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インティ・クリエイツ新作『魔女ガミ』は美しさ×妖しさ×狂気のダークファンタジー。演出のハイセンスっぷりと手ごたえが伝わる“第一幕”を先行プレイ

文:sexy隊長

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 インティ・クリエイツより2025年10月30日に発売予定の『魔女ガミ-The Witch of Luludidea-』は、インティ・クリエイツの30周年記念プロジェクトとして発表された“新感覚ガールズスラッシュアクション”です。

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 PVをひと目見ただけで伝わる、妖しくも美しい世界観。そして、画面狭しと駆け巡る、圧巻の超高速スラッシュアクション。ビジュアルにもアクションにも魅力がこれでもかと詰まった作品です。

 先日はその体験版レビューをお届けしましたが、今回は、その続きとなる“第一幕”をプレイすることができました。

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 体験版で感じた謎めいた物語の片鱗が少しずつ明らかになり、同時にアクションはさらに本格化。本作の持つポテンシャルの高さを改めて感じさせる、非常に濃密なプレイ体験となりました。

 今回はその“第一幕”で待ち受けていた衝撃の展開と魅力、手ごわかったボスたちとの激闘の様子を、インティ・クリエイツ担当ライター・sexy隊長がお届けします!

※本記事はインティ・クリエイツの提供でお送りします。

記憶喪失の真相、そしてさらなる謎へ。“アラディア”が明かす真実で“シロハ”もプレイヤーも惑わされる!

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 体験版でもプレイヤーを強烈に惹きつけた、謎多き女性“アラディア”。本作の“第一幕”でも彼女は登場し、物語は一気に大きく動き出します。

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 主人公“シロハ”が記憶を失っている原因は、アラディア自身によるもの。彼女はシロハの記憶を切り裂き、“追憶譜(レカルタ)”と呼ばれる断片へと変えてしまいました。

 そして、その欠片は悪夢と幻想の世界“オルケスグラ”に散らばり、強力な“マジョガミ”たちが所持していることも判明します。

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 つまり、シロハが自らの記憶を取り戻すには、次々と立ちはだかるマジョガミを倒し、断片を回収していかなければならない。これは単なる旅ではなく、過酷な宿命そのもの。プレイヤーはそんなシロハとともに、記憶を巡る果てしない戦いへと身を投じることになります。

 ただアラディアは、体験版で遊べたストーリー内で「そんなにして記憶が欲しいのかい?」、「原因を作ったキミの! この忌まわしい記憶を!」といった、意味深で不穏な言葉をシロハへ突きつけています。

 まるでシロハが求める“記憶”こそが、新たな絶望を招くものなのではないかと暗示するかのように……。

 その挑発は、彼女が敵なのか味方なのかすら判然としない不気味さを一層際立たせます。

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 はたして、記憶の奪還は希望への道なのか、それともさらなる絶望の始まりなのか。アラディアの存在は謎を解くどころか、むしろ物語をより深みへと導いていきます。

 「早く真実を知りたい」という渇望を強烈に植え付ける……それがアラディアという存在の魅力であり、同時に恐怖を感じました。

蟲と影が蠢く幻想的な“洋館”ステージ

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 今回シロハが足を踏み入れた舞台は、不気味さと美しさが絶妙に混じり合う“洋館”。ここも幻想世界“オルケスグラ”の一部として構成された空間です。

 足を踏み入れた瞬間から、得体の知れない妖しい気配に包み込まれており、前回の体験版のステージとはガラッと印象が違います。

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 アートを担当する夏目裕司氏の手で、退廃的かつ色彩豊かなダークファンタジーの世界が見事に描き出されています。

 特に印象的なのは、館全体に散りばめられた“蟲”のモチーフ。壁の装飾や家具、さらには敵キャラクターのデザインにまで細かく組み込まれ、それらが不穏な空気を一層濃くしています。

 美しさの中に潜む昏さ、そのバランス感覚はまさに匠の仕事です!

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 ステージ構造も実に凝っており、ただ一直線に進むだけの単調な構成にはなっていません。

 館内に張り巡らされた無数のドアを通じて先へと進む探索形式ですが、予測を覆すような体験が待ち受けています。

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 敵の攻撃によって別の場所に吹き飛ばされたり、このドアって入って良かったのかな……? と、常に不安と緊張を抱えながらの探索となります。

 まるで出口の見えない無限回廊に囚われたかのような錯覚に陥り、進むだけでドキドキ。さらに各部屋にはアイテムが配置されており、見落として素通りしてしまうルートも存在します……探索のしがいがありますね!

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 物語が進むと後半で突如、ある事件をきっかけに館全体へと炎が放たれます。燃え盛る蒼き炎が新たなギミックとして立ちはだかり、シロハの行く手を容赦なく阻むのです。

 迫りくる炎の合間を見極め、一瞬の隙を突いて駆け抜ける、そんなスリリングなアクションが求められることで、ステージの難易度は一気に跳ね上がります。

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 体験版で抱いた印象とはまるで違う“過酷さ”と“歯ごたえ”がそこにあり、本作が単なる雰囲気ゲーではなく、緻密に作り込まれた高難易度アクションゲームであることを改めて思い知らされました。

 探索と戦闘、そして環境の変化。最後まで緊張の糸から解放してくれない。強く記憶に残るステージになっています!

妹への想いが蒼炎とともに燃えさかる! 炎の魔女“マキシ(声:ファイルーズあい)”が熱すぎる

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 洋館を探索する中でシロハが出会うのが、行方不明になった大切な妹を捜すため、オルケスグラに単身乗り込んできた炎の魔女“マキシ”。

 彼女はまさに“姉貴分”といった感じで、非常にアツいキャラクターです。

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 黒衣の魔女の姿をしたシロハを目にした瞬間、マキシは彼女こそが妹をさらった“黒衣の魔女”だと断定。事情を聞く耳すら持たず、激しい怒りをぶつけてきます。

 シロハは、マキシが探す相手がすでに倒したマジョガミ“カルマ”だと察し、必死に説明しようとしますが……その声は届かず。

 激情に燃えるマキシは容赦なく襲いかかり、ここから本ステージの中ボス戦が開幕します。

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 血気盛んな彼女らしく、その戦闘スタイルはまさに“炎の暴力”。蒼炎を纏い、弾幕のように繰り出される炎の攻撃は圧巻で、猛攻を避けるだけで精一杯でした。

 まともに反撃する隙すら見つけるのは難しく、ひたすら炎の猛威に耐え、わずかなチャンスを突いて攻撃を叩き込む、手に汗握るバトルが楽しめます。

 ファイルーズあい氏の熱演も相まって、彼女の激情がヒシヒシと伝わってきました。

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▲蒼炎をまとい、荒々しく攻めてくるマキシ。その強さは本物です!

 さらに、この戦闘で彼女が放った炎が館を大火事へと変貌させる仕掛けになっており、シナリオとゲームプレイの一体感を強く感じられました。

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 なお、公式のX(旧Twitter)では、どうやらマキシはアラディアに騙されているらしい、という情報も……?

 彼女もまた、この世界の被害者の一人なのかもしれません。

ご奉仕と狂気のメイド“セミ(声:愛原ありさ)”の影絵バトルは必見!

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 洋館ステージのマジョガミであり、ボスとして待ち構えるのは、奉仕のマジョガミ“セミ”です。メイドさんのようですね。

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 初登場時は「私はこの館の主ではなく、ただのメイドですので……」と淑やかに振る舞う彼女。

 しかし物語が進むにつれてその姿は豹変し、館を支配するかのような狂気をまとった存在へと変貌していきます。その過程で何が起きたのかは……ぜひ製品版で確かめてみてください。

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 セミの特徴は、丁寧な淑女言葉とネットスラングのような言葉を交えた挑発的な言動が同居していること。上品さと狂気のギャップが強烈で、恐ろしいはずなのにどこか憎めない魅力を持つキャラクターです。

 演じる愛原ありさ氏の怪演も光り、セミの“激ヤバ”な個性を余すことなく表現しています。

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 ボス戦では、“蟲”の影を操るユニークな戦法で翻弄してきます。セミ本人の動きは(インティ・クリエイツさんの作品にしては珍しく)緩やかですが、影の軍勢に囲まれると一気に窮地に追い込まれます。油断して攻撃を続けると、集中砲火であっという間に瀕死に追い込まれること必至。

 筆者のように“歯茎剥き出しゴリ押しスタイル”では大苦戦を強いられます。冷静に動きを見極める、戦術的なプレイが求められるボスでした。

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 そして何より注目してほしいのが、戦闘演出の美しさです。まるで“影絵”の舞台のように幻想的なビジュアルで戦いが展開され、その光景はもはや芸術の域。

 初報が出たときにも思いましたが『魔女ガミ』、ビジュアルがあまりにも強すぎませんかね?

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 シロハと影が分離する演出は圧巻で、本作のアート表現のこだわりが凝縮された必見のシーンと言っても過言ではないはず。

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追加されたシロハのアクションやギミックをご紹介!

疾走

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 “疾走”はその名の通り、低い姿勢でダッシュを繰り広げる秘技。

 「なんで本作はダッシュがないんだろう?」と疑問に思った方も多いと思いますが、第一幕で入手できます!

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 しかも、疾走中にジャンプすることで“疾走跳躍”となります。

 ジャンプの飛距離が大幅に伸びるので、より疾走感のあるアクションが楽しめるように。

魔法陣:瞬間移動

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 洋館での最重要ギミックといえる“魔法陣:瞬間移動”。この魔法陣を起動させると、縦や斜め方向へと瞬時に移動が可能になります。

 加えて瞬間移動中は敵の攻撃などを無視して通り抜けられるので、蒼き炎のギミックを抜けるのに大活躍!

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 しかし魔法陣の効果が切れるか、地形に張り付くと瞬間移動ではなくなってしまい、場合によっては火の海にダイブするようなことにも……(何回かやらかしました)。

魔法陣モドキ

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 魔法陣を起動させると“乱戦”が発生してしまう偽物の魔法陣、“魔法陣モドキ”がトラップとして登場するので要注意です!

幻覚

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 “幻覚”をもたらす敵は正面からの攻撃が効かないため、秘技“疾走”で背後に回り込んで攻撃する必要があります。

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 多少手間はかかりますが、複数出現すると攻撃の方向を見極めにくく、意外と厄介な相手になるので要注意です!

紙隠れ

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 敵が繰り出す“紙隠れ”は要注意の術です。

 発動中は標的カーソルが手下へと吸い寄せられ、本命の敵を狙えなくなってしまいます。

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 突破のカギはシンプルで、まずは手下をすべて倒して“紙隠れ”を解除すること。

 さらに、魔法紙の“溜めどき”と“使いどき”を見極めながら攻撃を繰り出せば、一気に形勢を逆転できます!

対策:vsセミ

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 これらのチュートリアル的な説明は“助言”の項目で確認できますが、本作のユニークな点は、その内容がプレイの進行に合わせていつの間にか増えていくことです。

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 今回のボス戦であるセミへの対策も、しれっと助言に追加されていました。

 行き詰まったときに目を通せば、思いもよらぬヒントや攻略の糸口が見つかるかもしれません。

高難度アクション含めて進めるほどどんどんクセになる!


 今回の先行プレイで、シロハの記憶にまつわる核心が少しずつ明かされ、『魔女ガミ』という作品の全体像がより鮮明に見えてきたのが面白いところだと感じました。

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 体験版から感じていた、先が気になって仕方がないミステリアスなストーリーはさらにプレイヤーをぐいぐいと引き込みます。

 そして、本格的な高難易度アクションへと進化したゲームプレイは、アクションゲームファンも唸らせるほどの歯ごたえと達成感を与えてくれました。“死にゲー”などに惹かれる方もぜひ遊んでほしいです!
 
 何より、夏目裕司氏が描く唯一無二のアートスタイルと、こだわりの詰まったボス戦の演出が見事に融合しており、ただのアクションゲームに留まらない、一つの“作品”としてのクオリティを確立しています。

 美しいダークファンタジーの世界に浸りたい方、骨太なアクションゲームに挑戦したい方、そして先の読めない物語にハラハラしたい方。そのすべてを満足させてくれるであろう『魔女ガミ-The Witch of Luludidea-』。発売が今から待ち遠しい、期待の一作です!

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