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600時間遊んだ放置系沼ゲー『タスクバーヒーロー』レビュー。放置ゲームなのに放置できなかった理由とは?【おすすめ度:8点/電撃インディー#1444】

文:えむ

公開日時:

 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、Nugem StudioとTesseract Studioが手掛ける、Steamで配信中の放置系RPG『タスクバーヒーロー』のレビューをお届けします。


 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!


画面の片隅で放置していたら600時間遊んでしまった放置系RPGについて語りたい!


 『TBH: Task Bar Hero』(以下、『タスクバーヒーロー』)は、PC画面の端に小さなゲーム画面を表示して遊ぶ、基本プレイ無料の放置系RPGです。

 最大3体のキャラクターを編成し、それぞれのレベルを上げ、スキルや装備を整えながら、ひたすらステージを進みます。

 戦闘部分は完全に自動。ステージを進みながらボスを倒し、より高レベルのステージへ進んでいきます。

 ストーリーはなく、登場する敵も変わりません。

 ただひたすら敵の強さがインフレしていくゲームですが、自分の成長を実感しながら少しずつ勝てるようになるのが楽しく、ついつい遊び続けてしまう沼ゲーです。

 一部のドロップアイテムはSteamコミュニティマーケットで取引できますが、私は取引そのものよりも、装備を集めてパーティーを強化しながら攻略する遊び方を中心に楽しみました。
 
 総起動時間は約600時間。終盤はレンジャー1体で進み、プレイ時点で実装されていたステージはすべて攻略済み。有料DLCは、ペットのみ購入しています。

 そんな自分が『タスクバーヒーロー』になぜハマったのか? どこがおもしろかったのかをレビューします。

作業のお供で始めたのに、ゲームに夢中になり過ぎて作業が捗らない!


 放置ゲームは操作の手間が少なく、もともと作業のお供に向いているジャンルです。

 なかでも『タスクバーヒーロー』は、その名の通りタスクバーに収まるほど画面が小さく、デスクトップの端に置いたまま完全自動で進行します。

 そんなわけで、作業中にも遊びやすい本作を始めたんですよね。

 デスクワークの多い私には非常に魅力的でしたが、実際に遊ぶと良い意味で裏切られました。

 結果から言うと、私はPCでの作業中だけでなく、別のゲームで遊んでいるときや動画を見ているときも、画面の端にずっと最前面で本作を表示することに。

 ちなみに、戦闘中の操作は一切なく、完全な自動です。

 しかし、私はいつの間にか画面の端をぼーっと眺めて、作業が止まってしまうように。

 特にレアドロップを一度経験してからは、宝箱が出るたびに作業の手を止め、すぐに開けに行ってしまいます。

▲ボスからのとっておきのレアドロップ!

 一時期は10分ごとに新しいドロップを確認し、パソコンをつけたまま眠ることもありました。

 さらに、ボスへ挑戦できるようになると、作業中でもつい手を止めて挑んでしまいます。

 放置して楽しむゲームのはずなのに、何かが出るたびに確認と操作を挟むため、作業へ戻るタイミングを何度も逃して続けることに。

 いやあ、作業のお供に始めたのに、これでは本末転倒ですよね…… 今振り返っても、我ながらハマり過ぎていますね。

▲ボス戦に挑戦。レアドロップが楽しみ

放置だけかと思いきや、編成とスキル振りを変えるだけで攻略効率が大きく変わる


 戦闘は完全に自動ですが、ステータスやスキルの分岐、パーティー編成、ポイントの振り方にはかなりの幅と自由度があります。

▲初期クラスにナイト、レンジャー、ソーサラー、プリースト。有料DLCを購入すると、さらにハンターとスレイヤーを使用できます。

 同時期に始めたフレンドとは、ルーンの進め方の違いによって、攻略速度に大きな差がついていました。

 私のほうが先に始めていたのに……。

 当初は画面外にあって気付かなかったのですが、ルーンには獲得ゴールドや経験値を増加させる項目があり、最優先で伸ばすべきとのこと。

 ほかにも、攻撃系の強化はかなり効果的でした。

 最初は私も雰囲気でゆるく遊んでいたんですが、友人からそれらを教えてもらってから効率が大きく変わり、勝てなかったステージやボスにも勝てるようになりました。

 そんな風に様々なビルドを考える要素があるため、ひたすら放置というわけではないんですよね。

▲ゴールドを消費してルーンを進めると、有利に働く効果を永続的に得られます。果てしない量です。

 ボスやステージによっては、特定の耐性を積んだり、並び順を変えたり、スキルをボス戦用に切り替えたりする必要もあります。
 
 スキルの振りなおしや入れ替えはコスト無しでいつでも気軽にできるので、遊ぶハードルが低いんです。

 このように、装備やビルドを色々試しながら、安定して周回できる効率のよい放置場所を探すのも楽しいところです。
 

ユニークな効果を持つレアドロの魔力。いつの間にかひたすらレアドロップを狙うトレジャーハンターに


 理解すると面白くなった要素のひとつが、ユニークな効果を持つ上位装備の存在。
 
 一部の高レアリティの装備(主にアルカナ)は低レベル向けでありながら、最高レベルの装備に匹敵する、あるいはそれ以上と思えるほど強力な特殊効果を持っています。

▲低レベル向けながら、強力な特殊効果を持つナイトブーツ。

 気づけば、最高レベルを安定して周回できる状態になっていたにもかかわらず、これらのレアドロップを狙って、あえて低レベルのステージを延々と回ることに。

 しかし、数日間ずっと粘っても結局自力では入手できず……。

 最終的には、Steamコミュニティマーケットで購入しました。どうしても欲しかったんです!

 単純に高レベル・高レアリティのアイテムを目指すだけでなく、あえて低レベルのステージを周回し、特殊な装備や狙った効果を持つ装備を集められる余地があるのは魅力的ですよね。

たどり着いたのは、防御力0のレンジャー単騎


 中盤以降、レンジャー1体だけの編成に乗り換えて進め、最後までクリアしました。

 インターネットの攻略情報なども参考にたどり着いたのは、防具を装備せず、防御力0のレンジャー単騎で移動速度と攻撃速度を重視するビルドです。

 3体を育てきった編成の方が最終的には強いとされているものの、現状で実装されていた範囲をクリアするだけなら、レンジャー単騎でも全く問題ありませんでした。


 サクサク攻略できる楽しさはあった一方、3体の役割や組み合わせを考える必要性が薄くなってしまったのは少し残念でした。

 また、強力な上位武器を1個手に入れただけで、攻略が一気に進んだこともあります。

 うれしい反面、その後は装備を入れ替える必要性が薄くなり、一部の素材や防具を使う理由も見つけにくくなりました。

 リリースから約2週間ほどで、当時実装されていたステージを単騎ですべて攻略しました。

 その後は起動して放置する時間が中心となり、次に目指すものが少なくなった点も気になりました。

手軽な放置ゲームなのに、考える楽しさと中毒性がある【おすすめ度:8点】


 おすすめ度は、現時点では8点です。

 タスクバー上で動く小さなゲームを作業のお供にできるだけでなく、装備、スキル、編成、周回場所や効率まで考える楽しさがあります。

 私は本作を約600時間起動し、作業中や動画を見ている時間にも、何度も画面の端へ意識を持っていかれました。ものすごい中毒性です。


 一方で、攻略を突き詰めると防御などのステータスの恩恵が薄くなり、編成や装備を考える幅が狭く感じられます。当時の実装範囲を攻略したあと、次に目指すものが少なくなった点が気になりました。

 放置ゲームが好きな人や、装備を掘りながら少しずつビルドを試したい人には、かなりおすすめできます。

 反対に、いろいろなビルドや編成を考えながら長く遊びたい人には、物足りないかもしれません。

 途中まではスキル振りやルーンの進め方を考えるのが楽しかっただけに、最後はビルドを考える必要がほとんどなくなってしまったのは少し残念。

 そんなわけで、やり込んだうえで少し物足りない部分はありましたが、それでも600時間遊んでしまうほど楽しい、困った魅力を持ったゲームでした。


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