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『ツーポイントミュージアム』発売直前レビュー:ヘンテコ博物館だけど、経営は堅実さが大事!? 大切なのは人件費!

文:長雨

公開日時:

 3月5日にセガより発売される、Two Point Studios最新作『ツーポイントミュージアム』(PlayStation5、Xbox Series X|S、Steam)のレビューをお届けします(PlayStation5は4月17日発売)。

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ヘンテコな展示品を集め、人気博物館を経営しよう


 本作は学芸員となって、展示品の収集や配置をし、さびれた博物館を人気施設にすることを目指す、経営シミュレーションです。私は博物館が好きなので、自分だけの博物館が作れることにテンションが上がりました。

 ただ馴染みのない方のなかには、博物館=お堅そうな場所というイメージもあるのではないでしょうか? 私も今でこそ旅行先で博物館に行くことが多いですが、小学校や中学校時代に授業の一環としていった博物館は、真面目に勉強する場所という印象が強かったです。

 そんな概念を、いい意味で壊してくれる博物館を本作では作ることができます!

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 見どころの1つが、個性的すぎる展示品の数々。

 博物館はヘリコプターを所有していて、専門家を各地に遠征させることで、さまざまな展示品を収集することができます。どの場所に、誰を向かわせるかを決めるのが学芸員であるプレイヤーのお仕事です。

 ときには、命の危険がある危険な冒険もあるとか……。某有名映画の考古学教授みたいで、カッコいいですよね。

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 博物館は複数経営することができ、それぞれで違った展示品を飾ることができます。

 最初に経営するメメント・マイルは、化石などの自然史的な展示物を集めた博物館です。琥珀や恐竜の化石など、見ていてワクワクする品を集めることができます。

 一見すると王道の博物館に思えますが、フロッピーディスクの化石があったり、巨大すぎる足跡の化石が発見されたり、よくよく考えると不思議なものが見つかるのも面白いポイントです。

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 さらに、人を食べそうな植物も飾れるように! 飾るのもためらわれるような植物ですが、来場者は楽しそうに見ていて……。本作の世界の住人たちは、みんな知的好奇心の塊だなと思いましたね。

 学芸員としての経験を積むと、パスウォーター・コーブとウェイロン・ロッジの博物館も経営できるようになります。

 パスウォーター・コーブは海辺にあり、水族館のような施設を作ることができます。さまざまな大きさの水槽が置けるので、どこに何を配置するか考えるのが楽しいんですよ。

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 ウェイロン・ロッジの展示品は、世に言うオカルトアイテム。いわくつきの人形だけでなく、なんとゴーストそのものを展示できるすごい場所です。博物館というよりも、ホラー・ハウスと言った方が正しい気がします。

 ゴーストもオカルトアイテムもコミカル雰囲気なので、怖いのが苦手な方でも安心して経営できると思います。

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 展示品は装飾品で、目立たせることができます。これは雰囲気を盛り上げるだけでなく、来場者の関心を高めたり、知識を深める大事な役目もあるんです。学芸員の仕事って、大変なんですね。

 装飾品や壁、床は、カスタマイズすることもでき、とことん自分好みの博物館を作れるのも楽しいポイントです。

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 私は1つに集中したいタイプなので、できればメメント・マイルを極めてからほかの博物館をプレイしたいと思っていました。

 しかし本作では一定の目標が決まっていて、それをクリアすることで、新たな要素が解放される仕組みになっています。そのためメメント・マイルだけでは、できることが頭打ちに……。

 画面の右に目標が表示されるので、まずはそれをこなしていき、博物館でできることをドンドン増やしていくのがオススメです。

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目指せ、黒字経営! 収支のバランスが大切


 ただ来場者を楽しませるだけでなく、ちゃんと利益を出す、黒字経営をするのも大事な目標です。

 博物館の時間はオートで進んでき、1カ月ごとに財務の確認メールが届きます。現実世界の1カ月は長いですが、ゲーム内だとあっという間で、気がつくと2、3年経っていたなんてことも多いです。

 時間の進行を停止したり、早送りしたり、自分のやりたいことに合わせて調整できるのが便利でした。

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 博物館を経営するためには協力してくれるスタッフを雇ったり、展示品を探す遠征のための費用が必要になったり、何かとお金がかかります。

 博物館の来場者から寄付やお土産売り場の収益を増やすことで、博物館の利益を上げることができます。そのためには展示品を増やしたり、魅力的な装飾をして注目を集めたり、お金が必要で……の無限ループ。最終手段として、ローンを組むことも可能。

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 経営していて一番大変だったのは、スタッフの人件費をどうするかです。博物館でできることが増えるほど、維持管理を支えるためのスタッフの数も多くなっていきます。

 スタッフも働くなかでレベルが上がり、特定の施設でスキルを覚えさせることで活躍の幅が広がっていくんです。スタッフはオートで動くほか、プレイヤーが仕事の指示を出すことも可能です。

 給料を切り詰めるなんてブラックな経営も、ゲームなので良心が痛まなければできます。

 ただ不満を抱いたスタッフは、辞めてしまいます(当然の結末)。スキルを持つ、優秀な人材がいなくなるのは、デメリットしかないので、人件費は惜しみなく使った方がいいです。

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 いろいろ大変そうなことを書きましたが、序盤は初期の軍資金だけで問題なく経営でき、黒字化も開始数カ月でできました。

 しかし博物館を拡張したり、新たなヘリポートを設置したり、博物館の規模が大きくなると、一気に出費も増えていくんです……。

 手広くしても管理が行き届かないことも多いので、目標をこなしつつ、収支のバランスがよくなるように身の丈にあった経営をするのが大事なんですね。

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 プレイヤーによって館内の様子も、経営状態も大きく変化すること間違いなしの本作。製品版リリース後に、SNSやゲーム実況でほかのプレイヤーの博物館がどうなるのか見るのもすごく楽しそうだなと思いました。

 本作を予約すると、特典としてセガの大人気キャラクター“ソニックアイテムとスキン”がもらえます。

 さらに『エクスプローラーエディション』版は、限定マップ、限定ポップアップチャレンジミュージアム、プレステージパッケージ、探検家アイテムとスキン、5000勲章ポイントなど、特典が盛りだくさん!

 デジタル版は早期アクセス(Xbox Series X|S/Steam:5日間、PlayStation5:3日間)が可能なので、いち早くプレイしたい方はこちらを購入しましょう。

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