電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、12月19日にSteamで配信開始された、5次元が贈るPC(Steam)用ローグライトRPG『Wizlite: Everybody loved RPGs』をレビューします。
なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
ローグライトなウィザードリィライクな作品登場!
本作は、クラシカルなコマンドバトルとローグライトシステムを組み合わせたウィザードリィライクな作品になっています。
本作最大の特徴は、ローグライトRPG作品なのにキャラクターメイキングができてパーティ構成が組めるという部分。キャラクターメイキングは、人間やエルフといった“種族”と戦士や魔法使いといった“職業”をそれぞれ選択し、組み合わせて作成できるのでパーティ構成の幅が広がるだけではなく、キャラクターへの愛着が増すところも良いポイントの1つ。
ダンジョン内は、3D視点のマップを移動するといったシステムではなく、マップの代わりに戦闘やイベント発生などの行動が描かれた3枚のカードを選択して、最下層に潜むラスボスを撃破しに向かうというちょっと面白いシステムになっています。
序盤はとにかく死んで強化!
本作を最初にプレイしたときは、理不尽なくらい難しく感じていました。というのも、ゲーム開始時は、2人パーティしか構成できずラスボスに行くまでが一苦労……。そして、死ぬたびに変わるマップのカード構成。レベルやお金、集めた武器も喪失。毎回毎回イチからのスタートになってしまい、どうすればいいのかと頭を抱えていました。
“Wizlite道と云うは死ぬ事と見つけたり”という精神が本作にはあり、ゲームオーバーになるたびに“SP”というポイントが入手できます。このポイントをためると、キャラメイクの種族が増やせるなどさまざまな強化が行えるようになります。
その中でも一番大事なのが“パーティ人数の増加”。何回も死ぬことでパーティ人数が増やせることができます。
プレイした印象は、最低でも4人いないと本作はかなり難しいと感じました。正直4人でもなかなかの難易度……。本作の説明文に「序盤は平均15分もあれば全滅」なんてことも書かれていますが、スタート直後の戦闘で全滅したことが何度もありました(笑)。
フロア1クリアまでがチュートリアル!?
非常に難しく、何をしたら良いのか分からない序盤で心が折れてしまう方も多いかもしれません。死を恐れず何度も挑戦をして、本作の流れと特徴を掴むことが大事です。SPで手に入れた強化は永続的な強化なので、まずはパーティを4人まで増やすことを目標にするとよさそうです。
本作は、『ウィザードリィ』と同じくパーティは最大6人で編成され、3人目までが前衛、4人目から6人目までが後衛となるシステムになっています。そのため、パーティを4人まで増やさないと強制的に全員前衛となってしまい、序盤最重要職業である“魔法使い”がラスボスに辿り着く前に死んでしまい、攻略がとにかく厳しくなる……なんてこともざらにありました。
パーティを4人まで増やし、後衛に“魔法使い”を置くことで戦闘がかなり優位に進められるのですが、このようにいろいろと試行錯誤し、フロア1のボスを撃破するまでが長い長いチュートリアルになっていると言っても過言ではありません!
罠に怯えながら開ける宝箱やアイテム・装備鑑定といった『ウィザードリィ』ならではのドキドキ感はもちろん、ローグライト作品のため、ダンジョン出発時の準備や、ダンジョンマップを覚える必要がないという点は、気軽にサクッと遊べる他にはないウィザードリィライク作品に仕上がっています。
公式からは、今後さまざまなアップデートが行われ、より快適に遊べるだけではなく、コンテンツが追加されることが発表されているので、より面白く進化していく『Wizlite: Everybody loved RPGs』を楽しみにしています。