電撃オンライン

【スパロボY参戦作品紹介】銀河機攻隊 マジェスティックプリンス:『30』のスーパーエキスパート+でタマキが大活躍。ジアートとヒイロの緑川キャラ対決はあるか?【スーパーロボット大戦Y】

文:米澤崇史

公開日時:

最終更新:

 『スーパーロボット大戦Y(スパロボY)』に参戦する作品を紹介。連載第15回は『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』について語ります。

[IMAGE]

 2025年8月28日にバンダイナムコエンターテインメントから発売予定の、シミュレーションRPG『スーパーロボット大戦』シリーズ最新作となる『スーパーロボット大戦Y』。機体のみのものも含め、21作品が本作に参戦します。


 『スーパーロボット大戦30』から数えると(間にDLCや追加ストーリーはありましたが)、4年弱ぶりのコンシューマ向け『スパロボ』ということで、久しぶりにワクワクしているシリーズファンも多いのではないでしょうか(もちろん筆者もその一人)。

 『スパロボ』でまったく知らない作品に触れる……というのも、勿論立派な楽しみ方の一つではあるんですが、ある程度作品の知識があったり、原作を見たことがあれば、「こんなクロスオーバーを仕込んできたか」みたいな感動を得られたりするのも、『スパロボ』ならではの魅力。

 そこでこの連載では、『スパロボY』に向けての予習・復習を兼ねて、参戦作品についての大まかなあらすじや、『スパロボY』での注目ポイントを紹介していきます。

 なお、核心に触れるようなものは避けますが、
ある程度の作品のネタバレを含む内容となっているので、未視聴の場合はご注意ください。

『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』とは?【スパロボY参戦作品紹介】


 『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』(以下、マジェプリ)は、2013年に放送されたTVアニメ。2016年には続編にあたる『劇場版マジェスティックプリンス -覚醒の遺伝子-』も公開されています。

 突如として地球へ侵攻を開始した謎の勢力・ウルガルに対抗するため、遺伝子操作で生み出された、5人の少年少女たちによる部隊・チームラビッツの戦いを描いた作品。


 主人公のヒタチ・イズルらチームラビッツのメンバーは、個々の能力を評価され新型の戦闘デバイス“アッシュ”のパイロットに選ばれますが、協調性がなさすぎるが故に結果を残せず“ザンネン5”と呼ばれ落ちこぼれ扱いされています。そんなザンネン5とまで呼ばれた面々が、ウルガルとの戦いを通じて成長していく姿が見どころになっています。

 『マジェプリ』の魅力は、なんといっても3DCGで描かれるメカ同士のバトルシーンです。

 『マジェプリ』は動画工房とオレンジの共同制作という形式で作られており(第25話と劇場版はセブン・アークス・ピクチャーズとオレンジ)、3DCGの部分を担当しているのは『宝石の国』でも知られる3DCGのプロフェッショナルであるオレンジ。

 実はオレンジにとっての初の制作元請け作品でもあります(オレンジ自体は、かなり古くから多数のアニメの3DCG制作に関わっている会社ですが)。


 そのオレンジの手掛けた3DCGの戦闘シーンのクオリティがとんでもないです。

 もう10年以上前の作品ではあるのですが、今のアニメと比べて一切見劣りしないどころか、TVシリーズとしてはちょっと常軌を逸していると感じられるほどのレベルで、制作陣の気迫みたいなものがヒシヒシと伝わってきます。

 とにかく「カッコよく動くロボットが観たい!」という人に刺さる作品になっています。

■『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』を見る

性能的にも演出的にも美味しかった『30』のタマキ&ローズスリー【スパロボY参戦作品紹介】


 『スパロボ』への初参戦は『スーパーロボット大戦X-Ω』の期間限定参戦。自分は『X-Ω』もプレイしていたのですが、実質イベント配布に近い形でSSRのレッドファイブを入手できたり、最終的にイズルだけではなくチームラビッツの全員が実装されたりと、かなり力を入れた参戦になっていた印象があります。


 家庭用には前作にあたる『スパロボ30』で初参戦し、中核作品としてメインストーリーがしっかりと再現されていました。チームラビッツのメンバーが武装扱いなどにならず、全員プレイアブルユニットとして実装されていたのも嬉しかった点。

 『X-Ω』にはいなかったチームドーベルマンの3人も参戦して、ドライストレーガーのブリーフィングルームで秘密のビデオを上映する決起集会イベントが再現されていたのは爆笑しました(例のビデオは強化パーツ“秘密のディスク”としても実装されています)。


 ゲーム的なところだと、自分が一番お世話になったのはイリエ・タマキ&ローズスリーでして、アッシュの中で唯一L1サイズでダメージ補正が高めな上、高い移動力と移動後に使用できる射程1~4の武装“突撃戦法”の相性がよく、高移動力のスーパーロボット的な運用で活躍してくれました。

 回避は低めですが、『スパロボ30』は特殊技能の底力がかなり強く、HPが減ると機体が強化される特殊能力のジュリア・システムとの相性も良かったです。

 あとは戦闘した相手の気力を下げるエースボーナスや精神コマンドの“脱力”を習得するのも優秀で、タマキをひたすら援護で戦闘に参加させまくることで敵ボスの気力を下げられる特性も持っていました。

 最高難易度のスーパーエキスパート+では、出現する敵のレベルがめちゃくちゃ高い(味方部隊の平均よりも+10~20くらいは上になります)ので、経験値を倍にする精神コマンドの“応援”の価値が非常に高いのですが、タマキはその“応援”を覚えてくれたのも高ポイント。“応援”を多く使えるキャラが一人いるだけで、劇的にレベルアップの効率が上がります。

 武装の少なさを逆手に取り、エクストラアームズ系の強化パーツを装備して“突撃戦法”を必殺技並の威力にしてアタッカーにしたり、移動力の高さを活かして、ゲインメーターを装備させての資金稼ぎや、外付け修理・補給装置をつけてサポート役にしたりと、本当にいろんな使い方ができる面白い性能をしていました。

 ……何故か、他のユニットより戦闘アニメをオンにする機会が多かったような記憶もありますが、決してタマキのカットインが目当てだった訳ではありません。

ヒイロvsジアート、リリーナやラクスと絡むテオーリアに期待【スパロボY参戦作品紹介】


 『スパロボY』ではどうかというと、まだ2回目の参戦ですし、原作終了後参戦になっている可能性は低いんじゃないかなと。『スパロボ30』の時は1話から再現されていましたが、今回はある程度ストーリーが進んだ状態で自軍と合流するのではないかと予想しています。

 おそらくチームラビッツやチームドーベルマンも引き続きプレイアブルで続投すると思われ、その上で期待したいのは新武装の追加です。

 『スパロボ30』の時は、レッドファイブ以外のチームラビッツの機体は全体的に武装が少なめだったんですが、設定上ゲーム内に実装されなかったものも結構残っています。過去の『スパロボ』シリーズでも、今回の『マジェプリ』のように連続して『スパロボ』に参戦する時は、何かしらの新武装が盛り込まれる傾向があったので、十分にありえるんじゃないかと思います。


 シナリオ的なところでは、以前のコラムでも触れた通り、主要キャラが遺伝子操作を受けていたり、平井久司さんがキャラクターデザインをしているなど何かと共通点が多い『機動戦士ガンダム SEED DESTINY』とのクロスオーバーは、「これで絡まなかったら嘘だろう」と言っても過言じゃないくらい鉄板だと思っています。

 あと少し意外なところでは、『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』とのクロスオーバーにも期待しています。

 というのも、『マジェプリ』のヒロイン的なキャラクターであるテオーリアと、『ガンダムW』のリリーナ・ドーリアンには、“主人公のライバルの妹かつ平和主義者”という共通点があって、その上でテオーリアの兄・ジアートの声を担当しているのは、ヒイロ・ユイと同じ緑川光さんなんです。


 ジアートのポジションはヒイロではなくライバルのゼクス・マーキスに近いんですが、リリーナとテオーリアを守るヒイロvsジアート……といった、緑川さんのキャラ同士の対決が描かれたら面白いなと。

 あとテオーリアは、『スパロボ』ではリリーナと絡むことが多い『SEED DESTINY』のラクス・クラインとも共通点が多く、テオーリア、リリーナ、ラクスのお姫様トリオが、裏方的な立場で重要な役割を果たすという展開も見られたらいいな……と妄想を膨らませています。

『スパロボY』参戦作品紹介バックナンバー(第12回~第14回)


米澤崇史:ロボットアニメとRPG、ギャルゲーを愛するゲームライター。幼少期の勇者シリーズとSDガンダムとの出会いをきっかけに、ロボットアニメにのめり込む。今もっとも欲しいものは、プラモデルとフィギュアを飾るための専用のスペース。

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります