2023年秋に放送され、大きな話題を呼んだTVアニメ『MFゴースト』。その待望の続編となる2nd Seasonが現在絶賛放送中です。今回は2nd Seasonの第11回目である第23話“勇気の代償”が放送されましたので、視聴してみての感想をお届けします。
TVアニメ『MFゴースト』2nd Season 第11回“勇気の代償”感想(通算23話)
今週は何から書くべきか……。感情がかき乱されていて、記事の全体構成をレイアウトすることなく文章を書き散らかし始めてしまいました。それくらいの衝撃を受けたエピソードだったということ……。
まずは何より、レースに関して気になったことからまとめていきましょう。前回からスタートしたMFG第3戦“ザ・ペニンシュラ真鶴”のタイムトライアル、こちらは今回が佳境となりました。カナタがパワーアップしたハチロクターボで叩き出したコースレコードが、ライバルによって早くも塗り替えられることになるとは、たまげましたよね。しかも、たった数日のうちに2人もですよ! ちょっとした衝撃ですぜこいつは。
カナタのレコードタイムを塗り替えた2人。敢えてここで明言はしませんが、ここまで『MFゴースト』を追いかけてきた読者諸氏ならすぐにピンとくると思いますし、結果を見れば納得もしてもらえるでしょう。生半可なことでは超えられない技術を持ったライバルたちですから、そりゃあ簡単には勝たせてもらえませんよね。
さておき、カナタとハチロクターボもタイムトライアルの記録が限界ってわけではなさそう。他ならぬ本人が、タイムトライアル中にアツくなっていくつかミスをしてしまい、それがタイムロスに繋がったと明言していましたからね。まだまだこれから!
ちなみに、そんなカナタの言葉を聞いて「どこでミスが?」と気になり、あらためて前回を見直してみたわけですが……え、マジでどこらへんがミスなの? ハンドルを握るカナタの表情は、いつもどおりクールでうろたえた素振りは一切ないし。クルマの挙動が乱れたシーンもとくに見当たらないしで、本気でわからんッ!! もはや素人目にはほぼわからないレベルのケアレスミスってことなんでしょうけど、あらためて彼の非凡さを思い知らされた気持ちですよ(笑)。
そんなカナタに感化されたのか、MFG神フィフティーンのドライバーたちもかなり滾っているようで、鼻息が荒いのなんの。柳田なんてBMW・M6から、より小回りが利くM4に乗り換えたりして、これはかなり面白い傾向だと思いました。カナタがデビューする前は「パワーこそが正義」と言われていたMFGのトレンドは、ここに来て完全に風向きが変わった感があります。
新風を巻き起こしたのはカナタのみにあらず。ドリームプロジェクトの秘蔵っ子である諸星瀬名(もろぼしせな)も、かなりインパクトのある成績を残して神フィフティーン入りを決めたのは圧巻でした。さすがは髙橋啓介の愛弟子、こうでなくっちゃあいけない!
瀬名が乗り込むトヨタ・GRスープラが、啓介の愛機・RX-7 FDと同じカナリーイエローっていうのは、こだわりが感じられてかなりいいですよね。初登場時は気づきませんでしたが、レースになるとあの黄色はかなりバエそう。もちろんカナタには及びませんが、瀬名も応援してしまうというか、活躍に期待してしまいます。
続けて気になったのは……カナタとレンの距離について。今回、ある意味ではレース以上に、2人の関係値に激しい変動が巻き起こりました。圧巻だったのは、貧血で駅のホームから線路に転落してしまったレンを救うため、カナタもホームから飛び降りるシーン!
僕は原作も読んでいるので、流れはもちろん把握していたわけですが。映像で見るとかなりショッキングで、かつめちゃくちゃインパクトがあるシチュエーションでした。ホームに入ってくる電車に向かって走りつつ、線路に飛び込んでいくわけですからね……。カナタの命がけの救出劇には本気で脱帽です。
そもそも2人のちょっとした言い争いに端を発したこのアクシデント。飛び込んだカナタはすんでのところでレンを抱きかかえ、線路脇に避難することに成功しました。レンにケガはなく、そこにホッとはしましたが……まさかこのギャンブルのようなダイブで、カナタ自身がヒジに爆弾を抱えることになるなんて。神様もなかなか残酷なことをするなあって気持ちです。
シフト操作に大きな影響がありそうな今回のトラブル。1つ救いがあるとすれば、カナタ自身はこの救出劇によるケガを微塵も後悔していないところでしょう。むしろ、これまで一切描かれてこなかったカナタのレンに対する想いがここに来てようやく語られることになり、そういう意味でもインパクトは特大。まさかこんな形でカナタの気持ちを知ることになるなんて、思いもよりませんでしたよ僕は……。
なんにせよ、カナタが大きなハンデを背負ったままスタートすることになった“ザ・ペニンシュラ真鶴”。ケガをおして参戦するカナタがどのような戦い方を見せてくれるのか。そして、そんな彼を見てナンバーセブン(レン)はどのような想いを抱くのか? 今から気になって仕方がありません。早く次のエピソードを見せてくれぇ~!
TVアニメ『MFゴースト』2nd Season第11回(通算第23話)で印象に残ったセリフはこれ!
今回1番グッときたセリフは何かといわれれば……それは正直なところ、ケガを負ったカナタが海を眺めながら口にしたレンへの気持ちの吐露だと思うのですが。あまりにエモくて記事で衆目にさらすのは避けたいという、僕の変な親心(?)もありますゆえ、そこはあらためてアニメを見直してもらうということで。今回はこちらのセリフを挙げさせてもらいましょう。
「見せつけてやるぜ、群馬プライド! 俺は頂点しか見ていねえ!!(諸星瀬名)」
上でもチラリと紹介しましたが。このセリフは、第3戦からレースに参入した諸星瀬名がタイムトライアル中に口にした、カナタをはじめとするMFGドライバーたちへの挑戦状です。よくも悪くも印象に残るに決まっている!
ハッキリ言っちゃうと、ちょっとイキり過ぎだとは思いますよ? 何しろ「ポッと出のキャラがナマ言ってんじゃあねえぜッ」って気持ちは、僕にすらありますからね(笑)。
その一方でここに“群馬プライド”って単語を持ってこられると、どうにも弱い。しげの秀一先生の言葉選びのセンスが心憎いです。これ、絶対狙ってやってると思うんで。
つまるところ、僕ら『頭文字D』世代からすればやっぱり“群馬エリア”は聖域。なんならカナリーイエローの件もあって、どうしても瀬名には在りし日の啓介を重ねてしまう部分はあるんです。
「見せつけてやるぜ、群馬プライド! 俺は頂点しか見ていねえ!!(諸星瀬名)」
上でもチラリと紹介しましたが。このセリフは、第3戦からレースに参入した諸星瀬名がタイムトライアル中に口にした、カナタをはじめとするMFGドライバーたちへの挑戦状です。よくも悪くも印象に残るに決まっている!
ハッキリ言っちゃうと、ちょっとイキり過ぎだとは思いますよ? 何しろ「ポッと出のキャラがナマ言ってんじゃあねえぜッ」って気持ちは、僕にすらありますからね(笑)。
その一方でここに“群馬プライド”って単語を持ってこられると、どうにも弱い。しげの秀一先生の言葉選びのセンスが心憎いです。これ、絶対狙ってやってると思うんで。
つまるところ、僕ら『頭文字D』世代からすればやっぱり“群馬エリア”は聖域。なんならカナリーイエローの件もあって、どうしても瀬名には在りし日の啓介を重ねてしまう部分はあるんです。
上のセリフだって、若い頃の啓介なら言いそうだなって思いません? むしろ今でもこれくらいのことは平気で口にしそうな気が(笑)。そして、瀬名がそんな啓介の愛弟子である以上、そりゃあやっぱりこれくらいのことは口にしちゃうよなあって納得できちゃうわけです。つまりはそれだけ“公道最速”へのこだわりが強いってことでもありますからね。やっぱりこいつのこと、応援しちゃうんだよなぁ……。
ちなみに今回のエピソードで、瀬名が乗るスープラのメカニックを担当しているのは“ゴッドハンド”の異名をとる松本修一であることも明かされました。松本といえば『頭文字D』の“プロジェクトD”で、藤原拓海のパンダトレノのメインメカニックを担当していた超重要キャラ。ハチロクを遠征先でも戦えるよう、バッチリ仕上げて拓海をサポートしてきた、いわばパートナーのような存在です。
その彼が腕によりをかけて作り上げた“松本スペシャル”のスープラを乗りこなす瀬名は、やはり“群馬プライド”を名乗る資格がある。あらためてそう頷いてしまったしだい。
思えば、カナタのハチロクターボを手掛けるのが神奈川で“足の魔術師”と呼ばれる奥山広也ということも含め、かなりアツいライバル関係の構造が出来上がってますよね。いわば“行動最速理論の後継者対決”とでもいうべき関係……イツキじゃなくても「くぅーッ!」と叫びたくなります(笑)。
ホント、ケガをしたカナタがこの瀬名をはじめとするライバルたちにどう食らいついていくのか……。大きな不安のなかに「それでもカナタならなんとかしてくれる!」という淡い期待を抱きつつ、来週の放送を待っています。どうなっちゃうの……。
逸る気持ちを抑えつつ、それでは今回はこのへんで!