コーエーテクモゲームスは、著作権等侵害訴訟を提起していたシンガポールの法人・YOUZU(SINGAPORE)PTE. LTD.との和解が成立したことを発表しました。
YOUZUが『信長の野望』および『太閤立志伝』シリーズの楽曲や画像などを同意なく継続的に同社ゲームのWeb広告に使用されていたことを受けて提起されていた今回の訴訟。コーエーテクモゲームズは警告書で改善を促すなどしていましたが、改善が見られませんでした。
【参考記事】コーエーテクモゲームスが著作権侵害でYOUZUに対し訴訟提起。『信長の野望』『太閤立志伝』の音楽、ゲーム画面等の無断使用を繰り返したため
和解に至ったのは、同社が正式に陳謝し、今後の著作権侵害の抑止策についても合意に至ったからとのことです。
以下、リリース原文を掲載します。
和解による著作権等侵害訴訟の解決に関するお知らせ
株式会社コーエーテクモゲームス(代表取締役社長:鯉沼久史、以下「当社」)は、2024年4月8日に、シンガポール法人であるYOUZU(SINGAPORE)PTE. LTD.(以下「被告」)に対して、著作権侵害等の行為の差止及び当該行為から生じた損害の賠償を求める訴訟を東京地方裁判所に提起しました。
その後、被告との裁判外における交渉により、被告が著作権侵害を認めること等を内容とする和解が成立したためお知らせいたします。
1.被告について
(1)会社名称
YOUZU (SINGAPORE) PTE. LTD.
(2)所在地
29 MEDIA CIRCLE, #09-01, ALICE@MEDIAPOLIS, SINGAPORE(138565)
(3)事業概要
『成り上がり 華と武の戦国』、『インフィニティ キングダム-諸王の戦争【アイケイ】』、『ダイナスティ・オリジン(Dynasty Origins)』などのスマートフォン向けゲームアプリを配信・運営
2.事件の概要
当社が開発し知的財産権を保有するゲームソフトシリーズ「信長の野望」及び「太閤立志伝」の音楽、ゲーム画像並びに当社の商標が、当社の許諾を得ることなく、被告のゲームアプリ(以下「被告アプリ」)のWeb広告に継続的に利用されておりました。
当社は、この利用行為を著作権侵害等に該当すると判断し、提訴前から被告に対して警告書を発送し、改善を促してまいりましたが、被告自ら権利侵害の疑われる全ての画像等の削除を約束しておきながらその後も改善がなされず侵害行為が継続されていたため、訴訟を提起するに至りました。
※事件の概要については、2024年4月8日付の当社のリリースも併せてご覧ください。
【参考記事】コーエーテクモゲームスが著作権侵害でYOUZUに対し訴訟提起。『信長の野望』『太閤立志伝』の音楽、ゲーム画面等の無断使用を繰り返したため
3.和解の概要及び受け入れの理由
被告は当社に対し、被告の広告画像及び広告動画を作成及び配信することにより当社の著作権及び商標権等を侵害したことを認め、当社に多大な迷惑をかけたことを正式に陳謝しました(https://narisen.yoozoo.co.jp/)。
また、被告はこれまで複数回にわたって侵害行為を行っており、当社としては再発防止を提訴の目的の一つとしておりました。
今回の和解において今後の著作権侵害を抑止するための対策について合意に至り、当社の知的財産保護の方針にも沿うものであると判断したことから和解を受け入れました。
当社著作物・商標の無断利用は、当社の知的財産権の価値を棄損するものであると同時にユーザーや当社のパートナー企業の皆様に対し当該ゲームが当社のものであるとの誤解を与え得る行為です。
このような行為はユーザーや当社のパートナー企業の皆様にも不利益を与えるものであることから、当社は引き続き権利侵害に対して毅然とした対応を行い、ユーザーの皆様にご満足いただけるゲームを開発及び提供できるよう努力してまいります。
以上