電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、ハピネットより2026年中の発売が予定される、異世界アクションアドベンチャーゲーム『モノノケの国』の体験版レビューをお届けします。

今回プレイしたのは開発中のビルドであるため、製品版の発売時には内容が変更されている可能性があります。その点をご留意のうえ、読み進めていただけますと幸いです。
なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
最大の魅力はやはり「世界観」、アクションゲームでありながらどこか癒される和風な雰囲気を楽しめる『モノノケの国』【おすすめ度:7点】
『モノノケの国』のジャンルを筆者の言葉で表現するなら、“3Dアクションアドベンチャーゲーム”といったところでしょうか。
ある程度の広さを持つマップを探索しながら、敵である妖怪を“祓(はら)って”いく、つまり戦闘していく、というのがコアなゲーム体験となっています。
まずは本作のもっとも特徴的な要素である、世界観やグラフィックスの雰囲気からレビューしていきましょう。
本作は、妖怪や“モノノケ”が暮らす異世界を冒険していくゲームです。特に特徴的なのが、マップをはじめ、敵味方キャラクターの造形や主人公の攻撃方法にいたるまで、細部が“和風ファンタジー”な世界観で統一されている点でしょう。
また、BGMも素晴らしい出来栄えで、和の要素をうまく取り入れつつも、リラックスして遊べる本作の雰囲気をみごとに形作っているように感じられ、お気に入りになりました。ゲームが発売された暁にはぜひともサウンドトラックなどのリリースも期待したいですね。
和風でリラックスできるけど、どこか荒涼としている世界観が魅力

グラフィックスもデフォルメされた描写ながら、和風かつ可愛く、リラックスできつつどこか荒涼としている世界観をうまく表現しています。
特に主人公の“タイキ”、そして一緒に冒険することとなる相棒である犬の“ムサシ”は生き生きと非常に可愛らしく描写されています。
世の中3Dアクションゲームや和風ファンタジーな世界観のゲームは他にもありますが、「相棒の犬と一緒に冒険できる」という“犬推し”な部分は、まさに本作の最も独特な部分であるかと思います。
本作の公式Xを見るに、この犬との個人的な体験が制作者にとって本作を作る動機ともなっている部分だそうですので、ある種制作者の想いが込められているとも言えるのかもしれません。かわいいもの好きや犬好きには“刺さる”作風であることは間違いないでしょうね。
🐕ゲームの中にも、現実にも。
— モノノケの国 (@MononokeNoKuni) October 2, 2025
「モノノケの国」に登場する黒柴犬のムサシ。
実はモデルになった子が、ちゃんと現実にいるんです。
📷今日の写真は、子犬時代のムサシ。
キリッとした横顔に、赤い首輪がトレードマーク。
ゲームの中でも、現実でも。
ずっと一緒に歩いてくれる心強い相棒です。… pic.twitter.com/EmCqjLDrxI
まだ謎に包まれているが、人間性に注目したストーリー

本作のストーリーについては体験版ということもあってか、現段階ではさほど多く語れる部分はありません。
しかし、犬との触れ合い、そして異世界というテーマから、独特の壮大な雰囲気も相まって、ハートウォーミングかつ感動的でスケール感のあるものが想像させられます。
ムサシを救うために奔走するというストーリーラインが主になるらしいので、やや辛い展開も待ち受けているのでしょうか。
筆者は犬が出てくる映画などで無条件に泣いてしまうこともあるので、本作もちょっと涙を誘う部分があるのか、やや心配、かつ楽しみですね。

また、本作ではボスである妖怪にも独自のかなしいエピソードが用意されています。
ボス妖怪たちはなにか理由があり妖怪化している元人間たち。本作における戦闘は、彼らの悲しみに向き合い“浄化”するということでもあります。
ボス戦闘の最中にボスの内面や過去が描写されるストーリーパートが挿入されるのですが、どれも重厚な雰囲気がありつつ悲しく、「とにかく救わなければ」という気持ちになること請け合いです。
ただの戦闘アクションではなく、こういった人間性を描写する深いストーリー性は、完成の暁にはきっと本作の大きな魅力となることでしょう。
難易度は抑えめだがしっかりと楽しいアクションパート『モノノケの国』

さて、このようにストーリーや世界観が魅力の本作ですが、主なゲーム部分である3Dアクションの出来も悪くありません。
主人公の“タイキ”は小攻撃と強攻撃を駆使して戦い、必殺技のようなスキルを使うこともできます。
スキルのクールタイムは長めですが、リソースを使うわけではないので、ザコ戦でもガンガン使っていってOKです。
また、大攻撃にはパリィのような性質もあり、敵の攻撃を弾くこともできます。パリィは猶予時間がある程度長いため、さほどシビアではありませんが、とはいえ狙って出そうとするとなかなか難しいなとも感じました。
ただ、総じてゲームとしての難度はそれほど高いわけではなく、どちらかといえば爽快感重視な印象。演出の気持ちよさもあって、戦闘はサクサク遊んでいけます。
ライフが減ってくると犬の“ムサシ”が回復アイテムを自動的に投げてくれるという仕様も親切で、単に死にづらくなっているだけではなく、「ちゃんと犬と一緒に冒険しているのだなあ」という実感を与えてくれる良システムだと感じました。

ボス戦はザコとの戦闘よりは難度が上がり、ちゃんと強化要素などを使わないと筆者の腕前では苦戦することも。
とはいえ、巷にある高難度なゲームよりはよっぽど簡単ですし、必殺技的なスキルにはかなり長めの無敵時間がついているため、アクション初心者でも遊びやすい設計になっています。
精密に命がけの戦闘パートをこなしてヒリつきたい……というようなハードコアなゲーマーにはちょっと物足りないかもしれませんが、そもそも“犬推し”かつ可愛くとっつきやすい世界観の本作にそこまでの高難度を求めているプレイヤーはそう多くはないでしょうから、そのあたりは問題にならないのでは、と思います。
なかなか広いマップには探索要素やプラットフォーマーの要素も!

本作のフィールド部は体験版の時点でなかなかの広さがあり、まっすぐ進まず寄り道をすることで強化アイテムが手に入れられるなど探索しがいがあります。
マップには風が強く吹いている場所やキノコの形状のジャンプ台がある場所など“3Dプラットフォーマー”的な要素も含まれ退屈させない作りになっています。
また、タイキは一定時間以上走るとダッシュ状態のようになってかなり高速でフィールドを移動できるようになるため、探索が必要以上に煩わしいということもありませんでした。

アクションパートは“非常に独創的”ということはあまりなく、3Dアクションゲームをよくプレイするプレイヤーであればすんなり遊ぶことができるスタンダードなものかと思います。
もちろんそれは欠点ではなく“堅実に作られている”ということでもありますし、本作のとっつきやすさや遊びやすさにもつながっている部分でしょう。
まだ体験版ということもあって、一部挙動に粗さはありますが、製品版に向けたブラッシュアップに期待したいところ。
プラットフォーマーと戦闘要素の組み合わせはプレイステーション2頃の世代のゲームを彷彿とさせるものがあり、そのころのアクションゲームが好きだったプレイヤーにとってはたまらないものがあります。
その他村での交流要素やミニゲーム、謎のキャラクターなど、要素は盛りだくさん!

探索するダンジョンのようなフィールドとは別に、本作には“村”という要素があり、キャラクターとの交流やサブクエスト、ミニゲームなどが楽しめます。
体験版の時点では“釣り”のミニゲームを遊ぶことができました。“釣り”はリズムゲーム風にタイミング良くボタンをおすと釣り上げられるというもの。
よくある長時間かかる釣りのミニゲームよりテンポがいいため、かなり遊びやすく感じました。製品版ではもっとさまざまな要素が追加されるのでしょうか?

体験版の最後にはミステリアスなキャラクターも登場し、非常に興味をそそられました。
なお、ややぎこちない点もありましたが、堅実なアクション、ストーリーや世界観の魅力、キャラクターの魅力、ミニゲームなどのサイドなど、さまざまな要素が盛りだくさんな本作。気になった方はぜひSteamのウィッシュリストに追加して、発売を待ちましょう!
“BitSummit PUNCH”で『モノノケの国』が試遊できる
5月22日~24日に京都で開催されるインディーゲームの祭典“BitSummit PUNCH”のハピネットブースでは、『モノノケの国』などの最新ゲームが遊べる試遊コーナーが展開されます。
試遊することで、さまざまなノベルティがもらえます。なお、『モノノケの国』を試遊するとステッカーがプレゼントされます。
“BitSummit PUNCH”概要
開催日:2026年5月22日(金)~24日(日)
※22日(金)はビジネスデイになります。
開催場所:
〒606-8343 京都市左京区岡崎成勝寺町9-1(二条通東大路東入)
京都市勧業館みやこめっせ
ハピネットブース出展位置:1F A-04