ゲームやアニメ、漫画の世界には、私たちの心を鷲掴みにする多種多様なキャラクターや設定が星の数ほど存在します。その中でも、ひときわ強烈な印象を残し、時代を超えて愛され続けている存在が、今回ご紹介する“四神”、すなわち青龍(せいりゅう)、白虎(びゃっこ)、朱雀(すざく)、玄武(げんぶ)の面々です!
四神のルーツは、古代中国の神話や、天文学、そして日本の創作物にも大きな影響を与えた思想“陰陽道”にあります。彼らは単なるモンスターではなく、世界の四つの方角を守護する、神聖な「聖獣」です。東を青龍、西を白虎、南を朱雀、そして北を玄武が、それぞれの方角を司っていると伝えられています。
本記事では、筆者が「これが四神か!」と初めてその存在をはっきりと認識した思い出の作品から、現代に至るまで多くのファンに愛される有名作品をいくつかご紹介していきたいと思います。
なお、電撃オンラインでは8月10日23:59まで「四神(青龍、白虎、朱雀、玄武)を初めて知った作品は?」というアンケート企画を実施中。専用のフォームからぜひ回答をお願いします!
四神のルーツは、古代中国の神話や、天文学、そして日本の創作物にも大きな影響を与えた思想“陰陽道”にあります。彼らは単なるモンスターではなく、世界の四つの方角を守護する、神聖な「聖獣」です。東を青龍、西を白虎、南を朱雀、そして北を玄武が、それぞれの方角を司っていると伝えられています。
本記事では、筆者が「これが四神か!」と初めてその存在をはっきりと認識した思い出の作品から、現代に至るまで多くのファンに愛される有名作品をいくつかご紹介していきたいと思います。
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塔のクリスタルを護りし“四天王”『魔界塔士Sa・Ga』
筆者が初めて四神の存在を認識した作品は、1989年にゲームボーイで発売された『魔界塔士Sa・Ga』です!
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/48787/acfa84f583fa2ab433089129564a8c4e8.jpg?x=1280)
本作は、スクウェア(現スクウェア・エニックス)初の携帯ゲーム機向けRPGとして登場し、独自の世界観と自由度の高いシステムで、今なお語り継がれる伝説的なタイトルです。
物語の舞台となるのは、神によって創られた4つの世界。それらは、天へと伸びる1本の巨大な塔で結ばれており、「塔の最上階には楽園がある」という伝説が人々の間で語られていました。
プレイヤーはその楽園の真実を求めて仲間と共に塔を登り、さまざまな世界を旅しながら、塔に秘められた謎とこの世界の真相に迫っていきます。そして最上階で待ち受けるのは、世界の創造主“かみ(神)”との壮絶な戦い。
四神は、その塔のクリスタルを護りし存在として登場。30~40代の方は『魔界塔士Sa・Ga』で、初めて四神の存在を知った方は多いと思います。
本作に登場する“四神”――“げんぶ”、“せいりゅう”、“びゃっこ”、“すざく”は、ゲームボーイ作品らしくすべてひらがな表記。どこかかわいらしい印象を受けますが、その実力はとんでもなく強力。なかでも特に衝撃的だったのが“すざく”です。
“すざく”の体はバリアに覆われていて、こちらの攻撃が通じません。勝つどころか、まともに戦うことすらできず、逃げるしかないという絶望的な強さ。しかもフィールド上にランダムエンカウントで出現するため、不意打ちのように出会うとまさにパニック! 当時、幼い私は泣きそうになりながら逃げ回っていた記憶があります……。
物語を進めると倒せるようになるのですが、前述のインパクトがあまりに強く、いまだに「四神の中で最強で最恐なのは“すざく”!」という印象が根強く残っています(笑)。
本作のラスボスである“かみ”も衝撃的な存在でしたが、個人的にはそれ以上に“すざく”のインパクトが強く、今でも鮮明に記憶に残っています。それほどまでに圧倒的な存在感を放っていた“すざく”は、まさに“四神”という存在を強く意識させられたきっかけであり、本作が筆者にとって“四神”を初めて意識した作品になりました。
浦飯チーム最初の大きな壁『幽遊白書』
1992年10月から1995年1月まで放送されたTVアニメも大ヒットし、ジャンプ黄金世代を支えた『幽☆遊☆白書』。
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冥界の霊界探偵となった不良少年・浦飯幽助が、仲間と共に数々の強敵と戦いながら成長していく物語。霊界、暗黒武術会、魔界編と物語が進展し、激しいバトル、熱い友情、心を揺さぶる別れなどなどすべてが詰まった、魂を震わせる伝説のバトルアクション作品です!
『幽☆遊☆白書』にも四聖獣(しせいじゅう)として、青龍(せいりゅう)、白虎(びゃっこ)、朱雀(すざく)、玄武(げんぶ)が登場します。
魔界の一角にある“迷宮城”を本拠地とする“四聖獣”。人間界への移住を企み、霊界に対して“魔回虫(まかいちゅう)”という寄生虫を人間界に放ち、人々を操って街を混乱させるという脅迫を行うという……卑劣かる強力な妖怪たちです!
ちなみに、四聖獣を止めるために霊界探偵・浦飯幽助は、桑原和真、蔵馬、飛影と共に“迷宮城”へと乗り込みます。このエピソードは、4人が初めてチームとして共闘する展開であり、いわば「浦飯チーム」結成のきっかけとなる重要なストーリー。
この先の物語にも深く関わる、シリーズ屈指のターニングポイントとなっているので、幽遊白書を観ていた方にとって四聖獣はかなり印象に残っていると思います。
幽遊白書に登場する四聖獣は、見た目も戦闘スタイルもかなり個性的で、浦飯チームとの個性と能力を活かして戦う戦闘は今見ても、アツく楽しいエピソードです。ちなみに筆者は朱雀がカッコよかったのでめっちゃ好きで……四聖獣を応援していました(笑)。
今思うと、『魔界塔士Sa・Ga』も『幽☆遊☆白書』も“朱雀”が強キャラ設定になっていましたね!
アツい相棒として登場『爆転シュート ベイブレード』
タカラより発売された玩具“ベイブレード”を題材にした、ベイブレードバトルで世界一を目指す少年たちの物語を描いたメディアミックス作品『爆転シュート ベイブレード』。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/48787/a8798149f112c71908d5fdd55fc886d2f.jpg?x=1280)
本作に登場する四神は、妖怪やボスキャラとしてではなく、主人公たちのベイブレードに宿る伝説の“ビットチップ”の聖獣として描かれています。
単なるパーツや動力源ではなく、各キャラクターの心と強く結びついた“相棒”のような存在であり、物語を通じて共に成長していく関係性が印象的。ベイブレードを通じて聖獣と心を通わせる、そんな夢のような設定が、当時のキッズたちの心を強く掴んでいました。
『魔界塔士Sa・Ga』や『幽☆遊☆白書』では敵や障害として立ちはだかる“四神”ですが、本作では“仲間”として登場するのが大きな特徴です。
しかも、それぞれの聖獣が宿るベイブレードは玩具として実際に手に入れることができるため、青龍、白虎、朱雀、玄武のどれを選ぶか、子どもたちは本気で悩んだはずです。
まさに“四神”という存在に、自分自身の意思で向き合うきっかけをくれた、特別な作品といえるでしょう。
ちなみに筆者はここでも、朱雀が宿る“ドランザー”を購入し、持久型に改造してプレイしていました!
その他の“四神”たちは?
ここまでにあげた作品以外で、四神が登場する有名作品といえば『ふしぎ遊戯』だと思います。
『ふしぎ遊戯』の世界は、“四神天地書(しじんてんちしょ)”という一冊の古い本の中に広がっており、そこには四つの国が存在し、それぞれが東西南北の守護神(四神)に守られています。
しかも、この書物を読んだ者は物語の世界に引き込まれ、四つの国のいずれかの“巫女”として守護神を召喚する力を得る……という設定があり、あらためて読み返すと、少女の心をくすぐるワクワク感に満ちた夢のある世界観だと実感させられます。
『ふしぎ遊戯』に登場する四神は単なる“神”としてではなく、それぞれの巫女たちの人生に深く関わり、運命を大きく動かす存在として描かれています。特に朱雀と青龍は物語の核心に深く関わっていたこともあり、幼い頃に読んだ記憶として強く印象に残っている方も多いのではないでしょうか。
あと個人的に印象深かったのは、2019年4月1日に放送された『ポプテピピック TVスペシャル』です。この作品はテレビ放送やネット配信など複数のメディアで同時に配信されましたが、なんと視聴する媒体によってキャストが異なるという、SNSを大いにざわつかせた異例の企画でした。筆者自身もリアルタイムで視聴しながらSNSを見ていて、「あれ? 友人が言っている声優と自分の聞いている声が違う?」と困惑したのをよく覚えています。
このスペシャル版には、それぞれ異なるキャストが起用された全4種類のバージョンが存在し、“青龍ver.”、“朱雀ver.”、“白虎ver.”、“玄武ver.”と、実は四神の名が冠されたネーミングになっていたことを知らない人も多いのではないでしょうか!
他にも、『麻雀格闘倶楽部』や『鉄拳7』ではランクマッチの段位や称号にも四神の名が使われていたりと、キャラや設定以外にも結構使われています。
「詳しくは知らないけれど、名前はよく聞く」――そんな存在として、多くの創作作品に登場してきた“四神”。この機会に、青龍・白虎・朱雀・玄武について調べてみたり、自分の“推し四神”を見つけてみるのも楽しいかもしれません。今後どんな作品でどのように描かれるのか、そして筆者は再び朱雀推しになるのか……これからの展開にも期待したいところです!
■「四神を初めて知った作品は?」アンケート