TVアニメ『キングダム』第6シリーズ7話“陥落の武器”の感想をお届けします。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/58032/a4efdd2f969559e8b1c92e99f32ded48e.jpg?x=1280)
鄴を落とすための奇策、その全容が明らかに。こんな作戦を思い付く王翦が怖すぎる【キングダム】
趙の国門である列尾(れつび)を電光石火の勢いで攻め落としたものの、李牧(りぼく)によって“あえて脆弱に作られた”この城では鄴(ぎょう)攻めの兵站を確保できないと知り、窮地に陥る秦軍。河了貂(かりょうてん)に王賁(おうほん)、蒙恬(もうてん)までもが撤退を視野に入れるなか、総大将の王翦(おうせん)が取ったのは、列尾を捨てての進軍でした。
兵法とかまったく知らない僕ですら思いますよ。それはあまりに無謀だろうと……。しかも王翦、なんの前触れもなく鄴の周辺にある小城を攻め始めるもんだから、見ているこっちとしては大混乱。さらには、落とした城を即座に捨てて次の城へと向かうって、え? どゆこと???
兵法とかまったく知らない僕ですら思いますよ。それはあまりに無謀だろうと……。しかも王翦、なんの前触れもなく鄴の周辺にある小城を攻め始めるもんだから、見ているこっちとしては大混乱。さらには、落とした城を即座に捨てて次の城へと向かうって、え? どゆこと???
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/58032/a3fb5ed13afe8714a7e5d13ee506003dd.jpg?x=1280)
王翦があまりに淡々と事を進めようとすることもあり、「え、この真意を理解してないのはもしかして見てる僕だけなのか?」と不安になりましたが。ここでちゃんと信が「こんな事やってる場合なのか? 一刻も早く鄴へ向かうべきなんじゃねえか!?」と口にしてくれて、ちょっとホッとしました。
だよね、みんな分かってないよね? その場にいるほとんどの人間が聞きたくても聞けないことを聞いた信に対し、蒙恬が思わずこぼした「バカの特権」という一言には、ちょっと笑ってしまいました。
ここまでガッツリ質問されておきながら、細部までしっかりと説明はしないあたり、王翦もかなりクセが強い。自分たちの頭で考えろってことなんでしょうけど、個人的にはもっと報連相はしっかりしてくれと思わなくもないです(笑)。息子である王賁の苦労も察してあまりある……。
さておき、王翦の狙いは兵糧の奪取や拠点としての足固めといった真っ当な戦略ではなかったところは面白かったですね。その狙いに真っ先に気づいた羌瘣(きょうかい)が、策の事を「イナゴだ」と形容したのも納得。これはさすがの李牧ですら思いつかったのも頷けます。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/58032/af99687dd719c4e8bc6a39e946c3d9ef7.jpg?x=1280)
未見の方のためにこれ以上のネタバレは避けますが、ぶっちゃけかなりガチで勝ちに来てますね、王翦将軍。思ってた以上の切れ者でめちゃくちゃ頼もしいし、血も涙もない戦略にはゾッとする部分もあります。だってこの作戦、趙軍はもちろん秦軍もめちゃくちゃ消耗するのは間違いなさそうですからね。ぶっちゃけ敵に回したくない反面、味方にするのも怖すぎる……。
次回以降はかなり泥沼の戦いになりそうで、ちょっとドキドキしてきました。
趙側にも問題が勃発。王の側近である精鋭兵たちは動かず?【キングダム】
昌平君(しょうへいくん)から授けられた策があっという間に瓦解した秦軍ですが、迎え撃つ趙軍、その総司令である李牧にも頭が痛い問題がある模様。なんとこの戦、鄴の目と鼻の先にある趙の王都・邯鄲(かんたん)を守る王直属の精鋭たちは参戦しないとのことで……。これは趙の幽繆王(ゆうぼくおう)が直々に李牧に告げたもの。おそらく覆ることはなさそうなので、秦軍にとっては嬉しい誤算になりそうです。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/58032/a2de40e0d504f583cda7465979f958a98.jpg?x=1280)
しかもこれ、何か上策があっての選択ではなく“ただ自らが住まう邯鄲さえ無事であればいい”という幽繆王のワガママでしかないんですよね。さすがの李牧も思わず「暗い……あまりにも……」とどんよりとした表情を見せていましたが、さもありなん。落胆の色は見せつつも「この王なら兵を出さないのも予想の範囲内か……」って感じで頭を抱えているその姿に、ちょっとだけ同情しそうになりました。
個人的に、どうして李牧がこんな暗君に従っているのかずっと不思議だったのですが。今回、その答えが明かされることになりましたね。李牧の忠義は幽繆王を飛び越え、次世代の趙王候補である太子・嘉(か)に向けられていたようで……。この嘉太子、嬴政(えいせい)にも似た切れ者オーラを放っているように見えましたが、皆さんとしてはいかがでしょうか。まだ顔見せ程度の登場なのに、あの存在感ですからね。これは要注意人物になりそうだと僕のアンテナに反応アリです。活躍はまだ少し先の話になるかもしれませんけどね。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/58032/a135007e7085979a7d5b41ce54c0e54d7.jpg?x=1280)
大きな動きこそ少なかった今回のエピソード。一方でここでの王翦と李牧の判断が、このあとの鄴を巡る争いの明暗を分けそうな予感がする……そんな不穏な気配がビンビンに感じ取れました。ここからいったいどうなっていくのか。次回からはいよいよ鄴を巡る熾烈な争いが展開することになりそうで期待大ですね。それでは今回はこのへんで!