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【SAO】『Unanswered//butterfly』舞台挨拶レポート。「なんでも解決してしまうキリトをどう扱うか?」が制作のうえでの悩みだった!?

文:米澤崇史

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 『ソードアート・オンライン』家庭用ゲームシリーズ最新作『Echoes of Aincrad(エコーズ オブ アインクラッド)』。

 本作の長編プロモーションアニメ『Unanswered//butterfly(アンアンサード バタフライ)』を、映画館の巨大スクリーンで鑑賞できるスペシャルイベントが5月9日に開催されました。ここでは、第1部で行われた舞台挨拶の模様をレポートしていきます。

中学生の頃『SAO』1期をリアタイ視聴していた黒沢ともよさん。収録時はいちファンのような心境【エコーズ オブ アインクラッド】


 家庭用ゲーム最新作『Echoes of Aincrad』の一部として収録される長編プロモーションアニメ『Unanswered//butterfly』の上映後には、松岡禎丞さん(キリト役)、戸松遥さん(アスナ役)、黒沢ともよさん(エミルン役)、内山昂輝さん(レックス役)らキャスト陣に加え、挿入歌『Reach for the Rainbow』を歌う加藤礼愛さんと理名さん、吉平“tady”直弘監督、二見鷹介プロデューサー、MCのマフィア梶田さんが登壇。非常に豪華な顔ぶれが揃った舞台挨拶となりました。


 まず、110分超という長尺を持つ本作について、「劇場で流せるような、本気の長編アニメを目指して作ってきた」と明かし、“プレスコ(プレスコアリング:映像を作る前に、先にセリフを収録する手法)”で制作をしたと語る吉平監督。本イベントではその映像が実際に劇場で上映された形となり、感慨深さを感じている様子でした。

 そんな『Unanswered//butterfly』の主人公であるエミルンを演じる黒沢さんは、なんと中学生の頃にアニメ『SAO』の第1期をリアルタイムで視聴していたそう。「あのゲームの世界に自分が瞬間だけでも入ることができるのかと」と胸が高鳴っていたことを振り返り、収録時には、松岡さんや戸松さんとはすでに共演経験があったにも関わらず、「本物(のキリトやアスナ)だ!」と、1人のファンのような心境になっていたことも明かします。

 一方、もう1人の主人公と言えるレックス役の内山さんは、「プロモーション映像という枠に収まりきらない作品で、これがどう完成して、どういう風に(世に)出るんだろうと思っていました」と、当時の心境を告白。


 マフィア梶田さんも、事前に作品を視聴することになった際、「プロモーション映像と聞いてファイルを開いたら、尺が2時間近くあって仰天した」というエピソードを振り返り、本作がいかに規格外のスケールで制作されたプロモーション映像だったのか、改めて語られていました。

 『Unanswered//butterfly』でもキリト役として出演している松岡さんは、本作での黒沢さんと内山さんの演技を目の当たりにし、「なんでこの2人が最初から(『SAO』に)いなかったの? って言いたくなるくらいの完成度で、感動しましたね」と手放しで称賛。とくに物語後半のシリアスなシーンでは、あまりの生々しさに聞いているのが辛くなるほどだったのだとか。


 また収録当時には、そんな松岡さんが内山さんに「内山さんが『SAO』に来てくれたのが嬉しい」と語りかけていたことを黒沢さんや戸松さんが証言していたのですが、当の内山さんは「(収録が)4年も前だから覚えてない。でもそういうことにしよう」と記憶が曖昧になっていることを告白し、客席の笑いを誘っていました。

 そんな内山さんは、初めてレックスのキャラクターデザインを見た時に、青年でありながらかわいらしさが残る外見から、どう演じようかとも思ったそうですが、物語の内容を理解するにつれ、自身が配役された意図を察したエピソードを明かしていました。

新たな『SAO』の物語を作る上で、キリトの存在は“厄介”だった!?【エコーズ オブ アインクラッド】


 また『SAO』の映像作品を新たに作る上で、どんな問題も解決してしまうキリトが厄介な存在になると感じていたという吉平監督。誰もが知るような某有名ロボットアニメの最強主人公を、敵軍兵士の視点から見た時にどう感じるか? という発想から、まだ“ビーター”として恐れられていた2・3層の頃のキリトを、他のプレイヤーの視点から描くというアイデアを思いついたそうです。


 二見プロデューサーによると、キャラクターを等身大に描くことや、“生々しさ”も重視していたポイントなのだそう。物語の途中ではエミルンとレックスがとあることで大喧嘩をするシーンがあるのですが、その生々しさは舞台挨拶でも話題に挙がったほどで、二見プロデューサーにとってもお気に入りのシーンとなっているようです。

 さらに、本作はしっかりと完結した作品ではあるものの、ラストシーンに意味深な描写がされていることについてマフィア梶田さんが言及。対して吉平監督が「続きは作りたいです。けど、それには皆さんの応援が必要で……」と明かすと、客席からは続編制作を望む声として、この日一番の拍手喝采が湧き起こっていました。

『Reach for the Rainbow』には英語バージョンも存在。収録は8時間にも及び…?【エコーズ オブ アインクラッド】

 舞台挨拶の後半では、劇中歌を担当した加藤さんと理名さんのトークへ。加藤さんは劇中歌を担当する経験自体が初めてで、オファーを受けた時はまだ中学3年生だったのだとか。「自分の太い声がアニメの曲に合うのか」という不安はありつつも、「素直にうれしい」という気持ちが大きかったと語ります。


 一方、“トゲナシトゲアリ”のボーカルとしても大活躍中の理名さんですが、ソロ名義で劇中歌を歌うのは本作が初めてで、長く多くの人に愛されてきた『SAO』に新参者として関わることへの不安は大きかったものの、それ以上に「うれしいという気持ち」が勝っていたと振り返ります。

 二見プロデューサーは、そんな2人を抜擢した理由として、デスゲームの中に囚われた10代半ばのキャラクターたちが抱える「不安で怖いけど、前に進まなきゃいけない」という感覚を表現できる存在として、理名さんと加藤さんの起用を決定したという経緯を説明していました。


 なお『Reach for the Rainbow』には英語バージョンも存在しており、ボーカルも日本語バージョンと同じく加藤さんと理名さんが担当。発音についての指導も受けながら、8時間にも及ぶ壮絶な収録が行われていたそうで、とくに「英語のパートがあると、カラオケでも入れるのを避ける」くらい苦手意識があった理名さんにとっては、かなり大変な収録となったようです。

 さらにその後には、『エコーズ オブ アインクラッド』の主題歌がAimerさんが歌う『Live to Survive』に決定したことも発表に。

 会場ではAimerさんからの「ゲームをプレイするみなさんの心拍を一段と上げられるような楽曲に仕上がったと思います」というメッセージも読み上げられました。こちらにも日本語、英語の2つのバージョンが用意されています。


 最後の挨拶では、まず二見プロデューサーが「生きることの大変さが体験できるゲームになっています。アニメを見ておもしろいと思ったら、ゲームを手にとってもらえれば」とアピール。

 そして松岡さんからは「アインクラッド編というデスゲームが、本当にどれだけ過酷だったのか。いかにやばいことをやっていたのかということを思い知っていただきたい」と、“デスゲームモード”も含めた極限状態の恐怖を、本作を通じて体感してほしいとメッセージが贈られ、舞台挨拶は締めくくられました。


 そんな『Echoes of Aincrad』は2026年7月9日発売予定。『Unanswered//butterfly』のノーカット版Blu-ray Discも付属するプレミアムエディションも予約受付中なので、先行上映会に参加できなかった『SAO』ファンはお見逃しなく。

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担当者プロフィール

  • 米澤崇史

    米澤崇史

    ロボットアニメを愛するライター。 フリーランスの専業ライターとして10年以上活動。複数のアニメ・ゲーム系のWebメディアでコラムやインタビュー記事を担当し、書籍では主に攻略本・ムック本のライティングに多数関わる。ゲーム会社在籍時は企画・プランナーとしてゲーム開発にも参加。 幼少期からゲームに触れ、主にRPG・SRPG・アドベンチャーゲームを中心にプレイし、とくに好きなのは『テイルズ オブ』シリーズや『Fate』シリーズ。ガンダム系のゲームも好み、『スーパーロボット大戦』や『ジージェネレーション』シリーズはほぼ全作プレイ済の大のファンで、人生のベストゲームは『スーパーロボット大戦α』と『ジージェネレーションF』。

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