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角川スニーカー文庫『我が焔炎(ホムラ)にひれ伏せ世界』が題材のゲーム『Mayhem Maidens』をレビュー。スキルの組み合わせがクセになる良作ローグライトタワーディフェンスです【電撃インディー#926】

文:カワチ

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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は0UP GAMESより2025年に配信予定の『Mayhem Maidens』のレビューをお届けします。

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 なお、電撃オンラインでは尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!


各キャラクターの個性がしっかり出ている!【Mayhem Maidens】


 『Mayhem Maidens』は、角川スニーカー文庫より刊行されているライトノベル『我が焔炎にひれ伏せ世界(ホムセカ)』を題材にしたゲーム。『ホムセカ』は第27回スニーカー大賞の大賞受賞作で、スニーカー大賞で大賞受賞作が生まれるのは2010年の第15回以来の12年ぶりなのでライトノベルファンなら記憶に残っているはず。

 内容は非業の死を遂げた女子高生たちが異世界転生で大暴れする“新世代・異世界コメディ”。軽快な文章とおもしろいキャラクターたちの掛け合い、次々に巻き起こるトラブルで、読者を笑わせてくれます。

 『この素晴らしい世界に祝福を!(このすば)』の暁なつめ先生も「常識人の主人公がまともじゃない仲間に振り回される、ツッコミ不足の異世界転生物語! ……いや、主人公が一番おかしい 笑」と、絶賛のコメントも寄せています。

 今回のゲーム以外ではコミカライズのみでしかマルチメディア展開がされていないので認知度はまだ高くないものの、これから人気が爆発することを予感させる作品です。(と、いうか筆者もひとりのファンとして人気爆発してほしい……)

 そんな『ホムセカ』のゲーム化である『Mayhem Maidens』はタワーディフェンスとローグライト要素を組み合わせたローグライトタワーディフェンスというジャンル。

 原作でもおなじみのホムラたちを操作して中央の球根を守ることが目的で、最初にひとりを選んで冒険に旅立ち、スキルを手に入れたり仲間を追加しながら戦っていく仕組みです。

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 最終的には5人の仲間を集結させることができ、状況に応じて操作キャラクターを入れ替えながら戦っていくことになります。

 操作していないキャラクターも自動で戦ってくれますし、操作するキャラクターを切り替えるのも、そのキャラクターのウインドウをクリックするか、対応するテンキーを押せばいいので操作しやすいシステムになっています。

 また、各キャラクターのウインドウに表示されている球根のアイコンをクリックすることで、球根に戻ってくるように指示できるので、とても快適に遊べるところも良い!

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 また、注目なのはキャラクターの再現度。ドット絵風の小さいグラフィックながら動きのパターンが豊富に用意されており、再現はバッチリ! 原作への愛を感じることができます。

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 以下で本作のキャラクターたちを紹介していきましょう。

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ホムラ

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 体から放つ炎を操って戦う発火能力者。前方に貫通する炎の弾を発射して戦うキャラクターで、移動力や防御力は低いですが、それを補って余りあるほど遠距離攻撃の炎が強力。初心者にもオススメのキャラクターになっています。

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サイコ

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 死体を繋ぎ合わせて造ったクリーチャーを操るマッドサイエンティスト。クリーチャーで敵を足止めをするなど仲間のサポートが得意で、どちらかというと上級者向けのキャラクターかなと思います。

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ジン

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 刀を使って敵を斬りつける暗殺者。素早い身のこなしで次々と敵を倒していきます。攻撃範囲は狭いですが、本人の移動力でその短所をカバー。攻められている場所に即座に駆けつけることができるのが魅力です。

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ツツミ

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 体内で毒を生成できる生体兵器で、自身の周囲に毒ガスを放って攻撃。毒になった敵に継続ダメージを与えられます。

 また、超人的な再生能力を持っており、リスポーンが早いのが特徴。トリッキーな戦い方をするので中級者向けのキャラクターとなりそうです。

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プロト

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 巨大な鉄槌で振り回して敵を潰していく機械生命体。本人自体の防御力が高いほか、鉄槌に触れた敵をノックバックできるので、仲間を守りながら戦えます。攻撃範囲も広く打たれ強いので初心者でも扱いやすいです。

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 それぞれのキャラクターの個性がしっかり分かれており、異なる立ち回りを要求されるのでゲームとしてもおもしろいですし、原作の能力を再現した性能や技も必見となっています。

 原作を知らなくても楽しめますが、本作でキャラクターのことが気になったらぜひ原作もチェックして両方を楽しんでほしいです。

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スキルが増えることで戦術が増えていく!【Mayhem Maidens】


 ゲームに関してはマウスのみで操作可能。キャラクターの攻撃が自動で行われるので、マップの状況を確認しながらユニットを配置していく流れになっています。

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 魔物を倒すとEXPがドロップし、EXPにユニットが触れると、そのEXPを回収できます。ユニットが持てるEXPの量には限りがあるので、EXPが溜まったらユニットを球根に接続。球根をレベルアップさせていきます。

 球根に接続している間はユニットが所持しているEXPが球根に移されるほか、球根接続中のユニットのHPが回復します。ただし、球根と接続している間は攻撃できないので接続するタイミングが重要になります。

 なお、球根が隙だらけになってダメージを受けていて、球根にEXPがたまっている場合は急速回復状態に。たまっているEXPを消費してHPを回復します。

 球根のHPが0になるとゲームオーバー。プレイ結果に応じて経験値を獲得でき、キャラクターのレベルが上がります。

 また、新しいスキルもアンロック可能。次回以降のプレイで出現するようになります。プレイするたびに新しいスキルが次々と増えていくので、プレイのモチベーションも上がっていくでしょう。

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 ボスなどの強めの敵を倒すと、スキルを習得できるアイテムを拾えます。このスキルは、キャラクターの攻撃力や攻撃範囲を上げるものや球根のHPを回復するものなどさまざま。スキルにはレアリティが存在しており、強力なものは出現しづらい仕様です。

 ただし、球根のレベルが上がるとリロールができるようになり、引き直しが可能です。欲しいものがなかったときや、ピンチのときに一発逆転を狙いたいときに助かります。

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『Mayhem Maidens』は空き時間に触ってしまう魅力がある作品


 本作はタワーディフェンスとローグライトを組み合わせた作品で、全滅してしまったとしてもレベルが上がったり新しいスキルを手に入れたりと、強くなったと実感できる仕組み 。RPGのレベル上げをしているような感覚で楽しめます。

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 ゲーム全体としては10分ごとにボスが出現して、そのボスを倒すことを3回繰り返す流れ。途中でやられなかった場合も最大で30分で終わるので、ちょっとした空き時間などにさっくりと遊べる作品になっています。

 スキルの組み合わせなどを考えながらガッツリと攻略していく楽しみもありますし、一方で手軽に遊ぶようなプレイもできます。コアゲーマーだけじゃなく、カジュアルゲーマーも楽しめる作品になっているので、ゲーム好きはプレイしてほしいタイトルです。

 拠点ではキャラクターたちによる掛け合いなども楽しめるため、原作の楽しい雰囲気もしっかり伝わってきます。

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 『Mayhem Maidens』はとても丁寧にゲーム化されているので、ぜひ原作『我が焔炎にひれ伏せ世界』ファンの方も原作を見たことない方もチェックしてみてくださいね!


カワチRPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。

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