みなさんこんにちは。TGSが終わって一週間が経つのに全然落ち着かない今日このごろ。TGS終わったら好きなだけゲームが出来るって言ったじゃない! おとなって嘘つきね。そんな忙しない毎日でもゲーム時間はしっかり確保のやりくり上手オッシーがスタッフコラム18回目をお送りします。
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このコラムでは、狂ったようにプレイしている日々のゲーム体験や、ゲーム以外の趣味である映画鑑賞などで摂取したエンタメコンテンツを、短文レビュー形式でお送りしています。今回はゲーム編と映画編。ネタバレ注意!
ミッシングリンクを埋める短編かと思いきや普通にフルゲームだったでござる
タイトル:『ダイイングライト:ザ・ビースト』
プレイ状況:PS5版 クリア済み
『ダイイングライト』シリーズの最新作。『ダイイングライト2』の続編かと思いきや、『1』と『2』の間を埋める話なのね。『1』主人公のカイル・クレインが主人公。
カイルは『1』のラストからどうなってたんだと思いきや、何やらヤベーやつに捕まって凄惨な人体実験されていたらしい。まあウイルス抗体もバリバリあるし、明らかに他の人間より強かったしね。残当。
この実験の主導者がバロンというインテリ風のオッサンで、なんでもこの地方を牛耳っているらしい。最初出てきた時は単なる科学者かと思っていたので、いきなりのラスボス扱いにちょっと戸惑う。
プレイ状況:PS5版 クリア済み
『ダイイングライト』シリーズの最新作。『ダイイングライト2』の続編かと思いきや、『1』と『2』の間を埋める話なのね。『1』主人公のカイル・クレインが主人公。
カイルは『1』のラストからどうなってたんだと思いきや、何やらヤベーやつに捕まって凄惨な人体実験されていたらしい。まあウイルス抗体もバリバリあるし、明らかに他の人間より強かったしね。残当。
この実験の主導者がバロンというインテリ風のオッサンで、なんでもこの地方を牛耳っているらしい。最初出てきた時は単なる科学者かと思っていたので、いきなりのラスボス扱いにちょっと戸惑う。
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なんやかんやで脱出したカイルはバロンへの復讐の為、他の実験体キメラを狩ってその血を注入することでビーストパワーを手に入れる為に冒険する~的な話。
バロンが最後はウェスカー的な感じで、自分にウイルスラブ注入で、でかつよになるんで結果オーライではあるんだけど、その時点ではただの悪巧みオッサンなので、別にキメラパワー集めなくても倒せるんじゃないかと思わなくは無い。でもゲーム的にもドラゴンボール的にも力を集めて巨悪倒したほうが楽しいっしょ! ってことでおk。
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ゲームとしては『2』をさらに進化させた感じでなまら面白い。ゾンビが強すぎる&多すぎる感はあるが、スキルや武器アップグレードを経て、物資も充実してくるとなぎ倒せて楽しい。目玉のビーストモードはかなり強いが、ゲージが溜まると自動発動なのが制御できない感じで良かった。まあ後半は制御できるようになるけどね。徐々に暴走する力をコントロールできるようになってる感があってそれはそれで良き。
『2』の大型DLC扱いだと思っていたので、短編かなーと思っていたら、普通にフルゲームサイズでびっくり。『エルデンリング』の大型DLCくらいのボリューム。つまり本編ぐらいのサイズのマップ探索がある。車が無いと移動しんどいくらいの広さだが、肝心の車は燃料がねーわゾンビ轢いてるとすぐにぶっ壊れて爆散するわであんまり使えない。後半はフックショットも手に入るけど、独特の慣性で『スパイダーマン』ごっこするほどでは無いんだよね。なので、結局お得意のパルクールで広大なマップを駆け回るのだった。まあそれが楽しいんだけどね、『ダイイングライト』ならでは。
銃器は相変わらず空気なので、基本的には近接武器で殴りまくるゲーム性。武器は耐久度があって使い続けることはできないものの、次々手に入るので無問題。後半に手に入るスキルで耐久度減少軽減出来るし。今日も斧やらなんやらでゾンビを首チョンパしまくるカイルさんマジ前作主人公。ビーストモードだとリアル(ソンビの四肢を)ちぎっては投げちぎっては投げできる。マジモンのビーストやで。
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ストーリーも復讐劇でシンプルなものの、『ダイイングライト』っぽい裏切りや感染者とのやりとりなど、ゾンビもの好きなら大好物な感じのエピソード多し。つーか裏切るヤツ多くね? 片手で収まらないくらい裏切られた気がするんだが。
主人公のカイルも復讐に燃えるダーティーなイメージだが(プレイヤーの選択にもよるが)、結構いい奴なんだよね。ビーストになってもそこまで理性は失わないし。『デイズゴーン』もそうだけど、回りのやつがヤベーやつすぎると、反動で主人公がまともに見えてくるのはある。
『ダイイングライト』は最後の方で主人公の能力が限界突破するケース多いけど、今作は主人公も強いけど、最終的に広範囲ゾンビ乗っ取りオバサンまで出てきてカオス。つーかこのオバサンだけでよくね? 味方で良かった。
最後に、『2』主人公のエイデンも出てくる。実際は途中から出てくるけど、ずっとビースト状態だったから気づかなかった。というか名前出てくるまで『2』の主人公忘れてたわ。ということで、『1』と『2』の間を繋ぐミッシングリンク的な作品だったのね、これ。カイルとエイデンの共闘もあって熱い展開。こんなんみんな好きでしょ。
あとシリーズファンにはお馴染みの、カス&無能組織のGREも最後にしっかり出てきて無能っぷりを披露して帰っていくので安心。案の定、バロンたんもGRE卒業生だってよ。ホントにろくなヤツいねー組織だな。
ドアを開ければ半裸の男
タイトル:『No, I'm not a Human』
プレイ状況:Steam版にてプレイ 1エンドのみクリア
インディーホラー配信にてプレイ。デモの時点でかなりの話題だったインディーゲーム。
地下から生えてくる人間に化ける異形を戸口で選別するゲーム。終末的な世界観がグッド。死んだ人間が戸口に立つのは映画『ペット・セメタリー』思い出した。映画『ノイズ』とかもそうだよね。人間かそうでないかを見分ける系映画。
プレイ状況:Steam版にてプレイ 1エンドのみクリア
インディーホラー配信にてプレイ。デモの時点でかなりの話題だったインディーゲーム。
地下から生えてくる人間に化ける異形を戸口で選別するゲーム。終末的な世界観がグッド。死んだ人間が戸口に立つのは映画『ペット・セメタリー』思い出した。映画『ノイズ』とかもそうだよね。人間かそうでないかを見分ける系映画。
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てっきり、戸口に立つ来訪者を『ペーパープリーズ』みたいに選定するゲームかと思ったら、ちょっと違った。どっちかというとシングルプレイ人狼というか『グノーシア』に近い。
家に招き入れるかどうかがまずひとつありつつ、家に入れたあとも、異形かどうかをチェックすることができる。チェック項目はテレビニュースで追加されていくが、その真偽が不明なところも終末っぽくてよい。例えば、目が充血してたら異形、みたいなニュース情報が流れてきて、来訪者をチェックするんだけど、それが異形の証明なのか、ただ単に体調悪いのかは分からないのよ。
疑わしきはショットガン、で撃ち殺すこともできるんだけど、結果的にそいつはシロで、一晩経ったら他の住人が殺されていたりね(人狼系なので、異形をほっておくと人間を殺してしまう)。
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他にも、終末ならではの宗教家や、異形組織(?)の幹部的な人が戸口にきたりする。主人公の家は観光スポットなのか? 大人気すぎない?
独創的なアイデアも含め、非常に楽しいインディーゲームだった。
まあ『グノーシア』もそうだったけど、途中で推理するのめんどくさくなってテキトーなヤツ撃ち殺すんだけどね。「歯が白いのは異形ってテレビで言ってた! 死刑!」みたいな。芸能人は皆殺しやんけ。「芸能人は歯が命」つってな。今の若い子は知らんか……。
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■電撃インディー配信のアーカイブはこちら
お次は映画編。超ネタバレ注意!
ウミガメのスープかと思ったらマルチバースだった
タイトル:映画『火喰鳥を、喰う』
KADOKAWAホラー文庫で評判だったけど未読だった本作が実写化されるということで映画館で初日に視聴。タイトルだけだとまったく内容が分からない。なんなら最初は異世界グルメモノかと思っていたくらい。『トリコ』みたいな。
ヒクイドリはドラクエでもモンスターになってるくらいの強キャラ動物だからね。キック力が強すぎるらしいよ。子供向けの危険生物の本で読んだ。そんな知識で見たのだが、ホラーというか、SFというか、ミステリというか……なんともジャンル分けしづらい作品だった。
ホラーとして見ていたからか、戦時中の話が出てきて、これきっと『ウミガメのスープ』的な話だろうと思っていたら、それはそうなんだろうけど、そこは主題じゃないのね。どちらかというと、マルチバース同士がそれぞれの世界線の存亡を賭けて戦う話。マジでタイトルからは一ミリもそういう話だとは思わなかったので、びっくりした。
正直、ホラーとしてはそんなに優れているとは思わなかったのよ。だってよくある感じじゃん。死んだはずの人が生き返って害をなす、みたいな話はね。キーマンっぽい北斗も終始うさんくさくて、なんかラノベとかに出てきそうなキャラ造形だな~と思って、あんまり入り込めなかったのね、途中までは。
ぐぐっと引き込まれたのは、中盤からの、存在が消えていくところから。ヒロインの弟が存在ごと認識できなくなったり、おじいちゃんが死んだことになってたり、記憶が改ざんされていく。正確には、記憶が改ざんされるのではなく、別の世界線に侵食されていくのね。その仕組み(というか世界観設定)が分かってからは、かなり面白くなっていく。キーマンの北斗も主人公から見るとヴィラン的なポジションなんだけど、ある意味では一番主人公的な役割というか……愛のための自己犠牲だからね。しかも自分じゃなくて、別世界線の自分の為に。よーやるわ。
最終的には、漫画『ぼくらの』じゃないけど、自分の世界線を守るための戦いなわけ。自分の死ではなく、存在自体を賭けて戦う。負けたら存在ごと消されるリスク。その設定の上で、「自分じゃない自分が」ヒロインと添い遂げるために行動する執着と、いまいち執着の無い主人公のバトル。最後に主人公も覚醒したかに見えたけど、結局どうにもならんかったね。
ただ、映画版の最後は個人的にはイマイチだった。無理にラブストーリー仕立てで、記憶を失った男女二人が最後出会って……みたいな。『君の名は。』かよ。正直これは蛇足だったと思う。
ホラーとしては北斗の「ぼくはずっとこうなればいいと思っていたんだ」の部分で締めればよかったのにな~と思ってた。そして映画を観終わったあとに、原作との差異を調べていたら、原作は上記の北斗のセリフで終わるらしい。これだよこれ、やっぱりそうだよね! ってなった。原作では、主人公は存在ごと消されてしまったので、そもそも記憶を失って天体観測所で働いている設定も無し。だって幼少期に事故で死んだ世界線だもんね。
なので、映画は変に悲恋ラブストーリーみを出しちゃったのが残念だった。原作の締め方がベストやろがい。まあ主人公の最後の覚醒(執着)がまた別の世界線を生んだと解釈出来なくもないけどさ。まあそれでもイマイチだったかな。
ちゃんと原作読めという話ですな。みんなも読もう。弊社(KADOKAWA)に貢献しよう。
映画『火喰鳥を、喰う』、本日公開!
— 月刊「シナリオ」 (@gekkanscenario) October 3, 2025
・「シナリオ」11月号(本日発売)では、シナリオ全文掲載!
・映画評論:近藤希実――「じわじわと現実が塗り替えられていく恐怖」
極上のミステリー&ホラーを、ぜひシナリオでも体感してください。#火喰鳥を喰う #シナリオ pic.twitter.com/rpI4XKkE19