2月22日に開催された、『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 最終章』上映記念舞台挨拶のオフィシャルレポートが到着。虚淵玄さん、西川貴教さん、鳥海浩輔さん、諏訪部順一さんが登壇し、10年にわたる『Thunderbolt Fantasy Project』への想いなどについて語りました。
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ついに完結となる『Thunderbolt Fantasy Project』について虚淵玄さんらが語った舞台挨拶
『Thunderbolt Fantasy Project』は、ニトロプラスの虚淵玄さんが手がける武侠ファンタジー人形劇です。2月21日(金)より全国劇場にて上映中の『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 最終章』をもって、物語がついに完結となります。
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本作の上映を記念し、舞台挨拶が2月22日(土)に東京江東区・ユナイテッド・シネマ豊洲にて開催されました。その模様のオフィシャルレポートをお届けします。
イベント概要
『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 最終章』上映記念舞台挨拶
日時:2025年2月22日(土)
会場:ユナイテッド・シネマ豊洲
登壇:鳥海浩輔、諏訪部順一、西川貴教、虚淵玄(ニトロプラス)、MC:吉田尚記(ニッポン放送アナウンサー)※敬称略
凜雪鴉の声でネタバレされても信じられない?
舞台挨拶に登壇したのは、凜雪鴉役の鳥海浩輔さん、殤不患役の諏訪部順一さん、浪巫謠役で主題歌も担当している西川貴教さん、そして原案・脚本・総監修を務める虚淵玄(ニトロプラス)さん。司会は吉田尚記アナウンサーが務め、プロジェクトの立ち上げから10年にわたる『Thunderbolt Fantasy Project』への想いや、ファンへの感謝が語られました。
ステージに登場すると、観客から大きな拍手が。まだ本編を観ていない人が多いということで、ネタバレを控えつつトークが進みました。
吉田さんが「凜雪鴉の声でネタバレされても信じていいか迷いますよね」と言うと、凜雪鴉の声色で「それはよいなあ」と鳥海さんが応えたり、諏訪部さんと西川さんが「暗黒大魔王が出てきます」「巨大ロボットを操縦します」と冗談を言ったりする一幕も。
この日は浪巫謠の誕生日でもあり、西川さんが「思い入れのある日に皆さんと会えてうれしいです」と語ると、客席から温かい拍手が送られました。
最後に虚淵さんは「4シーズンを観ないと理解できない作品なのに、これだけ多くの方が足を運んでくれて、ただただ感謝です」と深く頭を下げました。
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『Thunderbolt Fantasy 西幽玹歌』までは結末を想定せず作っていた
最初の話題は、一足先に行われた台湾でのファン感謝祭について。鳥海さんは「大人の修学旅行みたいでした」と笑い、西川さんは「台湾では布袋劇がデジタル技術と融合していて、LEDパネルの前で操演しながら背景をリアルタイムで変えたりするんです」と、布袋劇の楽しまれ方と進化について紹介しました。
そして話題は自然と制作を担当した霹靂社の話に。虚淵さんは「霹靂社の即興性は、台湾の熱気の中だからこそ生まれるもの」とコメント。諏訪部さんは「巻き上がる炎や砂埃など、CGを使いそうなシーンも実はアナログ撮影。実物ならではの迫力が、映像からしっかり伝わってきますよね」と、スタジオ見学時の驚きを振り返りました。
虚淵さんが仕事で台湾に行った際に、たまたま出会った布袋劇。その衝撃的な出会いから約10年が経ちました。
プロジェクト立ち上げ当時、現在の展開を予想していたかという質問に、虚淵さんは劇場上映作品『Thunderbolt Fantasy 西幽玹歌』までは結末を想定せず作っており、ここから結末を描くためにはあと3期分が必要だという結論に達し、3期、4期、そして最終章を構想したとのこと。
「こんなに続くと最初から思っていたら、もうちょっと考えてプロットを書いていたと思います」と少し恥ずかしそうに語ると、場内は笑いに包まれました。
虚淵「キャラクターの死は終わりではなく、一つの花道」
また、「10年間で演じ方は変わったか?」という質問に、鳥海さんは「言っていることが本当か嘘か分からなくていいと思って演じていました。ある意味、全て本気だし全て嘘、みたいな。ここは1期から変わらない演じ方ですね。演じていてとても面白かったです」と回答。
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諏訪部さんは「物語が進むにつれ、弱さや迷いなど殤不患の内面が見えてきて、人間的な厚みが増していきましたね。彼の心の奥深くまでどんどん入っていけるようになった気がします」と話しました。
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西川さんは「浪巫謠はとにかく耐えるキャラで、演じながら“これで最後かも”と毎回思っていました」と振り返り、「最後まで寄り添えた作品はなかったので、本当にうれしいです! 生きていてここまで来られてよかった!」と笑顔でコメント。
それを受けて諏訪部さんが「さあ、『最終章』ではどうなるんでしょうか!?」とツッコミを入れ、会場は笑いに包まれました。
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さらに虚淵さんの作品における生死観の話題へ。虚淵さんは「キャラクターの死は終わりではなく、一つの花道。劇中で退場しても、また何かが起これば新しい物語が始まる」と語ります。
そして「10年間で考え方は変わりましたか?」と聞かれると、「僕は変わっていないけど、世の中のほうが変わったと感じますね。楽しく執筆していたら、いつの間にか10年が経っていました。もう竜宮城にいた気分です、本当に楽しかった」と、執筆時の想いを振り返りました。
鳥海さんと諏訪部さんも「10年の実感があまりない」と話し、歴代の主題歌も担当された西川さんは「作品の成長とともに、楽曲も成長したと思います。そして何より、ファンの 皆さんの布袋劇への理解が深まったことが、僕らにとって一番の財産です」とコメント。観客への感謝の言葉が続きました。
興味深い話題が次々と飛び出した舞台挨拶も、あっという間に終了。登壇者たちは改めてファンに感謝を伝え、イベントは温かい拍手に包まれながら幕を閉じました。
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