメシーンのような能力と銃を組み合わせた撃ち合いを味わえました。

[IMAGE]

 銃はキャラクターごとに指定されており、デュエリストならアサルトライフル、サポート系ならスナイパーライフルなど、スキルと銃のタイプがマッチするようになっています。

[IMAGE]

 銃のダメージは一部のスナイパーを除いてヘッドショットを決めてもすぐには倒せない調整で、そもそも激しいアクションの関係でヘッドショットの難易度はかなり高く、前述の“弦化”も活用すれば、先に撃たれても反撃するチャンスがあるようになっています。

 こういった調整は、まだ撃ち合いがままならない初心者が“相手を視認する間もなく倒されてしまう”というストレスを感じる場面を減らそうという意図を感じました。

 銃のリコイルに関しては種類ごとにバラツキがあり、モノによってはかなり激しい反動がある銃もありました。これをうまく制御して弾を当てられるかどうかは、シューティングゲームの腕の見せどころと言えるでしょう。

[IMAGE]

 銃やアーマーは試合中に得られるクレジットを利用して強化可能。こちらは自分でどの要素を強化するのか選択する機能で、キャラクターの強みを伸ばしていく強化がセオリーと感じました。自動でオススメ強化順が表示されるので、初心者でも悩むことなく使用できます。

 武器を一定数強化するとスキルも選択強化できるようになります。ある程度なれてきた際には、相手の構成やマップに応じてこの強化を選ぶ経験値が活きる部分になると予想しています。

[IMAGE]

『ストリノヴァ』は対戦モードごとに異なる戦略とキャラピックが楽しめる!

 今回のデモバージョンにて試合形式でプレイできたモードは“デモリッション”と“エスコート”でした。

爆弾の起爆と阻止をかけて戦う“デモリッション”

 “デモリッション”はいわゆる爆破系のルールで、攻撃側は指定ポイントへの爆弾の設置と起爆を目指し、防衛側はそれを阻止するルールです。

[IMAGE]

 爆破系と聞くと、シューティングゲーム歴のある人なら静かに忍び寄ったり隠密行動をイメージする人が多いかもしれませんが、本作はこのルールでもかなり激しい撃ち合いが行われます。一度倒されてもダウン状態から救助してもらえるため、人数差を覆せるチャンスもあります。

[IMAGE]

 その上で、AとBどちらのポイントを攻めるのか、逆に防衛側が前に出てエリアを確保するのかなど心理戦の部分もあり、アクションとタクティカルがうまく融合したルールとなっています。

 加えて、前半と後半の攻守が移る際にはキャラクターを変更できるので、よくありがちな「攻めはこのキャラで、守りは別キャラを使いたい!」という痒い部分に手が届く仕組みもあります。

車両の護衛と進行阻止で争う“エスコート”

 “エスコート”は攻撃側が車両を護衛しながら進め、防衛側は敵を倒してそれを阻止するモード。車両は少しずつ前に進むため、戦闘の中心となる場所が時間ごとに変化して、それに応じてキャラクターのスキルの使いどころも変わってくる変化が楽しめるルールです。

[IMAGE]

 こちらは“デモリッション”と異なり、倒されてもすぐにリスポーンするうえ、その度にキャラクターを変更可能。さまざまなキャラクターを使えるおもしろさもあり、相手キャラクターにカウンターとなるキャラクターをぶつけるという戦略性もあります。

[IMAGE]

 どちらのルールもシンプルで直感的に理解できるうえUIによる補助も十分で初心者でも安心して遊べます。もちろん、シューティングゲーム歴が長い人ほど慣れるのも早いでしょう。キャラクター変更できる頻度が高く、初心者はいろいろなキャラクターを試せて、上級者はより戦略的に戦える、どちらの層にもうれしいシステムを取り入れています。

キャラクターとシューティングどちらのファンも楽しめる作りに

 キャラクターのスキンも豊富で、中には付けていれば周囲にキャラクター愛をアピールできるような魅力的な衣装が用意されています。スキンにはレアリティがあり、珍しいスキンを身に付けていれば試合中に存在感を放つことができるでしょう。

[IMAGE][IMAGE]

 他にも、キャラクターとの友好度を高めて、会話を楽しんだりゲーム内アイテムを獲得できたりする機能もあり、キャラクターファンも楽しめる作りとなっています。

[IMAGE]

 このように、まずはキャラクターに惹かれて始めた人も楽しめる要素があり、シューティングゲームとしての戦略性に束縛されずカジュアルさを担保することで、いい意味で敷居が低く始めやすいゲームとなっています。

 銃の扱いの苦手意識からこのジャンルを敬遠していた方も、キャラクターの見た目で選んでよし、アクションゲーム感覚でカジュアルに遊べる本作であれば、デビューや再チャレンジにぴったりの作品です。

[IMAGE]

 その上で戦略的な要素もしっかりと残しているバランス調整はまさに絶妙と言わざるを得ません。歴戦のFPS・TPSゲーマーの方もカジュアルなゲームと侮っていると、その中にあるテクニカル・タクティカルな要素に唸らされること間違いなし。初心者から上級者まで、幅広い多くの人の共通言語になり得る作品と感じました。

 10月10日から開催予定の第2回βテスト(Superstring Test)も開催されますので、ぜひ今後発表される続報にもご期待ください。

[IMAGE]

    本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります