2024年2月に発売されたPlayStation 5用ソフト『FINAL FANTASY VII REBIRTH(ファイナルファンタジーVII リバース)』のレビューをお届けします。
なお、電撃オンラインではこの冬に遊びたい発売済みの名作や発売前の新作を対象とした特別企画"電撃冬のレビュー祭"を展開中です。
忘らるる都までを描いたリメイク第2弾はボリュームも質も文句ナシの一品【冬のレビュー祭】
2024年の2月29日に発売されたRPG『FFVII REBIRTH』。『FFVII』リメイク3部作の第2弾にあたる作品で、オリジナル版におけるミッドガル脱出後から忘らるる都までのストーリーが描かれています。
前作『FFVII REMAKE』からあらゆる要素がパワーアップした本作は、ファンの期待を大きく上回るクオリティを実現。“The Game Awards 2024”のBest Score and Musicも受賞し、間違いなく2024年を代表する一本となっています。
このレビューを書いている自分も、『FF』好きというひいき目を抜きにしても、本作は“スクウェア・エニックスの本気がうかがえるゲーム”だと感じました。『FFVII』のファンかどうかは関係なく、PS5を持っているなら全ゲーマーにプレイしてほしい一作だと断言できます。
ここでは『FFVII REBIRTH』の魅力をかいつまんで紹介するので、興味がわいた人はぜひこの年末年始に! 本作は体験版も配信されているので、まずはそちらから手を出してみるのもオススメです。
理想的なワールドマップと、そこに散りばめられた数々の遊び
リメイク2作目となる『FFVII REBIRTH』の一番の目玉は、なんといってもワールド探索。1作目『FFVII REMAKE』ではミッドガル内部が舞台でしたが、本作では広大な6つのエリアをまたにかけた自由度の高い冒険が味わえます。
探索は“ワールドレポート”というシステムが主軸になっており、チャドリーからの調査依頼に協力することで各エリアの情報が集まったり拠点が増えたりしていきます。“ワールドレポート”を進めるほどパーティが強化されますが、どこまで手を出すかはプレイヤーの自由なのもいい点ですね。
各エリアのフィールドはただ広いだけでなく、“ワールドレポート”を中心に数々の遊びが散りばめられているのも魅力。そのおかげで能動的にワールド探索をしたくなり、強制感なくゲームの世界観に浸れる構造となっています。
『FFVII』がリメイクされると聞いて、「ワールドマップはどうなるのか?」と疑問に感じていた人は多かったかと。理想は当時のスケール感を損なわずに現代グラフィックで全部作り直されることだけど、現実的に難しそう……と悲観視する人もいたかもしれません。
しかし、『FFVII REBIRTH』はそんな思いをよそに、限りなく理想形に近いワールドマップのリメイクを出してくれました。当時『FFVII』にハマった人ほど、この衝撃と感動は大きく押し寄せてくると思います。
仲間との連携が追加されてさらに盛り上がるバトル
バトルは前作『FFVII REMAKE』のシステムがベースで、コマンドバトルとアクションが融合したものとなっています。“たたかう”でATBゲージをため、魔法やアビリティで攻める戦術性の高さがウリです。敵を“バースト”状態にして大ダメージを狙う爽快さも健在です。
新たな要素として仲間との連携技が追加され、連携アクションと連携アビリティも使用できます。とくに連携アビリティはリミットブレイクに負けず劣らず派手な演出で強力なので、バトルをより盛り上げる一因となっていますね。連携技は、各キャラクターにそれぞれ組み合わせが用意されているのもうれしい!
前作から引き続き登場するクラウド、エアリス、バレット、ティファに加え、本作ではレッドXIII、ユフィ、ケット・シーもプレイアブル化。どのキャラクターも唯一無二の個性的な性能で、パーティ編成を考える楽しさも前作以上に増しています。
なお、オリジナル版でパーティメンバーだったシドとヴィンセントも本作に登場しますが、今回はプレイアブルキャラクターではありません。次回作に期待しましょう!
ミニゲームやクエストなどやり込み要素も膨大!
メインストーリーを追うだけでも十分楽しめる本作ですが、寄り道要素として多彩なミニゲームやなんでも屋クエストなどが用意されています。前述の“ワールドレポート”もかなりのボリュームがあり、RPGをたっぷり遊びたい人もきっと満足できるでしょう。
とくにミニゲームに関しては正気を疑う(※褒め言葉です)ほどの種類と遊びごたえがあり、極めようと思ったらかなりの時間がかかるかも……? それぐらい中身の詰まったゲームであることは保証します。
また、オリジナル版で話題になった好感度要素も本作にあり、クラウドと仲間たちとの好感度によってデートイベントが発生します。ゲーム内に登場する娯楽の聖地・ゴールドソーサーは、ミニゲームやデートイベントなど魅力満載なので、ぜひ実際に訪れてみてほしいです。
アップデートで早送りや強くてNEW GAMEが可能になってより遊びやすく!【冬のレビュー祭】
12月13日のアップデートで、『FFVII REBIRTH』でイベントシーン中の早送りが可能になりました。シーン中にR2ボタンを押し続けることで、1.5倍または2.0倍で再生できます。これまでもイベントシーンのスキップ機能はありましたが、早送りと使い分けることでお気に入りのシーンやストーリーを見直すのに役立ちそうです。
『FFVII REMAKE』(PS5版/PC版)のほうにはシーン早送りのほか、“強くてNEW GAME”の機能も実装。タイトル画面でこのモードを選択することで、キャラクターのレベルや所持品がかなり強化された状態で始めることができます。
軽く“強くてNEW GAME”を試してみましたが、『FFVII REMAKE』ではキャラクターの最大レベルが50なのに対して、ゲーム開始時点でレベルはなんと45! 当然サクサク敵を蹴散らせるので、とにかくストーリーを楽しみたい人にピッタリです。
“強くてNEW GAME”は本編だけでなく、ユフィが主人公のINTERMissionでも選択可能。クリアデータがないと“強くてNEW GAME”が選べないということもなく、最初からこのモードで遊べるので、これから『FFVII REMAKE』を遊ぶ人の選択肢としてありがたいアップデートだと感じました。
年末年始に『FFVII』リメイク2作品を遊び尽くそう!【冬のレビュー祭】
圧倒的クオリティとボリュームでユーザーをうならせた2024年の傑作、『FFVII REBIRTH』。リメイク3部作の次回作への期待と信頼も感じさせる、たしかな手ごたえを持ったRPGに仕上がっています。
2025年1月6日までダウンロード版のStandard EditionやDigital Deluxe Editionが30%オフになっているほか、『FFVII REMAKE』とセットになったTwin Packも発売されているので、まだ未プレイの人はこの年末年始にリメイク2作品をどっぷり満喫してみてください。
また、2025年1月23日には『FFVII REBIRTH』のPC(Steam/Epic Games Store)版発売も決定しており、現在30%オフの早期購入セール(2025年2月6日AM2:59ごろまで)が開催中です。PC派でこれまで『FFVII REBIRTH』をプレイできずモヤモヤしていた人も、もうまもなく旅立ちの日がやってきます!
PC版にも『FFVII REMAKE』とセットになったTwin Packが用意されているので、リメイク2作品を未プレイの人には最適! 早期購入セールで30%オフ(『FFVII REBIRTH』1本ぶんの価格で『FFVII REMAKE』も付いてくるお得な価格)の機会に購入しておくことをおすすめします。
スズタク:RPGとアクションをこよなく愛するライター。近年、シミュレーションRPGのおもしろさに気づき始める。