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「デビュー前に読んでいたら、筆を折っていたかもしれません」『幼女戦記』カルロ・ゼンが『汝、暗君を愛せよ』を熱烈推薦!

文:電撃オンライン

公開日時:

 ドリコムは、本条謙太郎氏が手がける政治戦記『汝、暗君を愛せよ』の発売を記念して、『幼女戦記』の著者、カルロ・ゼン氏の寄稿文を公開しました。『小説家になろう』連載時から本作を読まれていたカルロ・ゼン氏からの熱いエールを紹介しています。

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『幼女戦記』カルロ・ゼン氏から熱烈エール!


 『汝、暗君を愛せよ』は『小説家になろう』で連載されていた大人気WEB小説が原作。著者・本条謙太郎氏のデビュー作でありながら、多くの作家陣からも注目される作品です。本作は単なる異世界ファンタジーに留まらず、歴史小説、人間ドラマとしての深みを持った壮大な「政治戦記」が描かれた作品となっています。

 以下、カルロ・ゼン氏より頂戴した寄稿文全文を掲載します。

カルロ・ゼン氏寄稿文全文


 汝、暗君を愛せよの話をするのは、本当に楽しくて辛くて怖い。一瞬で矛盾して申し訳ないんですが、素面でこれを語るのは勇気がいる。そういう作品です。

 一言で済むならば、好き! だけで済ませたい。それでも一生懸命不器用に語るならば、これは、人の限界を受け入れる物語。

 だって、人は、何ができるか? で英雄になるとは限りません。

 人は、何をしないのか? でマシな人間になることもできる。

 端的に言いましょう。等身大のよき人のための物語です。楽しいよ!

 普通であれば、もうちょっと、保険を掛けたり、ブレーキを踏んだり、社会人や組織人のコスプレをするんですが、アクセルがん踏みで書いちゃいましょう。

 もし、デビュー前に読んでいたら、筆を折っていたかもしれません。

 僕は、それほどに、『汝、暗君を愛せよ』が大好きで、死ぬほど怖くて、尊敬していて、やりやがったと驚愕していて、なんていうか、情緒がズタボロになるレベルで、刺さりました。

 言葉を選ばなければ、これこそが、文字のAPFSDSです。

 とにかく刺さる。

 こんなものを、読み手として、ゼロ距離射撃されるとか……。著者からの殺意があまりにも明白で、この急迫不正の侵害に対し、生き残るために先制自衛権の行使を真剣に検討せざるを得ない。

 なにより怖いのは、著者は、悪意はおろか、敵意すらなく、純粋な工夫のみで、それらを成し遂げています。ただ、それだけで、あまりにも強烈な殺意にこちらはすくみ上るしかないのですが。

 あえて言うならば、『汝、暗君を愛せよ』はフレンドリーな象さんです。

 ニコニコと親し気に近寄ってくる何か。

 遠景で眺める分には、結構なことですね。

 現物が目の間に立ち、『よろしくね』と一歩近寄ってくるだけで、踏みつぶされる恐怖で逃げ出したくなりますが。

 恐怖に震えあがって、我を取り戻せば直ちに周囲に警告を飛ばしますよ。

 『とんでもない怪物が来るぞ!!!』と。

 『カルロ君は大げさだなぁ』なんて笑う同業者は一人もいませんでした。

 この業界で生き残っている人間が、面白さの怪物を見間違って生き残れるとは思えませんから、当然といえば当然のことです。

 心にAPFSDSをぶち込まれる作品を相手に、『大げさだなぁ』なんて、どう笑えと?

 そんな怪物が、創作という世界に足を踏み入れます。

 エンタメではあるのです。面白くもある。

 こんなのがライバルで新規参入してくる世界でもなければ! なんて時代だ! 売れなかったら、編集部の責任だと思います。それ以外にないです。そういうことを断言できる作品です。

 良ければ、ぜひ、ご一読ください。

小説『汝、暗君を愛せよ』刊行情報

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《2025年8月6日(水)発売予定》

『汝、暗君を愛せよ』

著/本条謙太郎 イラスト/toi8
定価/1,540円(本体1,400円+税)
判型/四六判
レーベル/DREノベルス
発行/ドリコム

ぼくは王として生きる。この豪華な地獄に。

 お飾り社長としての人生に嫌気がさして自ら命を絶った「ぼく」は、異世界の若き王の中へと転生する。しかし彼の王国は巨額の赤字財政と列強の干渉に悩まされ、国内には革命の気配すら漂い始めていた。

 政治的影響力を無視できない妃候補の令嬢たちと、自分よりも明らかに有能な重臣たちに取り巻かれ、無力な異世界人たる彼にできることはあまりに少ない。だが、何とか“上手くやらなければ”生き残れない。

「ぼくの名は、暗愚な君主の1人として残るだろう。永遠に」

 それでもなお、彼は玉座に在り続ける。かつて“投げ捨てた”役割を今度こそ全うするために。

店舗特典情報


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