街づくり×ローグライトゲーム『超増税都市』レビュー。「納税がこんなに楽しいなんて！」と思わせてくれる良作【電撃インディー#918】

公開日時：2025年02月15日(土) 07:00

最終更新：2025年02月15日(土) 07:11

　電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、ソラマメ工房が贈る1月30日にPC（Steam）にて配信された街づくり×ローグライトゲーム『超増税都市』をレビューします。

　なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます！

こんなに楽しい納税は始めてだ！

　みなさん、納税していますか？　国民の三大義務のひとつである“納税”。確定申告の時期でもあり、この言葉を聞くだけで憂鬱になる方も多いと思いますが、そんな皆さんにオススメなのが『超増税都市』。

　本作は“街づくり×ローグライトゲーム”といった聞いたことがないジャンルのタイトルになります。ランダムに選ばれた施設を街（マップ）に建設し、住民がその施設で作業を行っていくことで報酬を獲得。ステージ終了までに指定された税金を納付するといった……言ってしまえば“ローグライト納税ゲーム”になります。

　施設には効果が付いており、相性の良い施設同士でコンボが起きて、豪快に大金を稼げることもあります。プレイヤー自身は施設をマップに配置するだけという、シンプル操作でテンポ良く進んでいくところが特徴的です。

　目標は大金を稼ぐことでも街を発展されることでもなく、ひたすら納税し続けること。指定された回数、納税できればステージクリアとなり、納税の支払いが滞った時点でゲームオーバーとなります。ルールもいたってシンプルなので、かなり中毒性が高い作品です。

　本作はシンプルな操作＆ルールですが、合計200種類を超える施設と、収入額が増えたり施設を強化できたりするアイテムが多数登場します。ランダムで選択された施設をどこにどう設置すればいいのか？　効果的なアイテムはなんなのか？　と、シンプルだけど考えることが多く、ボードゲームのような体験が楽しめました。

　考え抜かれた街作りでどんどんお金を稼げぐことによって、爽快に納税することができます。まさか納税に爽快感があるなんて、この作品をプレイしなければ知りませんでした（笑）。

　ゲームの流れとしては、“30秒後に徴収します。”と、市長から言われ、実際30秒間で施設を設置し、アイテム購入などをして、住民が働いて稼ぐところを見続けます。そして、納税という目標額を達成したら“30秒後に徴収します。”と、次の納税の指令が出て～、というのを繰り返していきます。

　ここで気をつけたいことが次の納税額。なんと一気に倍の徴収が始まります！　『超増税都市』という作品名だったことを思い出しますが、泣いている間もなく、街に新たな施設を作ってあげて次の納税額を稼ぎます。

▲ちなみに納税額は最終的にここまで増税いたします。徴収時間が30から60秒に伸びていますがとんでもない増税です。

　ここで注目したいことが伸びても60秒なので、テンポ良くプレイできますし、途中でゲームオーバーになっても「ちょっともう一回だけプレイしようかな？」と、いった感じで何度も遊んでしまうところが本作の魅力です。

　現実だったらクーデターが起きて市長が更迭されそうな増税っぷりですが、文句一つ言わずに納めて無事にステージクリアとなります。

　用意されたステージは30種類以上あり、中には特殊なルールが追加されたスペシャルステージやインフレが止まらない高額納税者向けのステージも登場するとのことなので、楽しい楽しい納税ライフはまだまだ続きます。終わりがないエンドレスモードも存在するので、この街の住人気分が若干味わえるかも!?

　本作は、キャプチャをご覧の通り画面はほぼ固定になっていますが、全体的に統一感がある可愛らしいドット絵、住人の細かい動き、お金を稼いでいるときのSEや演出など、見ているだけでも楽しめるように設計されています。そのため何時間もぶっ続けでプレイしてもまったく飽きずに楽しめました。

　人生で初めて納税が楽しいと感じる本作品、気になる方は体験版も配信されているので、気軽に納税ライフを楽しんではいかがでしょうか。

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