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ヌミノーゼ状態にある人間は自身の極小化を感じざるを得ない。大須賀めぐみ『マチネとソワレ』最新刊17巻は相変わらず壮絶で、人の黒歴史をえぐっていく(ネタバレあり)

文:電撃オンライン

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 漫画『マチネとソワレ』最新17巻(大須賀めぐみ)が7月11日に発売されました。
※この記事には『マチネとソワレ』のネタバレが含まれています。[IMAGE]

 毎回容赦なく壮絶な役者魂を描き出す『マチネとソワレ』ですが、17巻ではアイドルグループ・クアッガのメンバー・アツノリが三ツ谷誠の餌食(?)に……。

 弱い猿が強い猿に見せる、威嚇しようとした顔を無理やり歪めて笑顔にすることで強者にへつらう“威嚇の笑顔”。その感情(演技)を引き出すため、三ツ谷誠はアツノリを強引に支配しようとするのですが、最終的行きついたのはヌミノーゼ。

 ヌミノーゼとは、ドイツの神学者ルドルフ・オットーが定義したもので、雄大な自然や神秘的な宗教空間、戦慄すべき破壊など、超越的な何かを見た時に崇高さを感じている状況。

 三ツ谷誠はとある方法でアツノリにヌミノーゼ体験を与え、その結果、自身の極小化を感じざたアツノリは威嚇の笑顔を見せることに。その壮絶な卑屈さは、演技を見ていた人々の心を揺さぶり、過去に強者にへつらった黒歴史を思い出させ、壮絶な結末へと進んでいきます。この怖さとすごみ、大須賀めぐみ作品の真骨頂です!

『マチネとソワレ』最新17巻の内容は?(商品紹介ページより)


 白熱のTVドラマ編、次なる共演者は…!?

 実力者なのはわかってた…

 「侮ってたつもりもない…でもまさか…これほどとは!!」

 主役の死に様を描くTVドラマ編。

 顔の見えない殺人者役に徹する誠は、カメラに映ることなく存在感を発揮。

 撮影現場は奇跡に包まれる…!!

 ドラマ2話目の次なる相手は、才気溢れる男・ATSUNORI!

 キーワードは「威嚇の笑顔」…火花散る、濃厚個性の競演開始!!

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