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【ほぼ週刊電撃スタッフコラム:オッシー】さーてDNAに刻まれた農耕民族っぷりを発揮すっか! と思ったら神の力で地形すら操る実質『ポピュラス』ゲーだった『龍の国』。『28年後…』は人間がめちゃんこ盛り上がるところで唐突に終わって困惑。むしろこっちで全編作って欲しかった

文:オッシー

公開日時:

 こんにちは。最近は仕事が混んでいてゲーム時間が取れない! メインゲームにインディーゲーム、スマホゲームも複数回していると正直キツい。でもそれだけ遊ぶゲームが溜まっているのは幸せなことよね。

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 特にインディーゲームは毎週大量に新作が出るので、配信で触るだけでも一苦労。といいつつ、レイトショーと週末を駆使して映画を映画館で2本観たオッシーがスタッフコラム第6回目お送りします。


 このコラムでは、狂ったようにプレイしている日々のゲーム体験や、ゲーム以外の趣味である映画鑑賞などで摂取したエンタメコンテンツを、短文レビューを形式でお送りしています。

 今回もゲーム編と映画編です。ネタバレ注意!

プラチナトロフィー獲得&常夜の王討伐完了! 夜渡りを変えるとゲームが変わる! 楽しかった


タイトル:『ELDEN RING NIGHTREIGN』
プレイ状況:PS5版 プラチナトロフィー取得済み

 サプライズ配信された強化版ボス「常夜の王」。いうてパラメーター強化版やろ? と思ってたら新技引っ提げた実質別ボス追加だった。

 超電磁タツマキ攻撃をスーパージャンプで中心に飛び込んで戦うの楽しい。でも毒でゲロゲロが無くなったのでしっかりレベル上げてしっかり装備整えないとキツいのなんの。これが毎週一体くるそうなので楽しみ。

 常夜の王にチャレンジがてら意識してレベル上げしてたら、MAX15レベルトロフィーと準備万端トロフィー(レジェンド含む高レアでアイテム欄を埋める運ゲートロフィー)を同時に達成! 火口地変報酬が神すぎる。あと息子と一緒にプレイしているので、アイテム貸し借りで何とかなった。

 最後に残った、全キャラでクリアトロフィーを達成するために、今まで鉄の目一筋だったけどほかの夜渡りでプレイ。まったくプレイ感が変わる夜渡りも結構いて、これはこれで楽しい。

 脳筋スーパーアーマーの無頼漢と「セバスチャンきみに決めた!」が出来る復讐者が楽しかった。モンハンもそうだけど、こうやってキャラや武器でプレイ感が全然変わるのは、お得感があっていいよね。

 長らくプレイしてきたけど、あとは常夜の王が追加されたらちょいちょいプレイするくらいになりそう。楽しかった!

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▲無印『エルデンリング』もそうだけど、意外とプラチナトロフィー取りやすくて助かる。高難易度タイトルのプラチナトロフィーって嬉しいよね。

今ってそうなってんだ! 最新の牧場ゲーは街作り・戦闘・恋愛と要素が詰まった和ゲー集大成みたいで時間が溶ける

タイトル:『龍の国 ルーンファクトリー』
プレイ状況:Switch2版 冬の里開放までクリア

 『牧場物語』系のゲームはインディーでそこそこプレイしたけど、本家『牧場物語』は実はちゃんとやったこと無かった。こちらはアクションRPG要素が強い『ルーンファクトリー』シリーズの最新作。前から気になっていたが、Switch2版が出るということで、せっかく買ったのに『フィットボクシング』しか使ってないSwitch2を稼働させる為にプレイ。

 畑を耕して種を植え、水やりをして、育ったら収穫する、というのんびりまったりを楽しむのが『牧場物語』のサイクルのイメージだったが、令和最新作は格が違った。とにかくやるべきことが多すぎるのだ。

 『ルーンファクトリー』は探索や戦闘、採取といったアクションRPG部分は多いのは知っていたが、それ以外にも、建造物や装飾物を配置しての街作りパート、村人を勧誘して仕事の斡旋、出荷する農産物と生産コストの収支を考えつつの牧場経営シミュレーション、魔物をテイムしての牧場化、里ごとにたくさんいる男女人外キャラクターとの好感度上げ恋愛ゲーム要素、そして各地の神様を交えたストーリー、と枚挙に暇がないプレイ要素のオンパレード。正直、のんびり水やりしている暇なんてナッシング。

 しかもそれらの各要素が密接に関わっている。農作物を作る→お金を稼ぐ→強い装備を作る、みたいな基本的なところはもちろん、建物を設置する→戦闘でバフがかかる→強敵を倒す→強敵のドロップ素材で街を拡張出来る、みたいに、一つの要素が他の要素に波及していく。

 つまり「何をやっても無駄にならない」のが気持ちよく、やめ時が見つからない沼ゲーになっている。トマトを植えることが引いては世界を救うことに繋がっていく、というのが実感できるようなシステムになっていてお見事。さすが長年続いているシリーズだけある。

 さらに、最近のJRPGには良くある好感度上げも本作は単に好感度イベントが見られるだけでなく、戦闘に連れていけたりアイテムがもらえたりと、ちゃんとやっただけ報奨が得られる設計になっている。あとは日本製だけあって日本人好みの魅力的なキャラクターが多く、それと恋愛できるというだけで楽しい。うららかちゃん(春の里の神)はオレの嫁。

 ということで、かなり楽しいゲームではあるが、反面、忙しすぎて、若干完璧主義気味の筆者は対応できずボロボロ落ちていく要素が気になってプレッシャーに感じることもある。時間制限があるわけでは無いものの、時間に追われているような気になって、いかに効率的にこなすかで心が疲弊するのだ。

 コンテンツが無ければ無いで文句いうのに、あればあったで文句いうなんて人間は罪深いね。

 プレイを進めるにつれ、その辺りの折り合いも付けられるようになると思うし、単純に完成度が高いゲームなので、Switch2でプレイするゲームを探している方はぜひ!

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▲うららかちゃんは神なのにおっとり可愛くてお節介焼きでママみが凄い。甘やかしすぎて人をダメにするタイプ。こんなん崇め奉り一択やろ。

オレの中の天使と悪魔が囁くのさ……「あくのじゅうじか……」つってなwww

タイトル:『Sorry We're Closed』
プレイ状況:PS5版 地下鉄駅までクリア

 ホラー配信でプレイしたタイトル。オールドスクールスタイルのローポリサバイバルホラー。ちゃんとラジコン操作(タンクコントロール)も完備。もちろん、モダン操作もあるのでタンクコントロール苦手勢も安心。今の若い人ってラジコン操作って言って通じるのかしら?

 ストーリーの全容はまだ分からないけど、チェンソーマンに出てきそうなやべー感じの悪魔に呪われちゃった系の主人公が、『エルシャダイ』っぽい天使となんやかんや頑張る感じっぽい……と思ったら、天使すぐ退場。どうなるんや。『ジョジョ』っぽい出で立ちの侯爵夫人が強キャラすぎる。

 ゲームはサバイバルホラーっぽく、少ない銃弾や回復アイテムをやりくりして敵を撃退orスルーしていく。武器を構えると途端に一人称になるのでエイム可能。ハンターハンターの「円」的なサードアイを展開すると敵が怯む&弱点露呈するので、そこを連続で撃つと倒せる。

 アーケードゲームのガンコン使うガンシューティング思い出した。『ハウス・オブ・ザ・デッド』とか面白かったよね。

 探索部分がちょっと分かりにくいので、もうちょっと調べられるポイントを分かりやすくして欲しかったかも。

■電撃インディーの配信アーカイブはこちら
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▲サバイバルホラーって大体このトレマーズみたいなクリーチャーでてくる気がする。頭が口になってる系。攻撃部位=弱点って分かりやすいかんな。


 
次は映画編! 超ネタバレ注意!

ひとは何故ゾンビ映画に哲学的なメッセージを込めてしまうのか。ヒャッハー集団がゾンビを蹴散らす。そんなんでええのに

タイトル:映画『28年後…』

 目薬さすのが怖くなることで有名な『28日後…』、無能にセキュリティ権限を渡すことの危険性を教えてくれた『28週後…』にまさかの続編が登場。その名も『28年後…』。

 28ヶ月後じゃないんかーい。代名詞である走るゾンビは今作も健在。というか走りを極めすぎて、フォームがめちゃキレイ。28年で何があったんや。

 前作『28週後…』で英国を飛び出して、パリに感染拡大したはずのレイジウイルス。「欧州各国は封じ込めに成功」の一文で片付く。おフランス有能すぎない? 逆にイギリスの無能さが際立ちまくる結果に。百年戦争待ったなし。

 イギリス以外がウイルス封じ込めに成功した結果、他の国は史実どおりに発展してスマホ文化を謳歌している反面、取り残されて逆鎖国せざるを得なくなったイギリスは、進撃の巨人よろしく文化レベルを中世レベルに戻し、弓で感染者と戦うのであった。

 前作は割と「軍隊VS感染者」やってたのに、今作はマジで進撃の巨人リスペクト。ある一定の年齢に達した男子は成人の儀式で島の外(本土)に行く風習がある。そこで弓で感染者を倒しつつ物資を調達する。前作で現代兵器でもまあまあ苦戦したのに、無理ゲーすぎる。この無駄に若い命散らすの無能すぎない?

 話は戻るけど、今作の舞台は孤島なのよ。そんで干潮の時は本土に一本の道が繋がって、満潮の時は道が水没する。モン・サン・ミッシェル的な感じ? んで主人公の親子がそこを通って本土に行くところから始まる。案の定、感染者の進化したやつに襲われて命からがら敗走するんだけど、その道をガチで敗走する。走る。そんでそこを感染者の進化系・アルファがめちゃくちゃ良いフォームで走って追いかけてくる。

 シュールっちゃシュールなんだけど、美しい風景と合わせてなんか感動すら覚える。間違いなく今作最大のハイライト。観ているこちらもかなり盛り上がり、傑作の予感がした。

 ただ、その後の展開が個人的にはいただけない。一緒に死線を乗り越えたパパンが存外クズだったことが判明し、病気のママンを連れて息子が本土に戻る展開。本土には医者がいるっぽいので、ママンを診せてあげたかったそう。

 いや医者に見せる前に死ぬだろ。健常で経験豊富なパパンですら命からがら逃げ帰ってきたやんけ。頭の病気っぽいママン連れて行っても即死待ったなし。

 でも意外と息子のためなら頑張れるママンがハッスルしたり、現代銃器を持った他国の兵士に助けられたりといったラッキーもあり、なんやかんやでどうにかなる。最終的には最強兵器トランキライザー吹き矢を持った強キャラ医者に出会えるのだ。

 15年一人で生き抜いてきた医者が強すぎる。でもトランキライザー吹き矢で眠らせたアルファを放置するのなんなん? なんでトドメ刺さないの? 結果的にそのアルファに殺されかけとるやんけ。舐めプが過ぎる。

 医者に診てもらった結果、ママンはある決断するのだが……ここが一番納得できなかった。なんか意識高い系っぽい美しいシーンを入れて感動的に仕上げてるんだけど、散々苦労して連れてきたママンが朝起きたらこんがり焼けてました(というか頭蓋骨だけになってました)、で息子納得できるんかい! 12歳って中学1年生やぞ。どんな悟り開いとんねん。

 なんやかんやあって一人旅に出た主人公が『スーサイド・スクワッド』みたいなヒャッハー戦闘集団に勧誘されて終わるんだけど、むしろそのヒャッハー集団に合流してからの話で良かったのでは? 作品変わったかと思うくらいヒャッハーVS感染者戦、楽しかったし。

 前半と最後だけは面白かったんだけど、後半の大部分がメッセージ性が高くて=エンタメ性が低くて正直眠かった。前半の『進撃の巨人』展開で最後までいくか、最後の『スーサイド・スクワッド』テイストで最初からやってくれれば傑作だったと思う。完全に個人の趣味だけどね!

スティッチがモフモフ過ぎて姉妹がエモエモ過ぎて全米も泣いて父も泣いて息子も泣いた

タイトル:実写映画『リロ&スティッチ』

 ディズニーの実写は原作アニメを超えることは無い、と基本的には思っているが、これは良かった! リロ役のマイア・ケアロハとナニ役のシドニー・アグドンが表情の作り方がとても上手くて、二人のハンモックで寄り添い合うシーンで涙腺耐えられなかった。一緒に観に行った息子はスティッチが溺れた後のシーンでボロ泣きしてた。かわいい。

 原作アニメも良かったけど、これは実写版の勝利かも。演者の力量で変わるもんだね。実写だとスティッチとリロのイタズラがより現実的に感じられて、デフォルメされていたアニメ版に比べてより憎たらしく感じられた。孤軍奮闘で頑張るお姉ちゃん可哀想すぎるやろ。でもリロとモフモフスティッチは文句なしに可愛いので、許せるっちゃ許せる。

 あと印象的なのは、隣に住むおばあちゃんがいい人過ぎるし強すぎる。聖人かよ。こんなキャラいたっけ? と思ったら実写版のオリキャラらしい。むしろこのキャラ無しでアニメ版ってどう畳んだっけ、と思うレベルで重要な役どころ。

 ネガティブな印象もある実写版だけど、こういう実写版ならいいね。実写版次回作も作られるといいな。

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