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女騎士のくっころシチュ好きに届いてほしい系レビュー。『君は無慈悲な豚の女王』は、お色気要素が目立つけど、シューティングゲームとしては骨太な注目作【電撃インディー#1066】

文:あまも

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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、NANAIRO ENTERPRISEが手がけ、G-unitがパブリッシングを担当する、シューティングゲーム『君は無慈悲な豚の女王』のレビューをお届けします。

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 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!


ちょっとエッチでおバカなくっころ系シューティングゲーム【君は無慈悲な豚の女王】


 本作のストーリーは、騎士に憧れを持つ聖女の主人公シャルロッテ・フォン・ポッチ、通称ロッティが、辺境の森の浄化という半ば厄介払いのような任務を命じられ、たった1人でオーク達に立ち向かうというもの。

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 女騎士にオークと言えば、いわゆる“くっころ”シチュエーションを想像する人もいるでしょう。そのイメージとして、過激なものを想像する方もいるかと思いますが、本作では、別に負けたからといって辱めを受けたりするわけではありません。ただオーク達が“特訓”をしてくれ、それがちょっとエッチに見えるというだけ。

 程度の差はありますが、本作もくっころの系譜であると言えるでしょう。

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 ゲーム性としては、タワーディフェンスとシューティングを組み合わせたような感触で、弾を撃って迫りくるオークを倒していきます。

 歯ごたえのある難易度で、敵を倒す順番やスキルの使い所など戦術が問われる場面も多いです。ただ、特訓により負けるほど強くなれるため、初めは難しくとも次第にクリアへ近づいていけます。

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 そんなちょっとエッチでおバカながらも、ちゃんと歯ごたえのあるシューティングが楽しめるのが本作の魅力です。

物量と多彩な攻撃で迫りくるオーク達を蹴散らすシューティング【君は無慈悲な豚の女王】


 シューティングパートは、1ステージにつき、5つのエリアが用意されており、画面上部から現れて徐々に迫りくる敵をすべて倒せば勝利、倒しきる前に結界またはロッティの体力が無くなると敗北となります。

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▲ステージ選択画面。ここでステージと装備する聖技を選びます。

 敵の攻撃手段は2種類存在し、結界にダメージを与える近接攻撃と、ロッティにダメージを与える遠距離攻撃があります。

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 結界はロッティの前に張られており、結界まで敵がたどり着くと、近接攻撃で結界にダメージを与えられてしまいます。

 そのため、シューティングでよくある”適度に敵を無視して重要な敵だけ倒す”という戦法が取れません。

 敵の種類によって移動速度が違ったり、ステージの横幅をいっぱいに使って攻めてきたりするため、瞬時に倒す順番を判断し、処理を漏らさない正確さが求められます。

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▲片側を倒していると、移動の速い敵が逆側から急に攻めてきてダメージを受けてしまう場面がしばしばありました。

 中でもコウモリは、移動速度が凄まじく、かなり蛇行して攻めてくることもあるため、気を抜くとダメージをもらう厄介な敵です。

 その代償に体力が低く、結界に当たると同時に自らの命も散らしてしまう儚い魔物でもあります。

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▲自滅覚悟で特攻してくるコウモリ達。

 一方で、敵の遠距離攻撃は距離に関係なく飛んできて、結界にはダメージを与えませんが、ロッティが当たるとダメージを受けてしまいます。

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 直線的だが弾速の速い攻撃や、ホーミングする攻撃、着弾点に留まって触れるとダメージを受ける攻撃など種類も様々。

 さらに、遠距離攻撃をしてくる敵は大抵後方にいるため、前衛を倒さないと攻撃が届かず、チクチクとした遠距離攻撃を避けながら、敵を減らしていかなければならないというテクニックが求められます。

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▲この赤い弾は、速度は遅いがホーミングしてきて、避けたと思ってもしぶとく追いかけてきます。
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▲ボス特有の遠距離攻撃も存在します。

 このように、敵や状況に応じた戦略とその戦略を実行するテクニックが求められ、歯ごたえのあるシューティングが楽しめます。

お色気と成長を兼ね備えたオーク達との特訓


 さて、お待たせしましたが、本作最大の特徴である“特訓”についてご紹介します。

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▲実はオークたちも浄化されることを望んでおり、特訓してくれる流れに。

 本作では、シューティングパートに敗北すると、オーク達がより強くなってもらうために特訓をしてくれます。

 特訓内容は、股割り、スライムロデオ、腕立ての3種類。

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 画像を見てもらえればわかる通り、過激なことは一切していないのに、ちょっとエッチなことをしているように見えてしまうという不思議な特訓です。

 また、特訓はただのお色気要素という訳ではなく、ロッティのレベルアップも兼ねています。

 特訓には3段階の進行度が存在し、時間内にボタンを連打してゲージを一杯にすることで次の段階に進め、最終段階に近づくほどもらえる経験値が増えていきます。

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 そしてその経験値を溜めてレベルアップすることにより、ロッティと結界の体力が上昇し、シューティングパートを有利に進めることができます。

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▲タンクトップ姿のオネエのようなオークが特訓を仕切ってくれます。

 ですが、連打の難易度はかなり高いため、シューティングパートで手に入るお金を使い、ゲージの溜まる効率を上げないと最終段階へ辿り着くのは難しかったです。

 筆者は、往年のパーティーゲームで培った連打でどうにか2段階まではクリアできましたが、さすがに最終段階は効率を強化しないとクリアできませんでした。

 というか久々にガチの連打をかましたので、ゲームパッドが壊れないか心配でした(笑)。

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▲お金を使って様々な強化要素を購入できる“あやしい商店”。攻撃力や聖技の性能を上げることもできます。

 特訓によるボーナスをもらわず、基礎経験値のみで良いという方はスキップすることもできますが、ロッティの息遣い込みで特訓に励む姿を見たいという方は、ぜひとも特訓にチャレンジしてみてください。

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 シューティングだけでもしっかり楽しめて、お色気も蛇足感なく享受できる!

 戦略とテクニックが問われる骨太なシューティングと、ちょっとエッチでおバカな世界観が魅力の本作。

 ストアページなどの印象だとお色気要素が強く感じられるかと思いますが、メインになるのは歯ごたえのあるシューティングであり、その成長要素としてちょっとしたお色気が付いてくる感じです。

 お色気に惹かれた人はもちろん、戦略性のあるシューティングを楽しみたいという方にもおすすめなので、ぜひ遊んでみてはいかがでしょうか。

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