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【ポケカ】最初のTAG TEAMにして最強の1枚“ピカチュウ&ゼクロムGX”。SM環境を代表するバケモノカード【メモリの無駄づかい】

文:ライオン松本

公開日時:

 三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。

 何年、何十年たっても、「なんでオレ、こんなこと覚えてるんだろ……」と愕然とするような記憶が残りがちでして。

 そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります!

 さて、幼少期、とくに小学生から高校生にかけて男子なら一度は興味が惹かれる、謎の魔力を持ったホビー“トレーディングカードゲーム(以下、TCG)”。あの頃に夢中で遊んだ僕たち、私たちの大切なカードたちは思い出とともに永遠に胸に刻まれるもの。

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 そんな誰しもがハマってしまった経験があるだろうTCGというジャンルからいろいろな昔話をお届け。本稿では『ポケモンカード』(ポケカ)から“ピカチュウ&ゼクロムGX”の思い出を語っていきます。

初のTAG TEAMで最強の一角に長くい続けたピカゼク【ポケカの思い出】


 大人気カードゲーム『ポケモンカード』、通称ポケカ。2017年ごろから現在に渡って世界的に大流行し、社会現象にもなったことで有名なゲーム。

 中でもSM環境、サンムーン時代はまさに黄金期とも言える流行り方でした。そのSM時代後半に現れたTAG TEAMと呼ばれるカードであり、最初の1枚でパックの表紙も飾った“ピカチュウ&ゼクロムGX”。

 このカード、私自身も当時はかなり愛用していた、というか出た初日にデッキを組んでその週の大きめの大会で結果を残したので、かなり思い入れの強いカードです。テキストはこんな感じ。

たねポケモン:HP240:雷タイプ

・ワザ
フルドライブ 150:自分の山札にある雷エネルギーを3枚まで、自分のポケモン1匹につける。そして山札を切る。
・GXワザ
タッグボルトGX 200:追加で雷エネルギーが3個ついているなら、相手のベンチポケモン1匹にも、170ダメージ。[ベンチは弱点・抵抗力を計算しない。][対戦中、自分はGXワザを1回しか使えない。]
特別なルール:TAG TEAMがきぜつしたとき、相手はサイドを3枚とる。

 ポケカを触っている人ならどこが強いか一目瞭然ですよね。
はい、全部強いです。

 まずはこの通常技であるフルドライブですが、一見すると3エネ要求で重く見えますが、当時には最強のエネルギー加速、カプ・コケコ プリズムスターや、サンダーマウンテンがあったので、後攻の1ターン目からこの技を打つなんてザラにありました。

 デッキから3枚も雷エネルギーをつけられるヤバさ、1ターンに1回しか手札からつけれないものを、なんの準備もいらない山札から3枚つけられる、しかも1ターン目に。おバカです。

 そのうえ、150打点も出るのが偉すぎました。これは通常のポケモンなら一撃、GXのポケモンならエレキパワー(グッズ)などを使えばHP210ラインに届く素晴らしい火力でした。

 先攻なら安定して2ターン目にフルドライブ、後攻なら上振れを狙って1ターンでフルドライブ。相手のポケモンはお陀仏。そして、自分は後続のポケモンにエネを加速して次のアタッカーを準備。あれから4年くらい経った今でもいかに強かったか、書いていて実感します。

 で、こいつの強さはこれだけではありません。GX技もだいぶ、と言うかかなり壊れていました。タッグボルトGXは前に200ダメージ、後ろに170ダメージ与える技なんですが、前に200当てるだけでも十分に高い火力なのに、追加で3エネ貼ることができれば、後ろのポケモンもついでに気絶させることができます。

 170ダメージというのが絶妙で、当時のデッキにほぼ入っていたポケモンのカプ・テテフGXはHPが170。そしてGXポケモンなので気絶すれば、サイドを2枚取れました。

 前のポケモンがGXなら合計4枚のサイドを狙える技なんですね。サイドを6枚とったら勝ちのゲームで。凶悪です。

 しかも重いエネルギー要求も、自分の技で補えるので気になりませんし、ヤバすぎました。

 もちろん弱点もあって、TAG TEAMというカードの性質上、気絶すると相手にサイドを3枚も取られてしまう点。そして、ほかのTAG TEAMに比べてHPが低いところです。

 しかも闘タイプが弱点というのがわりとキツくて、当時には強い闘タイプポケモンがたくさんいたんですよね(マッシブーンとか、ルガルガンとか)。

 なので、登場初期は「あれ、そこまで強いのかな?」というような意見もありました。それを言った人たちはみんなフルドライブに焼き尽くされていました。ええ、めちゃくちゃ強かったんです。

 弱点で気絶させられる前に速度で攻めて、アグロ的に勝つのが主流だったこのカード。強いけど、起動までに少し時間がかかる闘タイプたちを薙ぎ払う姿は、記憶に残っている人は少なくないはず。

 デッキタイプとしてはゼラオラGXを軸にした構築のメインをピカゼクを主軸にしたものが多かったイメージ。

 参考ですが、当時の私がそれなりに結果を残したゼラオラのデッキを載せておきます。ここのゼラオラ3枚がピカゼク、ものまね娘とをエネルギー付け替え、ライコウをネストボール、ツボツボをあなぬけのひもにしていたっけ。(少し記憶が怪しい……)

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 ただ、メタゲームが進むにつれて対策もできてはきたんです。ですが、その後に出たとんでもないTAG TEAMによって、また環境は荒れました。

 わかる人にはわかる呪文“やぶれかぶれ、無人発電所、願い星、カキ”。大型大会の決勝戦が1ターンで終わる魔法の呪文。はい、あの炎タッグです。次回はそのカードの思い出を紹介しますので、気になった方はぜひ覗いてみてください。

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