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【ポケモン30周年記念コラム】ポケモンと歩いた30年を振り返る(2014年-2016年)。『オメガルビー・アルファサファイア』とポケモン20周年。『ポケモンGO』の登場と第7世代『サン・ムーン』

文:電撃オンライン

公開日時:

 ポケモンが30年歩んできた歴史を、以前ファミ通でポケモン記事などを担当し、現在電撃オンラインでポケモンプレイレポートや先行体験レポートなどを手掛けているゲーム記者の視点で綴っている歴史追体験コラム。

 今回で連載15回目となります。前回、第6世代『X・Y』が発売された2013年まで振り返りました。

 今回はリメイク作品『オメガルビー・アルファサファイア』の発売された2014年から、ポケモン20周年となる2016年までのできごとを追っていきます。


 これまでの歴史を綴ってきたコラムのまとめページがありますので、併せてそちらもお読みいただき、ポケモンの歩んできた道筋を一緒に追体験してみてください。

ポケモン30周年記念コラムまとめ

2014年上半期と新作発表


 2014年。この年の日本は17年ぶりに消費税が5%から8%に増税され、私たちの生活基盤が揺れ動くことになりました。税率の引き上げ前には駆け込み需要で経済は盛り上がりを見せるものの、4月の増税以降は一気に冷え込むことになります。

 このころの日本では、“カープ女子”、“理系女子”といった“〇〇女子”とネーミングされた女子がクローズアップされるようになっていました。 土木業界で働く女子を“ドボジョ”と呼んでおり、最初に耳にしたときは一体なんの女子なのか分からなかったのを覚えています。

 この年で強く記憶に残っているのは、フジテレビ系列お昼のテレビ番組『森田一義アワー 笑っていいとも!』の放送終了です。3月31日に最終回を迎え1982年より続いた31年半の歴史に幕を閉じています。

 ゲーム業界の動向は、市場で見ると消費税の影響も加えて前年比90%ほどとなっており、前年2013年から2年連続で10%ほど売上規模の縮小となっています。

 ソフトのランキングでは、1位~10位までのタイトルはすべて任天堂ハードのゲームが占めており、一強の時代となっています。

 そのなかでも特筆すべきは『妖怪ウォッチ』(開発・発売:レベルファイブ)で、前年2013年7月発売時当初は緩やかな動きで売り上げを伸ばしていましたが、2014年1月8日テレビアニメの放映開始とともに人気がうなぎ登りに上昇しブレイク。

 その勢いにのったまま7月10日には『妖怪ウォッチ2 元祖/本家』が発売され、初週販売本数128万本を記録。一気にスターダムにのし上がり、結果年間売り上げトップの座を獲得することになります。

▲『妖怪ウォッチ2 元祖/本家』『真打』は大ブレーク!

 12月には、『映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』が公開され、興行収入が2日間でそれまでの東宝映画史上最高記録となる16億円を突破。また、この年の流行語大賞のトップ10に『妖怪ウォッチ』がチャートインするなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いでした。

 そんな2014年1月。前年10月12日に発売された第6世代『X・Y』のプレイ熱が冷めやらぬまま、1月15日より夏映画の特別前売り券でもらうことができるポケモンを決める投票を開始。

 これは同時上映される短編映画『ピカチュウ、これなんのカギ?』に登場する幻のポケモン、ジラーチ・マナフィ・ダークライ・ビクティニの4匹のなかから、一番人気を獲得したポケモンがプレゼントされるという企画で、結果はダークライが1位となりました。

 つづく2月17日には、長編映画の正式タイトル『ポケモン・ザ・ムービーXY「破壊の繭とディアンシー」』が発表されディアンシーが初公開されました。

 タイプは“いわ・フェアリー”で、世界一の美しさを誇るポケモンと謳われており、『X・Y』で初の幻ポケモンの登場に夏の映画への期待が膨らんだ時期です。

 3月12日。ニンテンドー3DSダウンロード専用『ポケモンバトルトローゼ』の配信が開始されます。

▲『ポケモンバトルトローゼ』タイトル画面とゲーム画面。(写真2枚並べています。当時の記事より抜粋)

 このタイトルは2005年10月20日にニンテンドーDS専用タイトルとして発売された、ポケモンを題材にした落ち物タイプのアクションパズルゲーム『ポケモントローゼ』最新作で、『X・Y』までに登場する718種類のポケモンが登場。

 スライドアクション操作で簡単に遊ぶことができる作品で、ビー玉やアメ玉のような丸っこくてかわいくアレンジされた“トローゼ”キャラのポケモンを集めるのが楽しい作品です。

 『ポケモントローゼ』については、下記30周年記念コラム(2005年-2006年)も併せてご覧ください。


 5月。ゴールデンウィーク明けの5月7日23時(日本時間)世界に激震が走ります。

突如、ニンテンドー3DS専用タイトル『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』が11月(日にちは不明)に世界で一斉発売されると公式アナウンスされました。

この発表には私も小躍りしました。『ファイアレッド・リーフグリーン』『ハートゴールド・ソウルシルバー』につづく、『ルビー・サファイア』の完全新規リメイク作品として、多くのポケモンファンが望んでいた作品です。

公開されたパッケージには、これまでと雰囲気が違うグラードンとカイオーガが描かれており、これは両ポケモンのメガシンカの姿なのではないか?とファンのあいだで憶測が生まれ、あと半年ほどで遊べることに喜びの声が多く飛び交ったのを覚えています。

6月になると、夏の映画公開前にゲームリリースと新情報がつぎつぎと露出し盛り上がりをみせます。

6月5日。3DSダウンロード専用の無料ソフトとして『とうぞくと1000びきのポケモン』の配信が9月30日までの期間限定で開始されました。

▲『とうぞくと1000びきのポケモン』タイトルとゲーム画面(写真4枚並べています。当時の記事より抜粋)

 この作品は、“すれちがい通信”機能を使って仲間を増やし盗賊団から秘宝を奪い返すのを目的にしたゲームで、夏の長編映画『破壊の繭とディアンシー』のストーリーとつながる話になっています。

 また、映画のスクリーンから特別なステージを受け取ることができ、クリアするともらえるシリアルコードを『X・Y』で入力すると“マスターボール”をもらうことができるという、映画のプロモーションとしてこれまでにないタイプのものでした。

 つづく6月11日。『オメガルビー・アルファサファイア』の発売日が11月21日と発表され、ネット上などで物議を醸していたパッケージに描かれたグラードンとカイオーガは、“メガシンカ”ではなく“ゲンシカイキ”ということが判明。

 “ゲンシカイキ”とは本来の姿とあるべき強大な力を取り戻した状態ということで、ただでさえ強いグラードンとカイオーガがさらに強力になるということでした。

 さらに『オメガルビー・アルファサファイア』では、謎に包まれている“メガシンカ”の物語が描かれることも発表され、早くプレイしたい欲求が高まっていきます。

 そして、6月13日にはメガディアンシーが公開。ディアンシーは例年と同じように夏映画のスクリーンから『X・Y』で受け取ることができ、それを今後発売される『オメガルビー・アルファサファイア』へ連れていくとメガシンカできるようになるということでした。

 6月19日。派生タイトルでこれまでにないエデュケーションタイプのゲームとして、3DS専用タイトル『ポケモンアートアカデミー』が発売。

▲『ポケモンアートアカデミー』パッケージとタイトル画面。

 本タイトルは、ポケモンを描きながら絵心を養え、40種類以上のレッスンをこなしていくことで、ポケモンを上手に描けるコツが掴めるようになるといった作品です。

 7月19日。毎年恒例の夏映画『ポケモン・ザ・ムービーXY 「破壊の繭とディアンシー」 同時上映「ピカチュウ、これなんのカギ?」』が公開。

▲映画パンフレットとプレゼントガイドなど。入場特典にスペシャルポケモントレッタ『ディアンシー』がもらえました。

 さきに触れたように、これまでにないタイプのプロモーションなど投入するも成績は振るわず、年間の邦画興行順位で10位という結果になっています。

『オメガルビー・アルファサファイア』の発売


 夏休み商戦も終わり、『オメガルビー・アルファサファイア』の発売日が近づいて来た10月3日にメガレックウザが公開されました。

 第3世代伝説ポケモンのなかで重要な存在であり、高い人気を誇るレックウザがメガシンカしたビジュアルのインパクトは絶大でした。

 つづく10月15日。こんどはラティオスとラティアスのメガシンカした姿が発表。さらに、ゲーム中で入手する“むげんのふえ”を使ってラティオス/ラティアスを呼び“おおぞらをとぶ”でホウエン地方の上空を飛び回れるようになることが紹介されました。

 この“おおぞらをとぶ”で行くことができる場所には“マボロシのばしょ”があり、そこでは条件を満たすと歴代の伝説ポケモンを捕まえることができるようになるとのことでした。

▲当時公開されたメガレックウザ、ラティオス・ラティアスの画像(写真4枚並べています。当時の記事より抜粋)

 さらに、10月15日発売のコロコロコミックや11月13日発売の週刊ファミ通などの商業誌に、『オメガルビー・アルファサファイア』特別体験版がダウンロードできるシリアルコードが付録。

 この特別体験版は、専用にチューンナップされた『オメガルビー・アルファサファイア』を体験することができる特別仕様で、初回クリア時にはゲーム中に捕まえた“おや名:オメガ”のハガネール(Lv.40)を本編に連れて行けるようになります。

 初回クリア以降も、周回ごとに新しい要素が解放され、モンスターボールセットなども本編に送ることができるようになります。

 シリーズのなかでもこういった事例は初の試みであり、ファンのあいだでも評価が高く再配信の要望の声も多くあり、2016年の8月2日より期間限定で無料配信されています。

 またこの10月には、 3DS本体のラインナップに“NEWニンテンドー3DS”と“NEWニンテンドー3DSLL”が加わっています(10月11日発売)。

 ニンテンドー3DSの上位互換機として発売され、液晶の明るさの自動調整機能や3Dブレ防止機能に加え、CスティックやZL、ZRボタンの追加のほかNFC(近距離無線通信)により“amiibo”を読む機能が搭載されたモデルとなっています。

 “NEWニンテンドー3DS”には限定モデルの
“グラードンエディション”と“カイオーガエディション”が発売されており、『オメガルビー・アルファサファイア』と同時発売として事前にポケモンセンター(およびポケモンストア)各店での予約申し込み販売でした。

 そして11月21日。ニンテンドー3DS専用タイトル『オメガルビー・アルファサファイア』が世界一斉同時発売されます。

▲『オメガルビー・アルファサファイア』パッケージとソフト、予約特典のフィギュアなど。

 国内初週で150万本を突破! これは年間販売本数1位を獲得した『妖怪ウォッチ2 元祖/本家』の初週記録を抜く形となり、2014年の国内発売のソフトとして最多の初週販売記録となっています。

 海外(欧州を除く)の販売本数を合計すると304万本となり、リメイク作品として高成績のすべり出しとなっています。

 ゲームボーイアドバンスで発売され、それまでのゲームボーイ世代『赤・緑・青・ピカチュウ』『金・銀・クリスタルバージョン』から劇的進化を遂げた『ルビー・サファイア』。

 そのリメイク作品となる本作は、プラットホームを1世代スキップした“ニンテンドー3DS”に移し、まさに次元を超えたメガシンカを遂げることになりました。

 こうして、2014年は幕を閉じていきます。

2015年。嵐の前の静けさ


 翌年で20周年を迎えることになり、その嵐の前の静けさのように2015年はポケモンのゲーム30年史のなかで比較的穏やかな流れの年となっています。この1年の流れを駆け足で追ってみます。

 2月18日。3DSダウンロード先行でパズルゲーム『ポケとる』の配信がスタート。決められた手数のなかでステージクリアを目指す、同じポケモンを3匹以上そろえて消すタイプのパズルゲームです。

▲『ポケとる』タイトルとゲーム画面。(写真2枚並べています。当時の記事より抜粋)

 同年8月25日よりiOS/Android対応のスマホ版がリリースされており、いまでも遊ぶことができます。(2026年8月現在)

 4月8日。3DSダウンロード配信で『みんなのポケモンスクランブル』が基本無料(アイテム課金あり)でリリース。本作はおもちゃのポケモンを題材にした『ポケモンスクランブル』シリーズの最新作として、『オメガルビー・アルファサファイア』までに登場する719種類のおもちゃのポケモンを集めることができるようになりました。

▲『みんなのポケモンスクランブル』タイトルとゲーム画面(写真4枚並べています。当時の記事より抜粋)

 この作品は11月19日にパッケージソフトとしても発売され、そちらはダウンロード版の課金要素も使用可能となってリリースされています。

 『ポケモンスクランブル』シリーズのゲーム内容については、2011年のコラムで紹介した『スーパーポケモンスクランブル』も併せてご覧ください。


 7月16日。ポケモンゲームでは珍しくアーケードの格闘ゲーム作品として『ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT アーケード版』が全国のゲームセンターで稼働を開始します。

 『ポッ拳』については、2016年にWii U版がリリースされますので、のちほどそちらで紹介します。

 つづく7月18日。恒例の夏映画、劇場版第18作目となる『ポケモン・ザ・ムービーXY「光輪の超魔神フーパ」同時上映「ピカチュウとポケモンおんがくたい」』が公開。

▲映画パンフレットとプレゼントガイドなど。

 この年の前売り券には2種類の方法でポケモンが配布され、ひとつは前売り券に記載されたシリアルナンバーを入力してもらえるアルセウス(Lv.100、おや名:デセルシティ)。

 そしてもうひとつは、上部にある引換券を使ってポケモンセンターなどの店舗で、カイオーガ・グラードン・ディアルガ・パルキア・ギラティナ・キュレム(いずれもLv.100、おや名:デセルシティ)のうち1匹を入手することができました。

 スクリーンから配信されたのはフーパ(Lv.50、おや名:えいがかん)です。

 9月10日。世界におけるポケモン人気を一気に押し上げることになるスマホアプリ『ポケモンGO』がiOS/Android用基本無料アプリとして2016年配信予定と発表。

 これまでの『ポケモン』の常識をくつがえすようなタイトルとして、初公開映像とともに紹介されます。

 まさに、ひとりのトレーナーとしてポケモンの世界に入り込むようなこの映像は大きな反響を呼び、『ポケモン』が新たなステージを迎えることになると予感させるものでした。

●当時公開された『ポケモンGO』初公開映像


 9月17日。『ポケモン不思議のダンジョン』シリーズ最新作『ポケモン超不思議のダンジョン』が発売。定評のあるシリーズで世代ごとにリリースされており、『オメガルビー・アルファサファイア』まで登場する720種のポケモンが登場する作品になっています。

▲『ポケモン超不思議のダンジョン』パッケージとタイトル画面。

 11月13日。3DSバーチャルコンソール版『赤・緑・青・ピカチュウ』が、シリーズ最初の『赤・緑』発売からちょうど20年を迎えることになる2016年2月27日に配信されることが発表されます。

 バーチャルコンソール版はゲームボーイ版シリーズ第1世代を完全再現した作品となり、なんと3DSのワイヤレス通信を使った交換や対戦も可能。さらには、『ポケモンバンク』へポケモンを連れて行けることも判明し、大きな話題となりました。

 12月2日。3DSダウンロード専用『ポケモンピクロス』がリリース。基本無料でプレイすることができ、課金アイテムで攻略進行を早めることができる作品となっています。

▲『ポケモンピクロス』タイトルとゲーム画面(写真2枚並べています。当時の記事より抜粋)

 余談ですが、『ポケモンピクロス』は1999年4月にゲームボーイの発売予定タイトルとしてラインナップされたことがあり、のちに発売中止となっています。それを思うと16年越しにリリースが実現したことになります。

 こうして、ポケモンの2015年は幕を閉じていきました。

2016年上半期 20周年を迎えたポケモン


 2016年。初代『赤・緑』発売から20年を迎える年です。多くの新しい情報やタイトルがリリースされ、20周年にふさわしい年となりました。

 1月下旬。まずはこんなサプライズからスタートします。

 渋いオッサン声でしゃべるピカチュウとコンビを組んで事件を解決するシネマティックアドベンチャーゲーム、ニンテンドー3DSダウンロード専用『名探偵ピカチュウ ~新コンビ誕生~』の配信が2月3日より開始されると電撃発表されました。

▲『名探偵ピカチュウ ~新コンビ誕生~』メインビジュアルとゲーム画面(写真3枚並べています。当時の記事より抜粋)

 発表されたのは1月26日のことで、翌27日から“あらかじめダウンロード”を開始、2月29日までは約20%オフの特別価格で購入(価格:税込1500円/期間限定特別価格:税込1200円)できるとのことです。

 翌週にはリリースされることも驚きだったのですが、それにも増してピカチュウと渋いオッサン声のギャップは衝撃的で、かなりインパクトがあった発表でした。

 ポケモンのゲームとして、探偵のピカチュウとコンビを組んで推理するタイプのゲームが開発中ということは、2013年の秋ごろには情報が出ていたのですが、まさかそのピカチュウがオッサン声だなんて、誰が予想できたでしょうか……まったく想像できなかったこととして思い出に残った発表です。

 『名探偵ピカチュウ ~新コンビ誕生~』配信開始から間もなく2月15日。この年の夏映画『ポケモン・ザ・ムービーXY&Z「ボルケニオンと機巧(からくり)のマギアナ」』の正式タイトルが発表されマギアナが初公開されました。

 これまでの経験上、マギアナそしてボルケニオンが夏の映画で配布が来るだろうと予測できましたが、どのような形で入手できるのかはこの時点ではまだ不明でした。

 そして、初代『赤・緑』発売から丸20年。20周年の記念日2月27日のポケモンデーで配信された“Pokémon Presents”でビッグニュースが飛び出します。

 そう……第7世代ポケットモンスターの幕開けとなる『ポケットモンスター サン・ムーン』がニンテンドー3DS専用タイトルとして、この年の冬に世界一斉同時発売されることが発表されたのです。

 20周年の記念日となるので、新作発表が来るのではないかと多くの人が予想しましたが、その期待通りの発表となりました。

 また同日、すでに発表済みのバーチャルコンソール版『赤・緑・青・ピカチュウ』の配信が開始。バーチャルコンソール版で捕まえたポケモンを『ポケモンバンク(ポケムーバー)』を介して『サン・ムーン』に連れて行けるようになると配信で告げられます。

 3月に入ってその18日。Wii Uタイトル『ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT』が発売。

▲Wii U『ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT』パッケージとソフト(撮影のため別ケースに入れてあります)付属のペーパー類とSwitch『ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT DX』パッケージ。

 本作は、ポケモンゲームでは初めての本格対戦アクション格闘ゲームで、すでにアーケード版が全国のゲームセンターにて稼働しており、『ポケモン』で育った格闘ゲーマーにも良い評価を獲得していました。

 ポケモンとバンダイナムコエンターテインメントがタッグを組み、開発には『鉄拳』シリーズを手掛けた原田正弘氏、『ソウルキャリバー』シリーズを手掛けた星野正昭氏が参加しており、格闘ゲームとして高いクオリティーとバランスの取れた作品に仕上がっています。

 また、アーケード版の筐体コントローラーは据置型ゲーム機のパッドタイプを採用し、十字キー/ABXYボタン/LRボタンで構成され、これまでゲームセンターに馴染みの薄いプレイヤーにも扱いやすいように設計されています。

▲『ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT』ゲーム画面(写真4枚並べています。当時の記事より抜粋)

 Wii U版では、アーケード版では使うことができなかったダークミュウツーに加え、新たにミュウツー、ガブリアス、テールナーが登場(それぞれ後日アーケードにも実装)。ストーリーを進めるとそれらすべてのポケモンが使えるようになります。

 通常攻撃、ブロック攻撃(防御からの反撃)、つかみ攻撃の3すくみの格闘アクションをシンプル操作で楽しめるポケモンの格闘ゲームとしてオススメの作品です。翌年の2017年にはSwitch版『ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT DX』が発売されています。

 5月10日。ゴールデンウィーク明け間もなく『サン・ムーン』の発売日が11月18日と発表。パッケージと御三家のモクロー・ニャビー・アシマリが公開されます。

 つづく6月2日には、主人公と主要キャラクターのビジュアル、パッケージを飾る伝説ポケモンのソルガレオとルナアーラの詳細が紹介され、さらに冒険となる舞台“アローラ地方”の全体ビジュアルも公開されました。

▲当時公開された“アローラ地方”と主人公のビジュアル。

 南国風のイメージと“アローラ”というその響きから、モデルとなる土地は常夏の南国ハワイということは容易に想像でき、全体的にイメージが明るい最新作を約半年後には遊べることが判明して一気に期待が膨らんでいった時期です。

 6月7日。4月よりこの年の映画公開記念として開催されていた“ポケモン総選挙720”(ボルケニオンとマギアナを除く720匹のなかから1位のポケモンを選出する人気投票)の結果が発表され、みごと1位に輝いたゲッコウガが映画のスクリーンで受け取れることが決定します。

 また同時期に、マギアナの入手方法は、この年の夏に『ポケモントレッタ』から代替わりして稼働するキッズ用アミューズメントゲームマシン『ポケモンガオーレ』専用の“ガオーレディスク”が映画館の入場特典として配布され、そのディスクのQRコードを『サン・ムーン』で読み取ると入手できるようになることが判明します。

▲映画入場特典のガオーレディスクにあるQRで入手したマギアナ。おや名は自分になります。

 ちなみにボルケニオンは特別前売り券に付いてくるシリアルコードを使っての入手でした。

2016年下半期 『ポケモンGO』と『サン・ムーン』


 7月16日。夏の映画、劇場版第19作となる『ポケモン・ザ・ムービーXY&Z「ボルケニオンと機巧(からくり)のマギアナ」』が公開。

▲映画パンフレットと入場特典のガオーレディスク。

 ポケモン20周年であり、コアなファンとしては魅力的なプロモーションではあったのですが、残念ながら十分な威力を発揮せず……前年から続き3年連続で興行成績を落とす形となりました。

 個人的な見解として、やはりマンネリ化は否めないと感じ、劇場版の新たな変革を求められる結果となりました。補足しておきますが、映画の内容としては、これまでと変わらず心温まる良作となっています。

 そして、迎えた7月22日。世界におけるポケモン人気をさらに拡大し、ポケモンの歴史の転換点となるゲームがリリースされます。そうです……スマホアプリ『ポケモンGO』の日本サービス開始です。

 7月6日よりすでに米国、オーストラリアなど海外でのサービスが開始されており、その盛り上がりの様子が連日のように伝わっていました。

 『ポケモンGO』がサービスインしたころのことは、記憶に残っている方も多くいらっしゃると思います。そのゲームの特性上、日本(世界も)の各所で混乱を招くほどの社会現象となりました。

 あまりにも多くの人がプレイを経験しているため、もはや説明はいらない気がしますが、『ポケモンGO』はスマホの位置情報を利用したゲームで、現実世界の自分の位置とリンクしています。

 簡単に言えば、その現在いる自分の近くに出現するポケモンを捕まえることができるゲームで、まさに現実の世界でポケモンを捕まえる感覚を味わうことができます。

▲サービスイン直後の『ポケモンGO』ゲーム写真。最初に捕まえたのはゼニガメでした。部屋にフシギバナが出現しただけで大興奮でした。

 なかなか出現しないポケモンがゲーム内のマップに現れたときは、少し遠くても車で乗り付けて捕まえようとする人が続出……また人が1カ所に集まりすぎるなど社会問題がいろいろ浮き彫りになりました。

 裏を返せばそれほどのムーブメントを巻き起こすのは、やはりポケモンだからこそ成しえたことであり、ほかのタイトルではこうはならなかったことでしょう。

 『ポケモンGO』は、それまでポケモンゲームを触ったことがない層を取り込むことに成功し、間口を大きく広げるタイトルとして、いまでは主力ゲームのひとつになっています。

 8月から9月にかけては、この『ポケモンGO』の話題と『サン・ムーン』の新情報が追いきれないほど飛び交った時期です。

 そんななか、ひとつ記憶に残っているのはアニメ『ポケットモンスター』が11月より新シリーズ『サン&ムーン』としてスタートするという情報です。アニメは世代が変わるごとに新シーズンとなるので、これ自体はいつものことなのですが……公開された予告動画とメインビジュアルポスターがネット上で話題になりました。

 それは、サトシのビジュアルがこれまでと違った方向になっており……「サトシどうした!?」などと驚きの声が続出したのを覚えています。私自身最初は「え?」となりましたが、始まってみればこれはこれでアリだなと思った次第です。

 そのとき公開されたプロモーション映像がこちらです。

●アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』プロモーションビデオ


 発売より1ヶ月前となる10月18日。『サン・ムーン』特別体験版の配信がスタートします。『オメガルビー・アルファサファイア』特別体験版のときのように特別にチューンナップされた仕様で無料配信されました。

▲『サン・ムーン』特別体験版のゲーム画面(写真4枚並べています。当時の記事より抜粋)

 この体験版はゲッコウガを託されて、アローラ地方のハウオリシティ周辺で遊ぶことができます。このゲッコウガは“きずなへんげ”という特性を持っており、相手のポケモンを倒すことで発動して、サトシゲッコウガへと変化するという特別なポケモンです。

 サトシゲッコウガはアニメ『ポケットモンスター XY』で登場し、サトシと心がシンクロすることで見た目が変化し絶大な力を発揮します。サトシが手持ちに加えた歴代のポケモンのなかでも、リザードンと同じくとても人気があります。

 この特別なゲッコウガは『サン・ムーン』に連れていけるということもあり、大きな反響を呼びました。

 そして11月18日。第7世代のポケモン、ニンテンドー3DS専用タイトル『ポケットモンスター サン・ムーン』が世界一斉同時発売。

▲『サン・ムーン』パッケージとソフト、封入カードや予約特典など。

 本作は、4つの島と1つの人工島からなる“アローラ地方”を中心とした地域が舞台となり、大小さまざまな新要素が登場しています。

 本作ならではの特徴として、『サン』と『ムーン』でそれぞれ12時間の時差が生じます。

 つまり『サン』が昼の12時なら『ムーン』は深夜0時ということになります。これにより2作同時にプレイし、昼と夜で出現するポケモンを片方で捕まえ、すぐにもう片方へ送るという遊び方も可能に。

 そしてもうひとつ、これまでのジムを巡ってジムリーダーに挑む仕様に替わって4つの島を巡って試練を受けるという仕様に変更されました。

 基本的に、クイズや食材探しなど“キャプテン”と呼ばれるトレーナーから出される試練をこなして、“ぬし”とされるポケモンとバトル。その島の試練をすべてこなすと“しまキング・しまクイーン”にバトルで挑む大試練を受けることができるようになり、それを撃破してつぎの島へ……という流れになります。

 バトルに関しては、メガシンカのほかに“Zワザ”が登場。バトル中に一度だけ絶大な威力の“Zワザ”を放てるようになりました。

 このほかにも、ポケモン育成に“すごいとっくん”が実装されたのがこのときからで、育成するために能力の高いポケモンを厳選するという時間と手間がかかることが、あとから自分で調整できるという画期的な仕様になりました。

 このほかにも、これまで馴染みのあるポケモンが新たな姿で登場するリージョンフォルムなど、これまでシリーズを遊んできたプレイヤーにとってもかなり新鮮に遊ぶことができる内容となっています。

 この『サン・ムーン』発売と同日に、“Newニンテンドー3DS LL”に“ソルガレオ・ルナアーラ【ブラック】”と“ピカチュウ【イエロー】”の2種類が全国のゲーム取扱店で販売されています。

▲私はこのとき“ピカチュウ【イエロー】”を購入しました。

 こうして、ポケモン20周年となる2016年は幕を閉じていきました……。

 次回は2017年『ウルトラサン・ウルトラムーン』。そしていよいよSwitch時代へと突入します。


※記事中の写真にあるグッズ類、本体、ゲームソフト類は私物撮影です

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市野ルギア プロフィール


 “ファミ通”で雑誌やムック、音楽やWeb番組を作っていました。現在はフリーのミュージシャンで編集ライター。ポケモン歴は1996年2月『ポケットモンスター 赤・緑』の発売日から。“週刊ファミ通”、“ファミ通 ゲームキューブ+アドバンス”で『ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン』と『エメラルド』のライティングを担当。

 “ファミ通WaveDVD”や“ファミ通コネクト!オン”など多くの雑誌に企画・編集・ライティングで携わってきました。

 電撃オンラインでは、『ポケットモンスター ソード・シールド』より『ポケモン』シリーズのプレイレポートを不定期で連載しています。

 また、ゲーム曲やそのアレンジ、ラジオやテレビの主題歌など手掛けています。歌から物語を創る自身の音楽ユニット「終末のバンギア。」をプロデュース中。

 これまでの経歴などは“ポートフォリオ”ページをご用意しておりますので、そちらをご参照ください。

“市野ルギア”ポートフォリオページ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

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