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『NINJA GAIDEN 4』製品版レビュー:シリーズを遊び尽くしたライターでも苦戦するほどの苛烈なニンジャアクション最新作。最速で最善手を打つ駆け引き、スピード感が癖になる

文:シュー

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※『NINJA GAIDEN 4』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。 ※18歳未満の方は購入できません。

 コーエーテクモゲームスのTeam NINJAとプラチナゲームズによる共同制作で開発が進められている、Xbox Game Studiosより10月21日に発売される『NINJA GAIDEN 4』。

 ここでは、本作の製品版レビュー記事をお届けします。

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 発売前に行われたメディア体験会でのレビューも公開中です。そちらでは、シリーズ特有のスピード感や"滅却"のほか、武器の変質させる"鵺の型"についての触れています。

SF的な世界観のあるステージクリア型アクション【NINJA GAIDEN 4レビュー】


 忍者らしい疾風のごとき素早さと烈火のごとき連撃で敵を次々と"滅却"していくスピード感が特徴のニンジャアクションシリーズ『NINJA GAIDEN 4』。今作もやはり、というかシリーズならではの容赦ない敵の攻撃の苛烈さの感覚は変わっていません。手心なし!!

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 ゲームはステージクリア&評価制を採用した、各ステージごとの目標を達成orボスの撃破でクリアとなるオーソドックスなアクションゲーム。物語は黒龍の瘴気によって妖魔が蔓延する東京を舞台に主人公のヤクモが奔走するという始まりとなっています。

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 世界観は東京が舞台ですが、きらびやかな看板や端々の技術力のほか雨が降り続ける薄暗い東京の雰囲気も相まってSF感強めに演出されているのが特徴。コンクリートジャングル以外にも神社が祀られている山道で戦ったりと、シチュエーションもさまざま。ロケーションに合わせた妖魔たちも出現するなど、細かな部分にも力が入っています。

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 ゲームの進行はとてもシンプルで、要所要所で出てくる敵を全滅させて先に進みます。そして、倒した際に得られるリソースを使って新しい技を習得し、アクションを拡張していく流れ。メインストーリーに応じて新しい武器が増えたり、風に乗って滑空できるアイテムなど進行ルートが増える要素が解禁されていきます。

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 言葉にするととても単純ですが、実際は容赦ない敵の攻撃に神経を研ぎ澄ませながら、スキを見てバッサリしていく緊張感と判断力が磨かれるゲームでもあります。

最善手を打つ駆け引きと試行錯誤がたまらない【NINJA GAIDEN 4レビュー】


 本作のアクションの多くは1対1に特化したコンボアクションが主体で、広範囲の敵を一気にぶった斬れる攻撃はそう多くはありません。ですが敵は大量に出現し、四方八方から容赦なしに攻撃してくるため、自身が攻撃しつつも敵の攻撃を見切る判断力がかなりな重要なバランスになっていると感じました。

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 そして忍者は案外やわらかく、ゴリ押しで倒せるほど簡単なゲーム性ではないということです。近接攻撃をしてくる敵もいれば、ミサイルランチャーをぶっ放してくる敵もいる。遠くから術を使用してくる妖魔が鬱陶しいですが、手前の敵が通してくれない。なんてシチュエーションは数多く見ました。そういう戦況を判断して、即座に対応していくのが楽しいのです。

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 敵をバッサリする爽快感がありながらも、そのためにどう最善手を打つか。そこを考えながらキャラを動かしていくアクションの組み立て、駆け引きが個人的に面白い部分だと思っています。むしろそうしないと簡単にやられてしまうし、戦況を打破する手段が見付けられない。あれこれ試してうまく行ったときの爽快感、達成感は難しさがあるからこそでしょう。

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 実際、歯応えはかなりあります。アクションゲームは数多くプレイしてきたので自信を持っていましたが、難易度NORMALで始めたものの序盤からボロボロ。使えるアクションや武器、コンボが少なかったこともあり、いったん難易度HEROにしてメインストーリーを進めながらNORMALでも安定して戦えそうなほど戦力が整ってきたら難易度を戻すということをしていました。

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 NORMALでも敵の攻撃による被ダメージがかなり大きいので、避ける瞬間や対応策を知っていることが前提な感じがしました。ゲームを進めてアイテムを集めていけばHPの最大値も増えていきますし、装飾品によるステータス強化もあるので、よくある序盤のすっぴん状態がいちばんツラく、徐々にラクになっていく感覚があります。

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 そういう意味では本作においては、HEROで流れをつかんでからNORMALに再挑戦するのも悪くない選択。『NINJA GAIDEN』というゲームのスピード感や敵の攻撃のテンポ感に自分がしっかりアジャストできてから立ち向かっていく。それくらい敵に容赦がありませんが、同時にこれくらい歯応えがあるから楽しいと思える部分でもあります。

 単純に難しいだけでなく、戦略を組み立てる余地があるから『NINJA GAIDEN』だなぁと。脳内の最適な動きを再現するためにムダを削って理想に近づいていく、完璧な忍者ムーブができたときの爽快感はほかには代えがたいですね。

ボス戦の緊張感はやり応え抜群!!【NINJA GAIDEN 4レビュー】


 個人的に楽しかったのは新しい武器を獲得したときと、やはりボス戦。多数の敵に警戒を広げなければいけない道中と違って、ボス1体の動きを見切る楽しさ、対応していく楽しさがボス戦にはあります。とくに1対1の戦闘に特化しているので、ボス戦の組み立てはケタ違いに楽しい瞬間です。

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 単純な攻撃のガードから始まり、弾き返しや追撃。敵のガード不能攻撃をつぶす"崩撃"などで徐々に反撃のチャンスを広げていく。ボスの攻撃パターンも多いのでカウンターだけを待つわけにはいかず、しかもカウンターが成功する猶予時間が短い短い! 一瞬でも考えたら負けなので、敵の予備動作をしっかり頭に入れて何度も挑戦していくあの感じは、道中の雑魚敵とはまた違う楽しさがありました。

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 道中には寄り道もかなりあり、ちょっとしたサイドクエストなものから貴重なアイテムの取得。コンプリート癖のあるゲーマーとしては1周目から寄り道しまくりなので、ミッションのクリア時間がいつも最低スコアに……。このへんは割り切って遊んでいましたが、いずれは全ミッション最高ランクでクリア! なんてやり込みにも挑戦したくなりますね。

 ネタバレを避けたいので多くは語れません。しかし、『NINJA GAIDEN』らしいスピード感のあるアクションや歯応えのある難易度は一切変わりませんし、"弾き返し"や"崩撃"、”鵺の型”などアクションの選択肢も多く、読み合いの楽しさも格段にアップしたことはハッキリと断言できます。

 一瞬の判断ミスが死につながる緊張感と刹那の"滅却"による爽快感が表裏一体となった、本作からしか得られないニンジャアクション最新作『NINJA GAIDEN 4』をぜひプレイしてみてください。

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