電撃オンライン

【MGS Δレビュー】オリジナル版との違いは? ジャングルサバイバルというゲーム性の注目点は? そしてシリーズファンの筆者が一番驚いたのは、悪夢ゲーム「GUY SAVAGE Δ」の超絶進化だった【メタルギア ソリッド デルタ: スネークイーター】

文:電撃オンライン

公開日時:

 コナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)より8月28日発売予定の『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』。

 7月に開催されたメディア向けイベント“『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER(以下、MGS Δ)』Tokyo Media Event”ではゲーム全編のプレイが解禁されました。

[IMAGE][IMAGE]

  今回の記事では、オリジナル版である『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER(以下、MGS 3)』との違いや新たな見どころをチェックしつつ、Xbox Series X/S版に搭載されるスペシャルゲーム「ボム蛇合戦」の感想についても触れていきます。

あらためて「NEW GAME」を選んでゲームスタート。まずは新たな要素や設定項目について!【メタルギア ソリッド デルタ:スネークイーター】


 昨年開催された東京ゲームショウ2024ではゲーム序盤、バーチャスミッションの一部が試遊できましたが、7月某日に催されたメディア向けイベントではすべて解禁されたバージョンで、ゲームを体験できました。

 そこで、あらためて「NEW GAME」の選択後に選ぶ①~④の項目について、くわしく確認していきます。

[IMAGE]

①【QUESTION】


 『MGS』シリーズについての印象を「MGSシリーズは初めてだ!」「METAL GEAR SOLIDが好きだ!」「METAL GEAR SOLID 2が好きだ!」など8つの回答から1つを選ぶと、追加初期装備としてCAMOUFLAGEのUNIFORMやFACEが入手できます。

 オリジナル版では何らかの付加価値が追加される回答もありましたが、本作ではUNIFORMかFACEのみでわかりやすくなり、入手できるものも選択時に確認できるようになりました。

 なお、選ばなかった回答で入手できる追加装備は、本編をクリアするとすべて入手できる点もうれしいところです。

[IMAGE]

②【PLAY STYLE】


 ゲームのプレイスタイルを選択します。「NEW STYLE」は、現代のアクションゲームに近い操作感を意識したもので、右スティックを自由に動かせる3rd Personカメラと、肩越し視点で移動しながら射撃できることが特徴です。

 「LEGACY STYLE」は、オリジナル版に近い操作感でプレイできるもので、上方から見下ろす俯瞰カメラと、主観カメラで狙いを定めるという操作が特徴です。こちらはゲーム開始後でも変更できますので(プレイ開始後に変更した場合、直前のチェックポイントからの再開となる)、2つを試して操作しやすいほうを選ぶのがいいでしょう。

[IMAGE]

③【DIFFICULTY】


 ゲームの難易度は初心者向けの「VERY EASY」から、高難度の「EXTREME」、そしてストーリーをクリアしないと選択できない「EUROPEAN EXTREME」まで6つから選べます。難易度によってクリア時に獲得できる称号、初期装備、スネークの初期LIFEゲージ、敵兵の能力などが変化します。

 ゲーム開始後には変更できませんので、まずは標準となる「NORMAL」を選んで感触を確かめてみるのがいいでしょう。

[IMAGE]

④【TIPS】


 新たに搭載されたTIPS(攻略のヒントや操作ガイド)の表示スタイルを選択します。すべて表示する、重要なものだけ表示するなど、4つの項目から選べます。

 TIPSには、アクション、ゲームシステム、武器/装備品、攻略ヒントの4種類があり、それぞれ動画を交えて詳しく説明され、かなり手の込んだ作りになっています。

 基本的な要素や操作の説明、知っていると助かるもの、さらに気付きにくい要素なども盛り込まれているので、ひと通り目を通しておくのがよさそうです。

[IMAGE]

グラフィックスが大幅にグレードアップされ、ジャングルの中を進む臨場感もアップ!【メタルギア ソリッド デルタ:スネークイーター】


 まずやはり目を奪われたのがリアリティが増したグラフィックスですね。ジャングルの中で目にする「緑色」だけでも膨大な色数が使われている印象で、それによって奥行きと深みが増しており、臨場感は凄まじいほどアップしています。

 草むらにホフクすると本当に地面に倒れ込んでいるような感覚が味わえますし、たまたま目の前に蛇がいて驚いたり、そういった自然の中で起こりうる状況がよりナチュラルに、より現実さながらに体感できるようになったように感じました。

[IMAGE]

 また、新たに“プレイヤーの行動が服や体に汚れや傷として反映されていく”という要素が追加されたのも大きな見どころですね。わざと泥まみれになろうと沼に顔まで浸かろうとしたら、そのまま沈んでゲームオーバーになったので挑戦する際は要注意です!

[IMAGE]

 グラフィックスのグレードアップによって個性的なキャラクターたちのクオリティも大幅に向上。オリジナル版のデザインをリスペクトしつつ忠実に再現されていることがわかり、イメージを崩さぬようていねいに仕上げられている印象を受けました。

 髪の生え具合や肌の色つやなどがすごくリアルに表現されていて、ヴォルギン大佐やコブラ部隊のメンバーの顔立ちがより不気味に恐ろしく感じられました。

[IMAGE][IMAGE]

2つのプレイスタイル「LEGACY STYLE」と「NEW STYLE」が選択できるのがうれしいです!【メタルギア ソリッド デルタ:スネークイーター】


 『MGS 3』をプレイした当時の記憶を呼び起こしつつ、「LEGACY STYLE」と「NEW STYLE」を切り替えてプレイしてみました。

 まず「LEGACY STYLE」ですが、やはり右スティックでカメラを自由に動かせないところ。そしてR1ボタンで主観に切り替えると左スティックで移動できないところに不自由さを感じますね。とはいえ『MGS 3』がこの操作でしたので、こちらのスタイルを選んでオリジナル版の雰囲気を味わってみるのも!

[IMAGE]

 そして「NEW STYLE」ですが、移動に関しても射撃に関しても操作しやすく調整されていますし、スネークの姿が大きく見えるのも好印象で、非常に快適にプレイできました。唯一の気がかりは視点を回すとマップの目的地がわかりづらくなるところ(オリジナル版や「LEGACY STYLE」の設定では画面を奥に進むのが基本になるため迷いづらい)。

[IMAGE]

 ただ、こちらは新たに追加された装備品「COMPASS(コンパス)」で確認したり、タッチパッドでサバイバルビュアーを開き、MAPを選択すれば現在位置と目的地が確認できますので、迷った時はこちらを利用すれば問題ないです(※操作方法は初期設定時のものです)。

[IMAGE]

 個人的にうれしかったのが、マップが切り替わった時やデモシーンが終了した時などにオートセーブが行われるところ。うっかり敵兵に発見されてしまった時、すぐやり直したいのになかなかゲームオーバーになれない時ってありますよね。

 そんな時、OPTIONボタンを押してメニューを開き、LOADを選んでAUTO SAVEされたデータをロードすれば手早くリトライが可能です。時にはマップ内に設置された大型兵器を利用して戦ったり、普段は使わないような殺傷武器を使いまくって大暴れしてみたり、LOADを繰り返していろいろな攻略方法や遊び方を試してみるのもアリです。

[IMAGE]

ストーリー以外にも「猿蛇合戦」に「ボム蛇合戦」、さらにやり込み要素が盛りだくさん!【メタルギア ソリッド デルタ:スネークイーター】


 PS5版とSteam版にはオリジナル版でも楽しめた、ステージ上にいるすべてのピポサルを捕獲(ゲッチュ!)していく「猿蛇合戦」。そしてXbox Series X|S版には新たに制作された、ステージ上のボンバーマンを爆弾で吹っ飛ばしていく「ボム蛇合戦」がスペシャルゲームとして収録されています。

 「ボム蛇合戦」は、全ボンバーマンを吹っ飛ばすまでの時間が記録されるんですけど、爽快感バツグンですっごく楽しいです。ポイントは、1回の攻撃で複数を吹っ飛ばすことですが、ボンバーマンたちはチョロチョロ動き回るので一筋縄では行かず、テクニックと同時に頭脳プレイも重要に!

 そのほか、各エリアのどこかに隠されているカエルのフィギュア「ケロタン」と、アヒルのフィギュア「ガーコ」をすべて撃って称号の入手を目指したり、敵兵を尋問して「8mmフィルム」を入手しストーリークリア後に解放されるシークレットシアターのムービーを充実させたりといった要素もあり、遊びごたえたっぷりです!

[IMAGE][IMAGE][IMAGE]

2025年秋の配信が決定したオンライン対戦モード「FOX HUNT」も期待大!【メタルギア ソリッド デルタ:スネークイーター】

[IMAGE]

 『MGS Δ』の世界やシステムを継承しつつ、「かくれんぼの駆け引き」にフォーカスした完全オリジナルのオンライン対戦モード「FOX HUNT」が楽しめるのも『MGS Δ』の大きな魅力ですね。

 7月に開催されたメディア向けイベント“『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』Tokyo Media Event”で、担当ディレクターの佐原 祐氏から『METAL GEAR ONLINE』との違いや「FOX HUNT」ならではの見どころが解説されましたが、ついに2025年秋に配信されることも発表されました。

 現時点ではまだ実際に触れてはいませんが、公開された映像を見た感じでは、新たな装備品で瞬時に展開・格納が可能な全地形対応のギリースーツ「AT-CAMO」がポイントになりそうですね。

 この装備品の印象としては『METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS』に登場した「オクトカム」の進化型のような感じで、かなり高速で岩や壁や地面に偽装できていますので、“追いかけていた相手が角を曲がった瞬間に見失う”といった状況が多発する可能性も!

 仕事抜きで個人的にもプレイする予定ですので、対戦でマッチングした際にはよろしくお願いします!

『MGS 3』でプレイできたあの謎のアクションゲームも驚異の進化を遂げていました!【メタルギア ソリッド デルタ:スネークイーター】


 そうそう1ついい忘れていたことが……。『MGS 3』でスネークがグロズニィグラード収容所の独房に監禁されたところでデータをセーブし、そのデータをロードすると謎の悪夢ゲーム「GUY SAVAGE」がプレイできましたが、なんとそちらも驚異のグレードアップを遂げていました!

[IMAGE]

 オリジナル版はモノクロ画面。監獄のような場所で両手に剣を携えた主人公が、POLICEと書かれた服を着た謎の怪物たちを倒していく、スネークが見た悪夢(?)がモチーフのミニゲームでした。それが基本的な操作方法のみを継承しつつ、グラフィック、背景、主人公の容姿、敵の容姿などを強化。

[IMAGE]

 さらにボスっぽい敵も登場するなど、完全に1本のアクションゲームとして発売できそうなクオリティに仕上げられていて、歓喜のあまり思わず叫んでしまいそうなほど驚きました。かつて『MGS 3』で「ガイサベージ」をプレイしたという方は、ぜひ『MGS Δ』で進化を遂げた新たな「GUY SAVAGE」に挑戦してみていただきたいですね!

[IMAGE]
▲そんな「GUY SAVAGE」ですが、プラチナゲームズが制作を手がけたとのこと。

 ちょっと駆け足で『MGS Δ』の見どころをチェックしていきましたが、いかがでしたでしょうか? 『MGS Δ』は単純なリメイク作品ではなく、オリジナル版を最大限にリスペクトしつつ、それを現代の技術で表現して伝えるために力を尽くして開発したタイトルとなっています。

 『メタルギア』シリーズ“始まりの物語”として、初めてシリーズをプレイする方にはもちろんオススメですし、かつて『MGS 3』を遊んだという方には、ぜひその目でオリジナル版からの進化を体感していただければと思います。


本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります